<連作の3枚目>
(2021年7月2日アルツハイマー型認知症の診断から約14年5ヶ月)
* 綺麗は刺激的
今回はカテゴリー「連作の楽しみ」シリーズです。
甚だ自己満足ではありますが、シリーズの前回が丁度1ヶ月前ですから、良い感じの更新だと思います。(^O^)
このところ、私は「お題」に窮するとクレバァの遺品から出てきた千代紙に頼ることが多くなりました。
華やかでおママ好みの千代紙を残してくれて、義母クレバァには足を向けて寝られませんわ❗️
目新しい紙、綺麗な色彩を見ると、おママは気分が高揚するのでしょう。
おママの大胆にして細かい部分にもかなり固執するハサミは、大小何枚もの紙片を生み出していきます。私はそれを「お題パック」のメインピースにしようと思いますが、おママの勢いに押されてままなりません。(^◇^;)
連作はこのような時に生まれます。
最近はボーッとしていたり、眠っていることが多くなったおママ。
やりたい気持ちがあるのなら、心ゆくまで取り組めるように見守りたいです。
*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について
一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。 私が実家に行かない時でもおママが貼り絵に取り組みやすいように、「お題」と台紙にするハガキをチャック付きのビニール袋に入れておく。これが「お題パック」です。
*「お題」はこれです。
クレバァの残してくれた千代紙には、いかにもおママが好みそうな色や柄が多いです。
(↓)こちらもそうです。
七宝柄は赤と緑の補色を中心にしていますが、地のベージュが緩衝材になって、鮮やかなのに優しい感じがします。白い花菱紋が上品ですね。
紺地の花柄は浴衣地のようです。型染めのような雰囲気でいかにもおママ好みです。
この7月2日金曜日はこれを「お題」にしてみました。
*夢中になる
紺地の花柄は模様が大きいので、おママは分割するの切り抜くのも楽しかったようです。
<貼り絵制作動画①>
2021年7月2日 14:46〜
大まかに分割してから細部を切るほうが効率的です。
私はそう思うし、おママも途中までそう思っています。
しかし記憶力がかなり落ちた認知症のおママは、途中で自分がどう切ろうとしていたのか、迷いが生じるようです。
でも、柄の魅力にその都度触発されて切り進めていきました。
*1枚目
(↓)面白い形がたくさん切れました。写真の上部に白い葉書に載った花柄が見えますが、これは私が「お題パック」用に確保しようとしていたものです。(^◇^;)
おママは 大きなピースを斜めに配置してシンプルな構成を目指しているようです。
合わせるのは、おママが無意識で手にするレベルに好きな波紋です。
サクサクッと…。
<連作1枚目>が完成しました。
*2枚目
「あら、これいいの?」
おママは嬉しそうに七宝柄の千代紙を切り始めました。
三角や四角に切り分けて、おママのイマジネーションは広がっていきました。
最初は(↓)こんな感じにしたかったようです。
でも、写真左側にある細長い紙片に興味が移っていきました。
<貼り絵制作動画②>構成編
2021年7月2日 16:00〜
上に写真が15:27分ですから、約30分の間にデザインは大きく変化しました。
七宝柄は細かくカットされ軽やかなイメージで落ち着き始めました。動画はそこから始まります。
(↓)動画終了時の完成イメージです。
糊をつけながら、またまたデザインが変わっていき…、
<連作の2枚目>完成です。天秤ばかりみたいですね❣️(^O^)
*3枚目
おやつタイムを挟んで、俄然やる気が衰えないおママ。
結局、私が「お題パック」としてセットしようとしていた分も使い始めます。
気の向くまま、楽しんでください。(^O^)
中央に花を置いて、周囲に合わせる紙はやはり大好きないつもの千代紙でした。
そして過去にずいぶん愛用してきた寄木細工模様の一部分を手にしています。(↓)
恐らく、この千代紙を自分が愛用してきた事を、おママは覚えていません。
いつも見る時、手にする時は初めての出会いです。
それでも、どうしても好きな柄を選んでしまう。
おママを見ていると、人間の「好み」って記憶以外のところでしっかり染み付いているような気がします。
更に合わせる紙は…。
(↓)こんなにたくさんの紙を引っ掻き回して、選ぶのはやはり「波紋」でした。(^◇^;)
結局、好きなものを選んでいくんですね。(^O^)
(↓)寄木細工模様の千代紙を使った過去作品です。
(↓)今でも印象深く、私の大好きな作品です。
おママの貼り絵を見て下さり、有難う御座います。