(2022年11月18日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年9ヶ月)
*やりたげな
果物を切って剥く。
その作業は、果物好きのおママにとって、ごくごく日常的な作業でした。
そのおママが認知症になって料理ができなくなっても、果物を剥く事は数少ない残された台所仕事で、楽しかったようです。
まな板の上でトン、トン、トンと切ってその感触や音を感じるだけでも脳の刺激になると思います。
それで、当ブログでも季節ごとに「果物レッスン」と掲げて、おママの包丁さばき(?)を記事にしてきました。
しかし、2022年はおママの症状は一層進んでしまい、それも「わからない、やらない」と言うことが多くなりました。
そして、2022年2月16日以来、おママは包丁を触らなくなってしまいました。
もう、おママは果物を剥くこともないんだな…。
そんなふうに思っていたら、思いがけず11月18日におママが「やりたい」と言い出しました。
この日、おママは私の後を追うように2階の台所へやってきて、羨ましげに私の動きを見つめていました。
濃い橙色の柿を洗っていると、
「あ、それ、わたしがやります」
と言うではありませんか。随分しばらくぶりです。
おママは視野も狭くなっているし、危ないからやらせない方が良いのではないか。そう思いました。
もし、おママが指を切ったら、すぐに記憶は無くなりますから、なぜ怪我をしたかが分からなくなって、繰り返しジジや私に尋ねるでしょう。
(本人も可哀想だし、私達だって大変だわ。)
断ろうと思ったのですが、あまりおママが乗り気だったので、半分だけ剥いてもらうことにしました。
(↓)早速、柿を半分に割ろうとしています。この時、私はちょっと後悔しました。
自分で剥く事を想定して「種あり柿」を買っちゃったのです。
どうなります事やら…。
<柿をむいているおママ>
2022年11月18日 12:25〜(3分25秒)
ぎこちないながらも、おママは柿を4等分にしました。
もう少し切れ味の良い包丁だったら良かったのかも知れません。
最初の一切れは種のない部分だったようです。おママはそれなりに以前と同じ包丁の持ち方が出来ました。形はまちまちですが、食べやすい大きさに切り分けています。
次の1/4はしっかりと種がありました。
おママはその種の黒い部分を嫌って、リンゴの芯のように「くの字」に刃を入れてザックリと取り除こうとしました。
チ「それは、ちょっと違うんだな…。」
チャーコは動揺を隠せません。しかし、おママの手元を見ていると、良い具合に種のある部分が切り取られています。
チ「種はしっかりとれるね。頭いいね…、うまいですね…。」
怪我の功名ですわ。
マ「うれしい❗️」
嬉しくて何よりです。でも、やはり危なっかしかったので、もう「果物レッスン」はおしまいにしようと、心に誓ったチャーコでした。
認知症の人が包丁を持つのは危険も伴います。
私はしっかり横で見守っていましたが、内心ヒヤヒヤでした。
ちなみに、大きく切り落とした柿の中央部分ですが、後で私がしっかり食べました。
美味しゅうございましたわ。
(↓)盛り付けてみれば、不揃いな形も気になりませんね。
ジジに「おママが剥いたんだよ」と伝えると、とても喜んでいました。
「よく出来ました❗️」
おママは褒められても何の事だか、今ひとつ分からないようでした。
(↓)おママが柿を剥いたのと同じ2022年11月18日に制作された貼り絵です。
*本日アップの貼り絵
橙色のピースが柿の色を想起させるし、
くの字」の切り込みも本日のテーマに合うかな?と思って選びました。(^◇^;)
2022年10月31日、おママは(↓)の作品を制作した後に、本日ご紹介した貼り絵に取り組みました。
1枚仕上げてまだ余力があったのか、おママは2枚目に取り掛かりました。
(↓)おママは気になった紙片を箱から幾つか選んでいきなり貼り始めました。
考えもなく貼ると、すぐに気が変わって剥がすことになるのが常です。それで、チャーコは剥がすのにも便利なペーパーナイフ(アピールカッター)を用意しました。
<おママの貼り絵制作動画①>
2022年10月31日 11:19〜(1分34分)
おママは最初のピースをあまり考えずに貼ってしまいました。
早速剥がして貼り直す羽目になりました…。やっぱりね。
しかし,おママさん…。貼り直しても殆ど変化してないんですけど…。(^◇^;)
(↓)あれこれ構成を練っています。
<おママの貼り絵制作動画②>
2022年10月31日 11:25〜(2分34秒)
おママは橙色の鹿の子絞り模様のピースを貼りました。しかし、新たに1枚箱から選び出すと、その橙色ピースの位置に疑問を感じたようです。
おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。