(2022年11月23日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年9ヶ月)
*季節がうつりゆくのに
年々、月日の経つのが速く感じられます。
師走に入って、あっという間に10日余り過ぎました。
私にしてみたら、師走に入ったのさえ信じられないのに。(^◇^;)
確かに、季節は移りゆき、今に至ったはずなのに、その実感がありません。
今年はおママが特別養護老人ホームに入所して、実家には居ない最初の年です。
そして、一人娘のアズキが嫁いでから最初の年でもありました。
それまで、私の暮らしや私の意識の中で大きなウエイトを占めてきた二人が、
一度に二人とも、私のテリトリーから居なくなった。
そんな喪失感のようなものは、段々と薄らいでいくのかと思っていましたが、そうでもありませんでした。
それは季節の移ろいと共にむしろ重くなるようです。
心の問題は1年くらいではケリが付かないようですね。来年はもう少し諦めがつくと良いのですが…。(^。^)
*一生懸命に読んでいたね
去年の秋におママは紅葉の写真をメインピースにして、3枚の貼り絵を制作しました。
ちょうど,季節が合うので、ブログでご紹介しようと最近になって写真や動画を見直していたら、文字を読むおママの動画が見つかりました。
(↓)このチラシの「うつりゆく箱根の紅葉」
おママは認知症歴15年、昨年7月には認知症の専門医から末期であると診断されました。
それでも、おママの目には、写真の中に浮かぶ「うつりゆく箱根の紅葉」という文字が、ひとつひとつ音を表すものだと認識していたようです。
一生懸命に読もうとしていました。
<おママが一生懸命文字を読もうとしている動画①>
2022年11月18日 14:14〜(31秒)
私がそのおママが読もうとしている姿に気が付いて、一瞬遅れて動画を撮り始めました。
「『うくりゆく』…これがね、これよくわかんない。
『こじ』…これがね,なんとか…わかんない。『の』『こと…ば』」
平仮名はなんとなく読めるのですが、流石に漢字は難しいようです。
それでも「紅葉」の「葉」を「ば」と認識できたのはすごいと思いました。
<おママが一生懸命文字を読もうとしている動画リベンジ編>
2022年11月18日 14:15〜(14秒)
チャーコが「うつりゆく箱根の紅葉」と音読した後に、おママはリベンジしました。
漢字はやはり読めませんでしたが、おママは自信を持って「うつりゆく」と読みました。
今回は少し感傷的になってしまいました。
ジジの現状を考えると、おママが今年の初めに特養に入所出来たのは良かったのだと思います。そして,面会のたびにスタッフの方と笑顔で現れるおママの様子を見るたびに、おママのためにもこれで良かったのだと思います。
そう頭では分かっているのですが、動画を見ていて、懐かしさと同時に寂しさが大波のように押し寄せてきます。
でも、来年は気持ちを切り替えて、私も「うつりゆく」ようになりたいです。
*本日アップの貼り絵
上記の「うつりゆく箱根の紅葉」のチラシを使って制作した作品です。
制作日は2022年11月21日です。
(↓)この2作品の後に制作されています。
(↓)この日の『お題』はこちらでした。
小津和紙で購入した友禅紙は色も柄もおママ好みだったと思います。
<おママの貼り絵制作動画①>
2022年11月21日 11:35〜(1分09秒)
おママは既に大きな三角形を1枚画面に貼っていました。残りのもう一枚を貼りながらご機嫌なようです。
「うれしい❗️」
そして貼り終わったら、
「あとでこれで、こんどは、どうなるでしょー」
と余白をどう埋めるか思案していました。
(↓)手毬柄の友禅紙を切り抜こうとしています。
<おママの貼り絵制作動画②>
2022年11月21日 11:41頃〜(2分55秒)
おママはそろばん模様の友禅紙を、まずは帯状に切りました。
それから小さな四角形を切り出すのですが、模様の目を意識して、かなり悩みながらハサミを動かしていました。
(↓)小さな四角をどう配置するのでしょう。
(↓)糊付けは順調です。
そして、完成へ。(^。^)
(↓)関連作品です。
2017年5月、おママが小津和紙で自ら選んで購入した手毬模様の友禅紙です。
やはり好みだったようで、おママは繰り返し貼り絵に使いました。(2022年の秋に再購入しました。)
おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。