(2007年1月ごろ アルツハイマー型認知症の診断を受けた頃)
*事前の心構え
ジジの介護保険が2024年1月で期限を迎えました。
それに先立って、昨年12月初旬からケアマネジャーさんに書類を揃えて頂きました。
ええ、(^◇^;)前回の記事のような不安要素もありましたが、順調に12月中旬には認定区分調査を受けることになりました。
ジジは過去に何回も受けているので、当日もたいして緊張もしていないようでした。
でも,一応釘は刺しておかないとね。
「お父さん、良い格好して『なんでも出来ます、1人で出来ます』
みたいなことを言ったらダメよ。」
ジジとしたら、改めて言われる事でもなかったようです。ちょっと仏頂面をしました。
「分かってるよ。言いません。」
本当に、大丈夫かな…。
定刻前にケアマネジャーさんが見えて、調査員さんは時間ぴったりにいらっしゃいました。
今まで担当してくださった調査員は男女とも50代から60代初めくらいの比較的年齢が高めの方でした。しかし、玄関で迎えた時に思わず
(わ、若い❗️)
と私は声をあげそうになりました。今回はどう見ても30代後半くらいの女性でした。
実はこの時、私はちょっと不安になりました。恐らくまだ親の介護をする年齢でもないでしょう。ジェネレーションギャップという言葉が頭をよぎりました。ジジ本人との対面調に後で家族との面談もありますが、私は現状をちゃんと伝えられるかなと思ったのです。
(なんとか,現在の要介護2は死守したいのだが…。)
心配もありつつ認定調査は始まりました。
*質疑応答
調査員の質問は黄色の文字で、ジジの回答は青色です。黒い文字は私のツッコミです。
まずは区分調査のお決まりの質問です。
「お名前は?」「生年月日は?」
ジジはスラスラと答えました。
「年齢は?お幾つですか?」
「96かな…?」
ジジは私の方を見て助太刀を認めますが、私はスルーしました。実際はこの時は95歳でした。
住所を聞かれてジジは淀みなく答えました。まだまだ認知症はごく初期のようですね。
「今日は何月何日でしょうか?」
「えーと、12月……多分、14日か15日で、木曜か金曜日です。」
これはほぼ正解でした。12月15日金曜日。
「デイサービスは週に何回行ってますか?」
「火曜から土曜日まで行っています。」
おいおい…、金曜日は行ってないよね。だから今日,認定調査を受けてるのよ。
「昼ごはんは食べましたか?」
「食べました。」
「何を食べましたか?」
「忘れました。」
ま、仕方ないですね。
それから調査員はジジの身体の動きを調査しました。
*ソファ(椅子)の背もたれが無くても座っていられるか?
<背もたれがないと後ろに倒れてしまう。>
*ソファから椅子に座り直せるか?
<歩行器や手近な机などに掴まってやっとこさ出来た。>
*椅子に座ったままで足の上げ下ろしが出来るか?
<出来ない>
*歩けるか?
<歩行器を使わなければ、ほぼ歩けない。>
今までの調査員の誰よりも丁寧に時間をかけて見てくれました。その様子にとても好感が持てて、真面目で親切な方だと思いました。
「お家にいらっしゃる時は、普段何をなさっていますか?」
「とにかくいつも眠いです。」
微妙にジジの回答がズレていますね。
「夜は眠れますか?」
「何度も目覚めます。」
「目覚めた後はまた眠れますか?」
「眠れます。」
「誰と住んでいますか?」
「一人暮らしです。」
「お子さんはいらっしゃいますか?」
「2人います。」
「そのお子さんはどちらに住んでいますか?」
「1人は近所,もう1人は神田に住んでます。」
(↓)こんな一コマもありました。ジジとしては間違ってはいないけど、よく質問を聞いて欲しいです。
「お金の管理はできますか?」
「娘たちに任せてます。」
「お食事の時はむせますか?」
「あるような,ないような、わかりません。」
ほぼ,食事の時はいつも咽せてるでしょう❗️
「今は季節はいつでしょうか?」
「12月です。」
「12月はどの季節でしょうか?」
ジジは笑顔で自信満々に答えました。
「もうすぐお正月が来るね❗️」
「あの、季節は…?」
「うん,お正月だね❗️」
ジジ❗️人の話をよく聴け❗️(°_°)
まぁ、片耳失聴していて、もう片方も遠いから仕方ないか。
調査員さんは困惑して、ケアマネさんと私の顔を交互に見つめながら、
「これは…,どう判断したら良いのでしょうか…。」
あらあら、調査員さんに判断を聞かれたの初めてでしたわ。ケアマネさんも笑ってスルーしていました。
(判断するのはあなたの仕事でしょ。)
そう言いたかったけど、きっとまだ場数を踏んでいないのでしょう。でも、とても真面目な感じだったので、私もにっこり笑顔で聞き流しました。(๑˃̵ᴗ˂̵)
その後、オネコが作成したジジの暮らしと現状を細かく書いた文書を見ながら、調査員,ケアマネージャー,私の3人で話をしました。
内容はジジが認知症の可能性についても含まれました。時間は10分くらいでしょう。
そして、調査は終了しました。
*結果オーライ
調査員が帰った後、ケアマネジャーさんと1月の介護プランの打ち合わせと確認をしました。その時に、ケアマネジャーさんが言うのです。
「1月中旬には結果が出ますから,区分が変わると点数や料金も変わるので、2月分のプランは1月下旬に作ってまた訪問させて頂きます。」
え,区分が変わる可能性があるのだろうか?
「区分が変わるって…,要介護2から1に落ちたりしませんよね。」
「あ、まだわかりませんが、今日の調査員さんはとても丁寧に身体の運動機能を見ていましたから、落ちることはないと思いますよ。」
要介護2なら御の字ですわ。
それで、結果ですが…、
ジジは要介護3になりました。
確かに、家の中でも歩行は困難ですし、つい先日もベッドの前で尻餅をついたら立てなくなって私に発見されるまで20分ほどカーペットの上で転がっていました。
まぁ、要介護3が妥当かも。
期間は令和9年1月31日までですから、3年間です。
それはジジが99歳の年。
でも、もしかしたら、それまでに又、区分変更を申請することになるかもしれませんね。
そうならないことを祈っております。
*今日アップの貼り絵
2007年1月ごろの作品です。
この頃、おママは大学病院で認知症の検査を受けておりました。MRIや血流検査などと診察の日は別だったので、1ヶ月のうちに2度も通院してくたびれたと思います。
精神的にも不安があったでしょう。
それでも貼り絵制作はコンスタントに続いていました。
(↓)おママが特別養護老人ホームに入所した時に持たせたファイルに収納されていた貼り絵です。
おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。