アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

おママが文字を読もうとしていた

(2021年2月5日 アルツハイマー認知症の診断から約14年)

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文字と認識している?

2024年4月23日の面会の時のことです。

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面会時間30分が終了する頃、おママは共有スペースから持ってきた雑誌をペラペラとめくっていました。

認知症歴17年。2022年7月に、おママは専門医からアルツハイマー秒の末期と診断されました。ほぼ、話し言葉「こ、そ、あ、ど」が主流となり、語彙は極端に落ちています。

(雑誌のページを捲るのが楽しいのね。)

ところが、あるページでおママの手は止まりました。それは下の写真に写った雑誌の左ページです。

平仮名だけの『がまんしてしまう』の行を指で追いながら、一生懸命に記憶の底から呼び覚まそうとしているようにも見えました。

文字とは、言語を書き記すための「記号」です。

その線を組み合わせて作られた「記号」が、言語の「音」と呼応する事で、「記号」から「文字」になります。

既に2022年の自宅に居る時分から、おママは漢字は解さなくなっていました。

それから特別養護老人ホームに入所して約1年4ヶ月経ったのですが、おママはまだ平仮名を読もうとしている事に、私は率直に驚きました。

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<おママが文字を読もうとしている動画>

2024年4月23日 11:36〜(34秒)

『がまんしてしまう』

その行の中で、おママがしっかりと読めたのは『して』だけでした。

しかし、おママがたとえ読めなくても、「音」と対応する「文字」だと認識している事が、とても嬉しかったです。

今は面会時にシール遊びをしていますが、それが難しくなったら、短い絵本を読んであげるのみ良いかなと思います。

因みに4月の面会時に施設から頂いた『個別記録』にはほとんど特記事項がありませんでした。あまり問題もなく穏やかに過ごせているようです。(^O^)v

2022年の動画

おママが自分の家で過ごした最後の年の2022年。認知症歴15年になっていました。

私は急速に語彙を失くしていくおママに不安を感じていました。

(意思の疎通が完全に出来なくなったらどうしよう。)

そんな焦燥に駆られる中で、時としておママが文字を読もうとしている事に気がつきました。そして、そんな場面に出くわすと、私は嬉しくなって動画を撮影していました。

既にブログでご紹介している動画です。

その1「ネモフィラと」

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その2「しまのひびとと」

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その3「うつりゆく」

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本日アップの貼り絵

2021年2月5日に制作された貼り絵です。今から3年前ですね。(^。^)

この日は今まで貼り絵に使って残った紙片をたくさん机に出してみました。

その中から使うものをおママに選んでもらいました。

(↓)まずこの作品を仕上げて、

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2枚めに取り掛かったおママさん。(↓)選んだのはこれらの紙片です。

 

(↓)いい感じになりそうですね。直角三角形に切ったマーブル紙を貼っています。

(↓)だいたい貼れました。でも、おママはまだ物足りないようです。

たくさんの紙片を机に散らかし広げて思案中です。

おママが手にしているのは播田屋さんの絲印煎餅

(↓)播田屋さんのHPです。伊勢土産に最適です。

https://haritaya.sakura.ne.jp/

 

(↓)おママがルリユール(ヨーロッパの伝統的な製本技術)を学んでいる時に、本の見返しに使うために自分で染めたマーブル紙です。

おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。