アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

ファイルの中からこんにちは❗️No.7(2017年 機械仕掛けの家)

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(2017年1月 アルツハイマー認知症の診断から約10年11ヶ月)

 

滅多に登場しないシリーズ

それは…『ファイルの中からこんにちは』です。

最近では他のシリーズもご無沙汰になっていますが…。

 

それはさておき、この『ファイルの中からこんにちは』は、ずっと以前におママが制作をして、現在はファイルの中で眠っている作品をご紹介するシリーズです。

前回が4月4日なので、それでも約3ヶ月ぶりですね。意外と早い⁉️再登場です。

(^◇^;)

 

実は…ここ数日、私はiCloudの写真データを整理しておりました。

もう、にっちもさっちも行かないほど満タンに膨れ上がった写真データで、遂に新たな写真を保存できなくなったのです。

 

私のiPhone のローカルストレージは16GB。

「えーーーー、それ少なすぎ‼️」

オネコにも言われました。

「おママの写真を毎回パシャパシャ撮って3年半。よくもまぁ、16ギガで出来たもんだわ。」

アズキの呆れ声が聞こえます。2人ともスマホの容量は100GB以上あるんですって❗️

かれこれ4年半使っている私の愛機はiPhone 6です。

ブログを始める前に買いました。

その時は、まさか自分がブログのために写真を撮ろうとか、動画を撮ろうとか、そんな事は夢にも思っていませんでした。

最初に買ったパソコンはWindowsXPでしたが、16GBもなかったと思います。だから、携帯電話の容量なんて、

「そんないっぱい必要ないわよ〜❗️」

と、お店で言った記憶があります。(^O^)

 

遂に50GBの範囲があるiCloudもいっぱいになりました。

それで、行き詰まった状態なので、私はUSBに写真データを移すという地味な作業をしております。

眼も神経も疲れ果てて…。(°_°)

でも、データ上で3年前のおママの貼り絵と再会できるという収穫もありました。

「これ!ブログに載せてない❗️」

気が付いたのが何枚かありました。この作品もそうです。

 

2017年1月。私がブログを始めてまだ1ヶ月の時の作品です。

ジュエリーか時計か分かりませんが、おママは広告写真を使って貼り絵をしたのだと思います。

この頃、私とジジは仕事でお客様を訪問するために、おママを1人で留守番させていました。それは数時間のことですが、おママが作業机に向かい貼り絵に没頭してくれていたから可能だった事です。

この作品の制作風景の写真は残されていませんでした。だから、きっと、おママは1人きりの時に制作したのでしょう。

 

おママは何を思ってこのデザインにしたのかしら。

ちょっと、カッコイイです。

でも、ミステリアス⁉️

私は横溝正史のサスペンスみたいな印象を受けたので、「機械仕掛けの家」なんてタイトルをつけてみました。

皆様はどんなイメージを思い浮かべて下さるでしょうか。(^O^)

 

harienikki.hatenablog.com

 

おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。

チャーコ、YouTubeデビュー!

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(2020年3月27日 アルツハイマー認知症の診断から約13年)

 

 五十を過ぎの手習

私、チャーコは遂にYouTubeデビューを致しました。(^◇^;)

パチパチパチ👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏

でも、でも…。

「チャーコさんは確かファンでしたよね。ジャニーズ事務所を退所して、YouTubeで快進撃をしている手越祐也さんに影響されたのか⁉️」

なんて憶測を呼ぶかもしれませんが(いえ、絶対に呼ばないでしょう)、ユーチューバーになるつもりは御座いません。(°▽°)

私が密かに温めてきた「今年の目標」は、おママが貼り絵を制作している動画をブログにアップする事です。

 最初はどうしたものか分からなかったのですが、何人もの方から「ブログに動画をアップするには、まずYouTubeに動画を上げて…」というご助言を頂きました。

 

丁度、『手越チャンネル』をチャンネル登録しておくためにYouTubeをインストールして、アカウントを作成したばかりです。

それだって、娘のアズキを横に置いて四苦八苦だったのです。

Gmailのアドレスを持っているんでしょ。それを使ってアカウント作っていくのよ。」

「えっ、えっ、えっ…。Gメール⁉️」(°▽°)

 

しかし、それだけでは単に試聴するだけです。

「動画をアップするには、自分のチャンネルを作らないとね。」

「どうしたらいいの❓」

なにかとアズキに頼ってきたので、

「私はまだやった事ないから、

後は自分で調べてやってみてよ」

と言われた時には、正直ハシゴを外された気分でしたわ。(°_°)

 

Googleさんを検索しまくり、五十過ぎの手習でやってみました。

「ふむふむ、実名で登録しちゃったアカウントではなく、動画アップ用のアカウントを作った方がいいのか…。」

「そのためには、本名ではないGmailを作成して、新たにYouTubeのアカウントを作る。」

「それから、チャンネルを作成して、手持ちの動画を試しに非公開でアップしてみる…。」

かくして、私の管理するIDやパスワードは更に増え、怪しげな偽名のGmailYouTubeチャンネルが生まれたのでした。

 

思えばブログを始めたのも50歳を過ぎてからです。

その時は、まさか自分がYouTubeで動画をアップしようとは思っていませんでした。

案外、この先も、まだまだ新しい事に挑戦できるのかもしれない。

 

アップに耐えられる動画って⁉️

とはいえ…、動画って撮影が難しいです。(^O^)

ジジが見ている相撲中継の音声が入ってもマズい。オネコが突然やって来て「こんちは〜あら、やっているの?」なんて言われたらアウト。

おママが糊を溢して、私が悲鳴あげたりしてもいけないし…。

私はスマホで撮影していますが、制作を見守りながらだと手振れも激しい…。

今現在、公開できる動画があるのか…。

86歳の認知症のお婆さんが淡々と紙を切ったり貼ったりするだけの動画ですから、家族以外の方が視聴してどうなんでしょうか…。(^◇^;)

 

動画の編集はこれからの課題です。しばらくは、撮影しっぱなしの生の動画を上げようと思います。

問題は山積みですが、少しづつ前進できたらいいかしら。

近日公開❗️乞うご期待‼️

いえ…、期待しないでくださいませ。

 

 残りの時間を大切にしたい

ブログを始めて3年半を過ぎました。

それと同時におママは認知症歴10年から13年となり、症状もだいぶ進んできたと思います。

貼り絵制作も難しくなりました。

最近は、私が声掛けをしないと取り組めません。一緒に使う紙を選ぶことも多いです。

 それでも、まだ綺麗な紙を見たり紙片を並べたりすれば、おママは自然と手を動かして構成を考えたりします。

 夫や娘をを家族と認識していないのは数年前からですが、最近のおママは言葉が出なくなり、自分の思いや考えを伝えづらくなっています。

それでも、紙片を組み合わせて構成する作業は、おママなりの思考の軌跡です。

堂々巡りと混乱をきたしながらも、考えようとしています。

貼る場所を決めて糊をつけているうちに、どこへ貼ろうとしていたのか分からなくなる。記憶力のない人の制作活動は困難の連続です。

 

いづれ近いうちにできなくなってしまうと思うと、娘としてはせめて記録として動画を残しておきたい。せっかくなら、ブログで作品を紹介する時に、その制作動画の一部をアップしてみたい。そう思いました。

もっと早くからやっておけば良かったかもしれませんね。

でも、思い立ったら、今からでも❗️

 

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チャンネルは作ったけど、上手く動画をアップできるやら⁉️(^◇^;)


 

 本日アップの貼り絵

3月27日は金曜日なので、私は実家へ行っていたはずですが、制作中の写真もなければ、私の記憶にもありません。

おママは私のいない時に1人で制作したのだと思います。

今の季節的にぴったりの作品ですね。

梅雨が早く開けて欲しいです。(^O^)

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

バナナですよ

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(2019年9月30日 アルツハイマー認知症の診断から約12年7ヶ月)

 

最近、小食になったの。

このサブタイトルは私の事ではありません。おママです。

おママは確かに見た目も痩せましたが、最近食べる量が減ってきたように思います。

これはジジも同感のようで、特に朝食が進まなくなったとの事。

毎朝、ジジはシリコン容器に溶き卵や冷凍の野菜や冷凍のミニハンバーグを入れて加熱します。出来上がるのは具が入った卵焼きのようなものです。

 

今週の月曜日(7月20日)に、深刻な顔をして、ジジはその事を私に言うのです。

 

「心配といえば心配だが…。何も食べないわけじゃないんでしょ。」

「ヨーグルトとシリアスを少し。」

シリアル❗️」

ジジは間違えて覚えてる…。(^◇^;)

「間食でもボソボソとシリアスを食べてるよ。」

シリアル❗️シリアルが食べられるのなら、大丈夫よ。デイサービスでお昼は食べているの?」

「昼と夜は食べているよ。」

「でもさ、私なんて、1年近く朝ごはんは食べてないよ。(15時間断食のため)水分さえ摂れれば大丈夫じゃない?」

 娘はどうも詰問口調になっていけませんね…。(^◇^;)

ジジはシリアスな気分ですが、私からすれば、小食のオネコの方がもっと食べていないように思うわ。

 

食欲あるじゃん。

この日、おママの様子を見ていると、やはり、昼ごはんも春から比べたら少なくなったように思います。

(そうなると、余計に炭水化物よりタンパク質を多く摂ってもらわなきゃ。)

私はそう思いながら、ついさっきまで食卓に有った2本のバナナが見当たらないことに気が付きました。

(おママは冷蔵庫に入れたのかな…。

まさか、私とジジの知らない間に2本食べたわけではなかろうに。)

 

昼食の後片付けも済んで、私が何気に冷凍庫を開けたら、2本の黄色いバナナが鎮座していました。

冷凍バナナは聞いたことがありますが、それは皮を剥いて一口サイズにしてレモンを振りかけるんじゃなかったか?

(皮のまま冷凍されてもね。困るわ。)

幸い、まだ冷たい段階で凍ってはいませんでした。私はすぐに2本のバナナをダイニングテーブルに出しておきました。

 

ほどなく、おママはそれを見つけたのです。

「これ、いいわね。私、これ食べたいわ。」

昼食を食べた後だと言うのに…。

「でも、食べ切れないかも。あなた、いかが?」

意訳しますと

「1本まるまるは食べられないから、あなた半分こしましょうよ!」

になります。

私は1本のバナナを半分にしておママと食べて、お腹がいっぱいになりました。でも、おママはもう1本も欲しいと言出す始末。

「これ、おいしいわ。これ、まだ、あるから、これも食べたいわ。」

 

その時ふと気がつきました。

おママ、バナナって単語を一度も使っていない‼️

 

「でも、食べ切れないかも。あなたもいかが?」

私はもう半分食べさせられるわけで、お腹がいっぱいで目が回りそうです。

いえ、本当は、おママがバナナという単語を言えなくなっているのに、軽い衝撃を覚えて、気が遠くなったのです。

 

バナナを半分に切りながら、私は一応念を押しました。

「おママ、これって何かわかる?」

「これぇ〜?何かしら。知らないわ。」

「バナナですよ。」

「バナナ…、へぇ、私、ぜんぜん知らなかったわ。」

以前なら忘れた事に対して羞恥心があったのですが、今のおママはあっけらかんとしています。

大好きなバナナを食べながら、バナナという名前が出てこない…。

やはり相当…、いえ、多くの言葉がもう出てこなくなってる…。

 

私がこの日、味わったバナナは、甘いよりほろ苦いものでした。

ジジよ。

おママの食欲が落ちてきたことより、言葉が出てこない方がまだまだ問題ですよ。

 

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閉店した浅草の喫茶店「アンヂェラス」のバナナボートが、私は大好きでした。

本日アップの貼り絵

2019年9月制作ですから、かれこれ1年近く前の作品です。

今回、バナナの雰囲気を感じる貼り絵を探して、過去の写真データも中から見つけました。

黄色が入っているからバナナ?

でも、よく見ると面白い作品だと思います。

おママならではのシンメトリーであり、ちょっと鳥の顔のようにも見えてユーモラス。

私は黄色いニワトリさんを感じます。

 

 ママの貼り絵を見てくださりありがとうございます。

長寿の秘訣

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(2020年5月22日 アルツハイマー認知症の診断から約13年3ヶ月)

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(2020年5月22日 アルツハイマー認知症の診断から約13年3ヶ月)

 

ジジよりうわて

これは昨年の11月にジジから聞いた話です。

メモしておいて、記事にし忘れていたお話しです。(^◇^;)

 

デイサービスに98歳の矍鑠(かくしゃく)とした女性が来ているそうな。

息子さんご夫婦と同居しているのだが、週に1回お一人になってしまう日はデイサービスを利用しているそうです。

その方はとてもお元気です。

近所には歩いておつかい。

ご自宅で簡単なお掃除くらいはなさるそうです。

頭はしっかり。

あまりお薬の服用もないそうです。

 

そこで

91歳のジジは聞いてみました。

「長生きのコツはなんでしょうか?」

すると、

「コツなんてないわよ。まぁ、無理をしないことね。

風邪ひきそうだと思ったら、一枚余計に着るとか、

暑かったら一枚脱ぐとか。薬は長年一切飲んでない。」

 

ジジの観察では、食はそれほど太くないようです。デイサービスのお食事は残しているそうな。

「それを見ても、少ない割に満遍なく食べているね。自己管理がいいんだね。」

 

なるほどね〜。

 

それにしてもさ…、(°_°)

91歳が98歳の人に長生きのコツを聞くんですよ。

その事自体にめまいを感じるチャーコでした。(^O^)

 

本日アップの貼り絵

「お題方式の貼り絵」です。

「お題方式の貼り絵」とは…。

昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それが出来ない時が増えてきました。それで、あらかじめ私が作業机に何種類かの紙や切れ端を出して置き、まるでおママが貼り絵をやり掛けていたと思えるようにお膳立てをする事が増えました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。

 

「お題」はこちらです。(↓)

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 私がよく飲んでいるペパーミントティーの個別包装袋です。

もしや…貼り絵の材料になるかもと思い、貯めておいたものをおママに渡しました。

長年、慣れ親しんだティーパックの個別包装袋とは違いますが、結構喜んでいましたわ。

 

「きれいね。」

葉っぱを切り抜き中です。

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 幾つか葉を切り抜いたら構成です。

 あれこれ悩みながらグリーンとブルーの部分も切断しました。(↓)

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 もう1枚は大きく四角を組み合わせるようです。

文字の向きに、おママのこだわりがありました。

 

今現在(7月22日)、上の写真に写っている、紫の持ち手のハサミが行方不明です。

おママ❗️何処にしまったのよーー‼️(^◇^;)

 

おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。

おしどり

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(2020年3月18日 アルツハイマー認知症の診断から約13年1ヶ月)

 

この7月は天候も不順で重苦しい月でした。

 令和2年7月豪雨の傷跡も言えぬ被災地…。

お被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。

犠牲になった方々の御冥福をお祈りします。

 

そして新型コロナウイルスによる新型肺炎は、いまだ終息は見えていません。

東京の新患者数は高止まりで減る気配もなく、この先に不安感ばかりが募ります。

暗いニュースばかりのこの頃に、更に俳優の三浦春馬さんの訃報をネットで見た時、私は驚いて叫んでしまいました。

まだ30歳。真面目そうな感じで、美しい容姿があり、仕事も切れ目なく…。

何故? 

私などは想像もつきませんが、御本人にはきっと深い理由があったのだと思います。

御冥福をお祈りいたします。

 

6月の訃報

不思議な事に訃報が続く事ってあるのですね。

6月はクレバァが亡くなり、それから1週間も経たないうちに、ジジと私が保険の仕事でお世話になったAさんが亡くなりました。

94歳、半年前から癌と分かり、闘病中だったとか…。

やはり時節柄、入院すると面会もままならいために御自宅で看取られたとの事でした。

「寂しくなるね…。」

Aさんの娘で、私にとっては仕事上の上司であり大先輩だったBさんから電話があった時は。珍しくジジも涙を滲ませ声を詰まらせていました。

そうでしょう。そうでしょう。

ジジにとってAさんは第二の人生においての盟友でした。年齢も近くてとても信頼していた人でした。(T_T)

 

Aさんの訃報から1ヶ月、最近になってジジはBさんから別件でお電話を頂きました。

その中で「母も…」と伺いびっくりしました。

つまり、Aさんの奥さんも、Aさんが亡くなって10日も経たないうちに亡くなったのです。

御家族では、

「仲が良かったからね…」

「Aさんが奥さんを連れて行ったのかも…」

「もしかしたら、お母さんがお父さんを追いかけたんじゃないか?」

と話していたそうです。

 

このような事って、よくあるにかしら?

高齢のご夫婦で、どちらかが先に旅立つと、間もなく残された方も後を追うように逝ってしまった。そんな話を、以前聞いたことがあります。

この御夫婦は夫が認知症。奥さんは足腰が悪いながらも、その介護をしていました。

ところが、奥さんの方が急死され、1ヶ月以内に夫も亡くなったとの事。

遺された子供としては、その現実に直面すると呆然とするでしょうし、喪失感も倍になりそうです。

「でも『仲が良かったから、一緒に行かれて幸せだね』と思うより他にない、そう自分を納得させているんですよ。」

と娘さんは仰っていました。

 

そんなこんなをジジと話をしていたら、

「私が死んだら、おママもすぐだよ」

と言うではありませんか。

「でもおママはお父さんが死んだことも理解できなかったり、忘れたりするわよ。」

「いやいや、訳が分からなくなっても、世話してくれる人が居なくなったと思ったら、気を落としてしまうよ。」

「そんなもんでしょうか。」

「そんなもんだよ。」

かも知れませんね…。ジジとおママも仲が良さそうですから。(^◇^;)

 

あ、でも、ジジはさして弱気になっちゃいませんよ。

先日もオネコに、

「後、5年くらいは生きられそうだから…」

と言っていましたもの。

あれ、90歳のときは「後10年頑張りたい」と言っていたけど、

少し目標が下がったのかしら?

ここまで来たら、100歳まで頑張ってね。(๑˃̵ᴗ˂̵)v

 

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二人でいく道  「ほら見て!ゆで卵みたいだよ」

本日アップの貼り絵

「お題方式の貼り絵」です。

 

「お題方式の貼り絵」とは…。

昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それが出来ない時が増えてきました。それで、あらかじめ私が作業机に何種類かの紙や切れ端を出して置き、まるでおママが貼り絵をやり掛けていたと思えるようにお膳立てをする事が増えました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。

 

それで、「お題」はこちらです(↓)

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小津和紙で購入した千代紙と広告冊子の切り抜きです。

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(↓)広告冊子の表紙です。

もう何度も登場しているので、このモデルさんもお馴染みですね。

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すんなり構成が決まって、楽しそうに糊付けしています。

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同じ日に同じ「お題」で作られたお仲間です。(↓)

harienikki.hatenablog.com

 
おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。

キレイなものが好きなんです

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(2020年3月13日 アルツハイマー認知症の診断から約13年1ヶ月)

 

美容院に行きました❗️

毎度お馴染みの美容院ネタで恐縮でございます。

ブログに書かないと、おママを美容院に連れて行った時期が分からなくなるのです。

私も歴とした認知症予備軍ですわね…。(^◇^;)

 

2020年7月6日月曜日。

茫茫に伸び放題だったおママの髪の毛を、ようやく美容院で刈り込むカットする事が出来ました。

見るだに暑苦しく、ジジにまで言われておりました。

「もう、良い加減に美容院で髪を切ってもらいなさい。」

「そうね、そろそろね。」

さすがに自分でも後ろ髪をゴムで結びたいと感じるほどですから、おママは素直に行ってくれそうでした。

しかし、私は月曜日と金曜日しか実家へ行きませんし、雨が降るとおママは外出したがらない…。

それで、6月の末から延び延びになっていたのです。

この日は天気はイマイチでしたが、おママは乗り気になってくれました。

それなら、いざ出陣‼️

私は歩きながら、ふと2週間ほど前の事を思い出しました。

(あの美容師さんがいてくれたらなぁ。)

 

かなり嬉しかった

私の行きつけの美容院はチェーン店のカット屋さんです。

美容師さんは曜日で代わり、数ヶ月から半年で他店に移動していきます。

そして、押し並べて若くない。(^O^)

若い時から美容師を続けていた人もいるでしょうし、女性の場合、結婚出産などで一時離れることもあるでしょう。つまり、安いが売りのカット屋さんですが、美容師さんは今風のヘアスタイルはどうかわからないけど、技術はしっかりしています。

そんなこんなで、私は自分だけでなく、おママも安心して連れて行っています。

 

With コロナの御時世です。

客は来店時の消毒とマスクは必須です。美容師さんはマスクとフェイスシールドを着けています。

この時はカットとカラーだったから、マスクしていると大変なのですが仕方ありませんね。

担当してくれた美容師さんは私と同じくらいの年齢の人です。

前回、おママや私は来た時にいたかも知れません。でも、私って記憶力が悪くて、視力も弱い。だから人の顔もろくに覚えないし、ましてや店員さんの顔なんて全く見覚えることができない人間です。

カラーのお薬を髪に塗ってもらっていた時、その美容師さんが言ったのです。

「お母様はお元気でいらっしゃいますか?」

あ、この人、おママを覚えていてくれたんだ…。

客商売の人はお客さんの顔は忘れないと聞いた事があります。でも、嬉しいですよね。そんなこと言われたら、本当に嬉しい。(^O^)

「覚えていて下さったの?」

「えぇ、一緒にいらして下さいましたから。」

私はあまり美容師さんと話さない方ですが、この時は例外でした。

「母ね、認知症なのよ。」

「そうですか…、実は様子を拝見して、そうじゃないかと思っていました。私の叔母が認知症で、いらした時の様子が似ていたものですから。」

「施設にいらっしゃるの?御自宅?」

「自宅で従姉妹が世話をしています。」

それから暫くおママの事をあれこれ話しました。

 

「この前いらした時に、床がキラキラ光るのを

『キレイだわ』と仰っていたのが印象的でした。

キレイなものがお好きなんだなぁと…。」

 

そうなんです。美容院の床はラメが埋め込まれた材が使われていて、おママは見る度に喜んでいました。そこを覚えていてくれたのが、また嬉しい。

 

終わってから、お会計の時にその美容師さんは笑顔で言ってくれました。

「また、是非、お母様と一緒にお越しくださいませ。」

この美容院の美容師さん達は年齢が高いからか、今までも来店時におママの事情をお伝えすれば、どの方もおママが不安にならないように上手い具合に話しかけながらカットやシャンプーをしてくれました。

しかし、この日は今まで以上の温かい気持ちを感じて嬉しかったのです。

 

やっぱり、嬉しかったよ

そして、7月6日月曜日の午後。

美容院までの8分くらいの道中、おママはご機嫌ですが、私には気がかりな事がありました。

おママのマスク問題です❗️

歩いている時は外していても、お店に入ったら着けていてもらわないとダメですね。

(気が重いなぁ。)

店内で20分くらい待つことになったのですが、案の定、その間におママは10回くらいマスクを外しておりました。

 

「お母さん、今はマスクをつけている決まりなの。悪い病気が流行っているのよ。ほら、皆さん着けているでしょう。お母さんもつけて。」

「あら、そんなの知らなかったわ。」

 

これを繰り返しました。

周囲の人にチラチラ見られて、居心地悪いなぁ。(^◇^;)

 

そして、おママの順番がきて、担当の美容師さんはあの方でした。

あ、良かった…。(^O^)

おママは鏡の前に座ったら、サッサとマスクを外してしまいました。

「お母さん!マスクをつけて。」

するとその美容師さんは全て飲み込んだように微笑み、

「着けなくて、良いですよ」

と、小声でささやいてくれました。

申し訳ないことです。

でも、実際カットやシャンプーの時に、おママがマスクをし続けるのは無理なのです。そこのところを飲み込んで下さった。それが嬉しかったです。

 

そして、おママは床を見て、

「キラキラして、キレイね。」

美容師さんはにこやかに相槌を打っていました。

 

いずれ、おママは美容院に行けなくなるでしょう。訪問美容師さんをお願いする日も近いかも知れません。

でも、カットを終えてスッキリして、帰りにウキウキしながら買い物をしているおママを見ると、もう少し行かれたら良いなぁと思いました。

 

帰宅して、ジジに「綺麗になったじゃないの!」と褒められて、おママは嬉しそうでした。

ちょっとだけ、気分だけは乙女かしら⁉️(^O^)v

 

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マスクとフェイスシールドで仕事するのも大変そうだわ。

 (↓)前回の美容院

harienikki.hatenablog.com

 

(↓)前々回 の美容院

harienikki.hatenablog.com

 

本日アップの貼り絵

この貼り絵は、残り物の産物です。

元々は(↓)こちらのマーブルペーパー。

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(↓)分割した状態。

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そして、おママは3月の上旬から中旬にかけて(↓)これらの貼り絵を制作してなお残ったマーブルペーパーの紙片を使いました。

harienikki.hatenablog.com

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 大きな紙片を斜めに配置するのはおママの好きな構成です。

大まかに見えるけど、あれこれ考えていました。

あれ⁉️ いつから作品の天地が逆になったんでしょうか。(^O^)

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おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。

和・紙❗️ 連作の楽しさ

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①(2020年4月13日 アルツハイマー認知症の診断から約13年2ヶ月)

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(2020年4月13日 アルツハイマー認知症の診断から約13年2ヶ月)

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③(2020年4月13日 アルツハイマー認知症の診断から約13年2ヶ月)

 

おママの好み

おママは貼り絵をする時、和紙のハガキを台紙にしています。

「越前 耳つきはがき」

日本橋にある小津和紙でいつも購入しています。

7月から袋が有料になりましたが、何度も買いに行っているので、おママにとっては紙袋もお馴染みさんです。

「この袋好きだわ!」

なんて、よく言っていました。

認知症の症状がまだ軽かった時は、これを「小津和紙」の袋と認識していましたが、今ではその「小津和紙」すら何のことだか分からなくなってしまいました。

それでも、見れば「これ好きだわ」というのですから、本当におママの好みなんでしょう。(^O^)

www.ozuwashi.net

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(↑)これがその紙袋です。左側が表で右側が裏だと思います。

これは私の推測ですが…、色と中央部に配置された白抜きの伝統文様が、おママのお好みなのではないかしら?

(そんなにお好きなら、これを材料にしちゃいましょう。)

私も安直な人間ですから、これを「お題」にしてみようと画策しました。(^◇^;)

 

まず切り分けましょう

まず、私が紙袋を解体しました。表面と裏面は2枚の平面になります。

次は色分けされた縦のラインで分断します。

(↓)やはり、最初におママが手にしたのは模様のところでした。

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模様と模様の間に細く地の肌色が見えます。切り分けてみると、それにも面白さを感じていました。

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ザクザクと模様を三角や菱形、六角形に切り分けるのは楽しいようです。

「こう切るか。ああいう風にもできるか…。」

最近のおママは何通りの形にも切り分けられる模様に心を惹かれるようです。

 

お次は文字にしましょうか?

「わし、わし。」

おママは「和紙」も「Washi」も読む事はできます。ただ、その意味する事は分かりません。(^◇^;)

「これと、これは、私にはむりだわ。」

おママはWashi」と手漉きをしている人の絵は敬遠しました。

それでまずは「」からですね。

「大雑把に切ったら良いでしょう。周りの緑も綺麗だし。」

私の言葉は完全スルーして「」を丹念に切っております。(↓)

でも、さすがに「」を切り抜いたら疲れてしまったようで、「」はそうもいきませんでした。

「これは、きちんと切れないわ。」

大雑把に丸く大きめに切ったら?周りの緑も綺麗だし。」

そう言いながら私はふと思いました。

この「大雑把に」というのが、漠然としていて、おママには理解しづらいのかも知れませんね。それでも、最低限、形を整えようとしていました。(^O^)

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行きつ戻りつ 

①の「」は悩むこともなくすんなり決まりました。そしてささっと糊付。

②の「」と③は中心部だけ早めに決まったのですが、周囲のデザインは「ああでもない、こうでもない」と、紙片を動かしながら時間をかけておりました。

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②の「」に行き詰まると、③に手をつけ、また行き詰まると②に戻る。

これは並行して制作するというよりは、②に飽きると③を発見して、③に飽きると②を再発見するという感じでした。

②と③の行き来には必ず頭が白紙になっているようでした。

それは、見ていて間怠っこしくもあり、興味深くもありました。

今回は連作のようで、おママには1枚1枚が単独作品だったのかも知れません。

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私はスマホで写真を撮るので、しっかり時間と日付が残ります。この撮影時間も後で写真データに入れてみると、大体の制作時間が分かって興味深いです。

この連作(?)はトータルで2時間強。

おそらく、おママ自身、夢中だっったのでしょう。

出来上がって、ジジに褒められて、嬉しそうでした。

 

おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。