アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

消える三角形

(2022年11月27日 アルツハイマー認知症の診断から約15年9ヶ月)

 

harienikki.hatenablog.com

 

見えますか?

秋になってから、おママの視野はさらに狭くなったような気がします。

貼り絵制作を見守っていると、ハガキの台紙も全面は見えていないようです。

これは私の想像ですが、おママの残されている中心部だけの視野は、丸くポッカリと見えているというよりは、かなり歪なひしゃげたような形なのではないでしょうか?

もっとも、見えるような位置に少しずらしてあげれば視野に入るので、一応見えるようです。

つまり、おママは全面が見えない状態で制作しているらしい。

「ここ、見えますか?」

私が指差して訊ねると、

「え?ここでしょう?」

5センチくらい離れたところを指さします。

あれぇ〜?すぐ手元でも見えてないところがあるようです。

 

だからでしょうか。

最近のおママの貼り絵は、割とサイズの大きなピースをドカンと貼るパターンが多くなった。しかも、数センチ離れた所に余白があるのに、貼った上にさらに貼るという、私の感覚では意味のない重ね貼りも多いです。

そして、小さなピースは扱いにくくなったのでしょう。

 

しかし、本日ご紹介した11月27日に制作した貼り絵には右下に小さい三角形が3つ貼ってあります。

この貼り絵、私からすると、この小さな三角形が主役です。それほど、おママは苦心しておりました。だって、おママには見えたり見えなくなったりしながら、やっとこさ貼り付けたのですもの。おママさん,頑張りました。(^◇^;)

 

この三角形の正体は(↓)の作品を制作した時に切り落とした切れ端です。

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以前から見ればとても好んでいるハワイの包装紙。(↓)

 

おママはそれを単純な形に切り分けて貼ろうとしております。

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<おママの貼り絵制作動画①>

2022年11月27日 10:26〜(1分17秒)

おママは好みの紙を切り分けて、イメージが膨らんでいるようです。前作の切れ端だった3枚の小さな三角形も一生懸命配置しています。

でも、私はこの先、この三角形がどうなっていくか心配でした。

だって吹けば飛ぶような小さなピースです。おママは他のピースを触っているうちに無くしちゃうかも知れません。(^◇^;)

 

(↓)このくらいの大きさなら、今のおママも楽々貼れます。

 

(↓)しかし,案の定ですよ。小さな三角形は手に持っただけで見失ってしまうのですから。

「あれ?あら?どうしたのかしら?」

赤い矢印に先に辛うじて小さな三角形がありますが、これに糊をつけて貼るのは、今のおママには至難の業です。この写真を撮影する直前に一番右端の三角形は貼り付け終わっていますが、まぁ,それも難航しました。(^◇^;)

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<おママの貼り絵制作動画②>

2022年11月27日 10:33〜(45秒)

おママは小さな三角形を見失いました。でもおママの指に張り付いていました。

私はそれを指さしながら

チ「ほら、ここにある…。」

おママはまた見失います。

チ「まだ張り付いている…。」

でも貼れた時はホッとしました。

 

(↑)完成間近です。

おママの目には、小さい三角ピースは見えたり隠れたりしながら、なんとか貼ることができました。

普通だったら大した事もない作業ですが、こんんな一喜一憂をしながら貼り絵の制作を見守っております。(^O^)

 

 

おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。」