(2022年8月26日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年6ヶ月)
*使って欲しい
今年(2022年)の7月下旬から8月上旬まで、実家ではコロナ騒動があり、2週間ほどおママは貼り絵を中断していました。
認知症歴15年のおママは言語もほとんど失って末期に突入しています。
「こりゃ、もう貼り絵はできなくなるね…。」
私は覚悟を決めていました。
幸い、復活できたのですが、ハサミや糊の使い方が分からない日も多くなりました。
おママの貼り絵,風前の灯❗️
8月の時点で、もういつ出来なくなってもおかしくなかった。
12月の現在は、いよいよ、もう終わりかなという状態です。
おママがハサミを使えなくなる日は、必ず来る。
それは数年前からわかっていたことです。そのため、おママが特に興味を持った紙は、その時々で多めに切り抜いてもらっていました。
(ハサミが使えなくなってきたら、過去の切り抜きをハガキに貼るだけでも楽しいかも。)
今日ご紹介する貼り絵のメインピース、フルーツサンドも1年以上前におママが切り抜いていたものです。
まだ、おママが貼り絵をやっているうちに使って欲しい。
そう思いました。(^。^)
1年以上寝かせたフルーツサンド。
実物だったら食べられませんが紙の切り抜きですから、今も美味しそうです❗️
(↓)これは昨年4月2日の写真です。
小田急デパート新宿店の地下食料品売り場で開催された「パン・ヴィレッジ」のリーフレット(二つ折りのチラシね(^O^))です。
<おママの貼り絵制作動画①>
2021年4月2日 16:05〜(57秒)
1年半以上前の動画です。現在のおママは模様や写っている被写体の境界線に沿ってハサミを動かすのが難しくなっています。この動画を見返すと、やはり視野も今ほどは欠けていなかったのでしょう。随分おママはしっかりとしていました。
今回の連作に使われたピースはこの時に切り抜かれました。(^O^)
(↓)同じ1枚のリーフレットから昨年は何枚も貼り絵が生まれました。
おママはパンが好きだったから、とても楽しい作品になりました。
*満を持してフルーツサンドの登場
さて、2022年8月26日の「お題」です。(↓)
2年以上引き出しの中で眠っていたフルーツサンドをおママに見せてみました。
既におママはこれが美味しそうなスイーツの写真だとは理解できませんでした。
しかし、色が綺麗で直ぐに興味を持ってくれました。
(↓)「こうしようかしら。」
(↓)どんどん糊をつけていきます。
<おママの貼り絵制作動画②>
2022年8月26日 16:23〜(1分33秒)
(大きなピースを単純に画面に配置して糊をつけただけ?)
約6年間、おママの貼り絵を見守ってきた私からすると、おママの衰えを如実に感じます。しかし、おママにしてみれば、今年の夏以降はこれが精一杯の頑張りでした。
それでも、よく見るとおママの工夫があります。貼っただけではないんですよ。(^O^)
画面左下、木製トレイの写真ピースの上に、イチゴのフルーツサンドが一切れ載っているのです。微妙に重ね貼りの工夫をしていました。
この動画はその様子を撮影できて、良かったと思います。
1枚目,完成❗️
(2022年8月26日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年6ヶ月)
*2作目
(↓)おママは残っていたフルーツサンドの大きなピースをあまり考えずに配置しました。
もうこのまま糊付けをしてしまいましょう。
(↑)後は矢印の箱から小さな切れ端を選んで周りに貼ったら良いですね。
(↑)切れ端を集めた箱から、おママは小さなピースを選びました。
さぁ、それをどう配置するのでしょう。
<おママの貼り絵制作動画③>
2022年8月26日16:35〜(1分)
小さな切れ端をおママはフルーツサンドの綺麗な部分の上に載せていきます。
(このままでは折角のフルーツサンドが見えなくなるのではないか…。)
流石に危機感を感じて、私はハート型のピースを右側に誘導しました。
おママは極端に視野が狭くなっているので、画面全体が見えません。そのため、視野に入っているところに集中的に配置してしまうのです。
(↓)動画終了時の様子です。
(↓)糊つけしながら若干配置が変化しました。
そして,完成しました。
おママさん❗️美味しそうです。そして楽しい作品になりましたね。(^O^)
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。