アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

特別養護老人ホームの申込み

(2022年7月23日 アルツハイマー認知症の診断から約15年5ヶ月)

 

前回の続きです。

harienikki.hatenablog.com

 

希望する施設を考えてみる

私の実家は東京23区でも面積が広く人口の多い区にあります。

そう書いてしまうと、都内にお住まいの方なら、「ああ、あそこね」と見当がついてしまうかも知れません。(^。^)

おママの例がどなたかの参考になるかどうかはわかりませんが、忘備録も兼ねて少し詳細に記録しておこうと思います。

 

特別養護老人ホームに親の入所を検討する段階で、まずケアマネジャーさんにその件を相談しました。そして「特別養護老人ホーム 施設ガイド」と申込書を受け取りました。

自治体が出しているガイドブックは役所内の介護保険課や地域包括支援センターでも入手できます。

それを参考にしながら、そして個々の施設のHPを見て検討します。

 

一般的には知りたいのはこんな事でしょう。

立地や実家からのアクセス。

娘や息子の自宅からのアクセス。

施設内の様子(何人部屋なのか、入所者の定員と職員の数、雰囲気など)

運営理念や認知症ケアの充実。

費用、待機人数、などなど。

そして、医療の受け入れ状況の確認も重要です。 
もし、慢性疾患をもっていて将来的に透析を受けなければならないとか、インスリンの注射の管理が必要とか、経管栄養を使っている等の状況があると、受け入れ可能な特養と受け入れ難しい施設があるからです。

 

おママの場合、もう一つ重要なことがあります。

それは近い将来、全盲になる可能性がある。それでも受け入れてもらえるのか?

全盲になって退所させられたら、悲しいです。

 

幾つか希望施設を絞り込めたら見学です。

 

今年の8月に、この作業はオネコさんが一手に引き受けてくれました。

実をいうと、この時期はジジも私もコロナは治っていましたが、なかなか食欲や体力が戻らず絶不調でしたから、積極的に動けるのがオネコさんがだけだったのです。

しかし、世間はコロナの第7波で感染爆発中。当然、どこも施設内の見学はできませんでした。それでも、実際にオネコさんが訪問してスタッフと面談することによって、少し雰囲気が掴めたようです。気になっていた全盲になっても入所していられるか」についてはOKでした。

 

自治体ごとに異なる

ネットなどであれこれ調べてみましたが、

特別養護老人ホームの入居申込方法は自治体ごとに異なるようです。

たとえば、施設ごとに直接、個別に申込書を提出する方法。

これなら家族は一度に多くの施設に申込書を出して、数打ちゃ当たるじゃありませんが、入所の確率は上がるでしょう。

私はおママの入居申込書もそうやって何通もこしらえるのだと思っていました。

しかし、実家のある自治体は違っていました。

 

おママの自治体の申し込み方法

まずは、ケアマネージャーさんに相談しながら「特別養護老人ホーム入居申込書」を1部だけ作成しました。

希望施設名は最大3カ所まで記入することができます。

 

そして、その申込書は記入する項目が多いです。

「要介護度、介護期間、介護者の状況、行動心理症状」について質問事項があり、その質問の回答にポイント付けがされます。その合計が「特別養護老人ホーム入居指針に基づくポイント」となり、入居者選定の判断基準になります。

勿論ポイントが100点に近い方が、より「緊急性の高い入居希望者」とされます。

 

おママの場合、要介護4です。同居介護者は94歳で要介護1。

他の介護者(オネコ、私)が仕事をしているか、病気はあるか等々、詳しく記入しました。

 

入居希望者の家族は、その書類を「保健福祉センター」に提出します。

私たちはケアマネジャーさんが代理で提出に行ってくれたので、とても助かりました。

1ヶ月ほどすると、申し込みが受理され、ポイントが何点であったかの通知書が郵送されるのです。

おママのポイントは85点でした。

この申込は年度末に有効期限が来るので、来年3月にはまた申込書を作成して、提出し直さなければなりません。

 

その後の流れ

あとは、自治体から定期的に各施設へ、決定したポイントの点数が多い順に記載された「希望者リスト」が、送付されます。

もし施設に空きができた時は、そのリストの上位者から入所が決定するので、特別なコネや縁故は全く考慮されない公平な方法と言えます。

あくまで、申し込み順ではなく、緊急性の高い(ポイントの点数が高い)人が優先される仕組みです。

 

ちなみに、自治体にある「特別養護老人ホーム入居指針に基づくポイント分布表」という資料があります。それを見ると、私達が希望した施設は、一番緊急性の高いグループ(80点〜100点)で、約30人から55人が待機しています。

おママは85点ですから、その中間位でしょう。結構待機していますね。

 

待機中

待機中、できることはあまりありません。

ただ、私達が希望した施設はショートステイも併設しています。

それで、毎月3ヶ月先のショートステイを申し込んで、利用しながら過ごそうと考えています。その方が、実際入居する前に、おママに合うかどうか、施設の雰囲気などを知ることができると思います。

 

入所希望者のリストの上位にくると、施設から「検討対象になっています」との連絡があります。

それで「入所カウントダウン待機者」になると、施設から健康診断を受けるようにと依頼があります。

しかし、この「入所カウントダウン待機者」になっても、本当に空きができるまでは入所できません。実際、家庭での介護者が急病や急死してしまったような更に緊急性の高い人が現れた場合は、そちらが優先されます。

だから、ここから何ヶ月も待つ方もいらっしゃるそうです。健康診断書の有効期限は3ヶ月なので、その間に再検査をする羽目になる方もいるらしい…。

 

先日ショートステイ利用の契約のために、特養のスタッフさんが実家に来てくれました。その時、おママの様子を見てもらいながら、日常の様子や症状などについてお話をしました。その時にポイントが85点だとお伝えしたら、

「高い方ですね、直ぐにということはないですが、そんなに遠い将来ではないと思います」

との事でした。

そんなに遠い将来ではないその日まで、

おママとの時間を大切にしていきたいと思います。

 

本日アップの貼り絵

2022年7月23日の作品です。

この日のおママは妙に元気で、3枚も制作したんですよ。

(↓)それはこちらです。

harienikki.hatenablog.com

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普段は2枚制作したら疲れ切ってしまうのに、どうした事でしょう。おママは3枚目に着手しました。

残った紫地の花柄と渋い黄緑色を合わせたいようです。この黄緑色の紙片はこの時期のおママのお気に入りでした。

 

youtu.be

<おママの貼り絵制作動画>再掲載です。

2022年7月23日 14:58〜(2分10秒)

この動画の開始から25秒頃に、切り落として床に落ちたピースが使われています。

 

(↓)おママが大きな2枚のピースを糊付けしている間に、私は合わせやすそうな小さな欠片を見繕っていきました。

しかし、流石に疲れが出てきたので、オヤツにしました。お菓子を食べて続きをやっても良いし、続きを翌日に持ち越しても良いですね。

 

しかし、甘いものを食べてたらすっかりリフレッシュされたようです。

 

(↓)制作再開。あれこれ思案中です。(^O^)

(↓)構成が決まり、後は糊付けです。

(↓)あと1ピースです。おママ頑張って❗️(^O^)

なかなかお洒落な作品になり、おママはごきげんでした。

 

 

(↓)関連作品です。

 

harienikki.hatenablog.com

 

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おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございました。