アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

雛祭り 回想法にチャレンジ⁉️(^O^)


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 (2019年12月25日 アルツハイマー認知症の診断から約12年10ヶ月)

 

 お雛様を飾ろう❗️

女の子のいると、今もお雛様を飾るご家庭が多いのでしょうか?

昔からある行事や風習を現代でも受け継いでいるって、素敵な事だと思います。

私の実家にも姉オネコの59年前のお雛様があります。

実は、娘のアズキが生まれてからは私の家にあったのですが、

諸事情からお雛様だけ実家に出戻りました。(^O^)v

 

昔は女の子のお節句に毎年飾られていた雛人形も、当人達が半世紀以上生きてしまいますと、押入れの肥やしになってなかなか日の目を浴びません。(^◇^;)

一昨年はオネコが気がついておママと飾ってくれましたが、去年は出しそびれました。

 

「今年は絶対におママと飾ろう‼️」

私は2月初旬から心に誓っておりました。

なぜなら、回想法を知ったからです。

 

回想法とは…。

子どもの頃に慣れ親しんでいた暮らしや遊び、若いころに流行していた物、映画、音楽などを思い出し回想する療法です。

過去を思い出しやすくするための道具(玩具や生活品、写真、音楽のCD、昔の映像など)を用意し、聞き手は必要に応じて問いかけをしながら、思い出話に耳を傾けます。

効果としては、回想することで自分の人生の価値を再発見したり、当時の記憶がよみがえって脳の活性化が期待できます。「話す」「聞く」「コミュニケーションをとる」という行為が記憶を維持し、認知症の進行を遅らせる例もあるようです。

結果的に孤独感や不安を減少させ、意欲を高める事ができるとされています。

 

思うに…、お雛様を一緒に飾るのって、回想法ではないか⁉️

おママだって子供の頃に自分のお雛様を飾っていたでしょう。

それに、雛祭りは昔から行われてきた年中行事。おママもすぐに馴染めるのではないかしら?

 

それで2月14日に、私はおママを誘ってみました。

「お母さん❗️お雛様を飾りましょうよ。」

 

この本を読んだからです。 

題名 なぜ、「回想療法」が認知症に効くのか(祥伝社新書)

著者 小山敬子

出版社 祥伝社

www.s-book.net

 

チャーコ、考えが甘かったか⁉️

おママは私の希望的観測を 打ち砕くようなお返事をしてくれたのです。

「お雛様?なぁに…⁉️」

「雛祭りに飾るお人形ですよ。」

「それ、なぁに?」

「昔からある行事でね。女の子が健康に育って、厄除を願うものなのよ。」

「へぇ…。」

 

おママさんよ。「へぇ…」じゃないでしょう。雛祭りと聞いてもピンとこないんですか…。

 

私は雛人形の入っている古いダンボール箱を押し入れから出して、おママに見せました。

「ほら、お母さん。この中にお雛様が入っているの。私が子供の頃に、お母さんも一緒に飾ってくれたわね。」

「あら⁉️そうなの? 私はこれ、知らないわ。」

ダンボール箱を開けて、ガラスケースを出して見せても、

「こんなのあったの? 中は何なの?」

と、おママにとっては初めて見る物のようでした。

もう、回想するという段階ではなかったのです。

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でも、初めてみるものに対して、おママはいつも興味津々です。

雛人形を飾るので、手伝ってくださいな。」

私がお人形類の入った小ぶりのダンボール箱を取り出すと、おママは嬉しそうに頷きました。

 

私はこの段階でも、雛人形を見たらおママは思い出してくれると思っていました。

だって、私が子供の時には、お雛様を飾るとよく言っていましたから。

 

「ウチのお雛様はとても良いお顔をしているわ。

とても好きだわ。」

 

そんなに気に入っていた雛人形ですもの。

(見たらきっと!)

でも、それは私の希望的観測でしかありませんでした。

 

それなりに楽しそうでした。

「これは何かしらね?」

雛人形ですよ。」

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 ↓「あら❣️可愛いい、きれいね⁉️」

「ウチのお雛様はお顔が良いわね。」

「そうね。」

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「こうやって並べるのよ。」

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 いやいや…。おママさんよ。

お雛様は縦に並べるものではないと思いますよ。(^O^)

 

 

↓ガラスケースの中に納めてたら、出来上がり❗️

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 一仕事を終えて満足げなおママ。

「こんなのあったなんて、ぜんぜん知らなかったわ。」

にこやかに微笑まれて、私は思いっきり脱力してしまいましたわ。

 

上記の小山敬子さんのご本にも書いてありましたが、認知症が進んで記憶障害が進みすぎると、回想法もなかなか効果が出ないことが多いようです。

(^O^)

やっぱり❗️と思ったひと時でした。

因みに…、おママお気に入り雛人形は59年前の「真多呂人形」です。

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大きくなってから、こんな風に3人で飾った事はなかったかも…。

 

www.mataro-doll.com

 

 

harienikki.hatenablog.com

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おまけ

この白黒写真は、オネコの初節句に祖母(おママの母)が会いに来てくれた時の写真です。

若き日のジジが撮影しました。

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 ↓こちらはデイサービスでおママが折った折り紙のお雛様です。

おママさん…。なぜお皿の上に盛り付けちゃったの? (^O^)

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本日アップの貼り絵

「お題方式」の貼り絵です。

↓こちらが私の用意した「お題」です。

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↑小さい印影を丹念に切り抜くおママ。

 

主に使われているのは伊勢市の銘菓「絲印煎餅」の包装紙です。

昨年

12月に私とアズキがお伊勢参りをした時のお土産です。

ほんのり甘い薄焼きの小さなお煎餅。私が伊勢に行ったら必ずお土産にしています。

 

↓絲印煎餅の播田屋さんのHPです。

https://haritaya.sakura.ne.jp/

 

↓ 2015年に伊勢参りをした時のお土産。

harienikki.hatenablog.com

こちらにも ↓ 同じ包装紙が地味に登場していました。

harienikki.hatenablog.com

 

 その他はヘビーローテーションの材料です。

ティーパックの個別包装袋と小津和紙で購入した千代紙です。

 

 

おママのはり絵を見てくださりありがとうございます。