(2022年10月17日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年8ヶ月)
*貼り絵の日付
これまで1295記事でご紹介した「おママの貼り絵」。
その殆どに、私は制作年月日をつけています。枚数が枚数ですし、どうして何年も前の作品でも制作日が分かるのかと、疑問を持たれる方もいらっしゃるかも知れません。
以前も何回かブログに書いて来ましたが、おママは台紙に使っている「越前耳つき」和紙のハガキの裏に必ず日付を書く習慣があったのです。
「貼り絵を完成させたら裏に日付を書く。」
これは2006〜2007年頃、おママが貼り絵を始めた極初期に、オネコさんがおママに強く勧めて始まりました。それは、ジジの協力もあり、ずっと貼り絵制作後のルーティンになっていました。
認知症は新しい情報が入りにくくなり、記憶はどんどん失われます。
2007年に認知症と診断されたおママがこれを習慣化できた要因を考えてみますと…。
おママは長年「5年日記」や簡易家計簿である「お帳面」をつけてきました。つまり数字や文字を書く作業を日常的に繰り返してきた事もプラスに働いてきたと思います。
2020年頃からは、家族が側でおママに「今日の日付を書くましょう」とアドバイスしていたので、自発的とは言えませんでした。
それでも、「貼り絵の後に何かを書くんだ」というイメージは残っていたので、続けられたのだと思います。
一昨年の2021年は「自分の名前は書けた方がいいかも」とジジと私で考えて、おママに日付だけではなく名前も書いてもらっていましたが、これはあえなく撃沈。欲を出したらいけませんね。(^◇^;)
「名前を書く」という行為はハードルが高く、私がどんなに見本を書いてもおママはイライラするし、私もストレスになったのでやめました。
*動画を見て
昨年の秋は、おママがいつまで貼り絵が出来るのか分からない状態でした。
その為、制作途中の様子や日付を記入する動画は多く撮影していました。しかし、テレビの雑音や電話の通話などは入ってしまい、良い感じの動画はあまりありませんでした。
今回、2022年10月17日の貼り絵を紹介するにあたって、この作品の裏側におママが日付を記入している動画がありました。しかも、比較的よく撮れているではありませんか。(^O^)
この日、おママは先に(↓)この作品を仕上げていました。
この裏には私が「2022.10.17」と書いて見本にしました。
それを見ながらおママは一所懸命に記入しています。
<おママが日付を書く動画>
2022年10月17日 11:48〜(40秒)
チ「2」
マ「にい、にい…。」
チ「今年は2ばっかりだよ。」
マ「じゅう❗️じゅうななぁ、じゅうななぁ❗️」
書き上げて満足そうなおママ。
マ「これでございます❗️あーー、よかった❗️」
ちゃんと数字と認識して書いているようですね。
*真似っこはできる
昨年お世話になった認知症専門外来の先生が仰っていました。
認知症が進んで末期になっても、誰かがやっている事は見て真似ができる例が多いそうです。
「色々わからない事が多いけど、真似っこはできる。だからデイサービスで他の人と一緒に体操をしたりできたりします。」
体操もですが、おママはその日の日付が書かれた見本を見ながらなら、上手に真似をしながら書くことができました。
おママは幼児並みにゆっくりでしたが、よく字や数字を習い始めの小さいお子さんが書く反転した「鏡文字」は書かなかったなぁ。
そんな事を、そんな一年前を思い出しております。
*本日アップの貼り絵
2022年10月17日
既に一枚貼り絵を完成させていたおママ。まだ余力があるようです。
紙片を集めた缶から適当に出しますと、早速始めました。
個性に強いマーブルペーパーを中央に据えて、昨年ペーパーナイフで上手に切った三角形を選んで配置しています。
<おママの貼り絵制作動画>
2022年10月17日 11:35〜(5分45秒)
中央のメインピースから三角形を糊付けしていきます。新しく追加する紙片も選んでいます。少し長い動画なのですが、おママの様子が懐かしく、そのまま掲載しました。
(↓)黄色い紙片を加えています。
(↓)最後に小さな青系のピースを拵えて追加しました。
そして出来上がりです。
(↓)使用した紙について。
おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。