アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

月末企画❗️今月のイチ押しリターンズ❗️(カードを発見)

(2018年3月2日  アルツハイマー認知症の診断から約11年1ヶ月)

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遂に年度が明けてしまいました。

新しいスタートをされた方も、今までと同じ環境の方も、

新年度が良い日々でありますように。

 

私は4月に入ったのにまだ気分は3月です。

ちょっと遅れましたが、月末企画です。(^◇^;)

「今月のイチ押し❗️リターンズ❗️」とは

昨年の1月におママが特別養護老人ホームに入所したので、もう、新しい貼り絵作品は生まれません。(面会時にシール遊びはしますが…)

一昨年まで、「月末企画❗️今月のイチ押し❗️」は当ブログの月末恒例行事でした。

オネコと私は「イチ押しミーティング」をして、特に印象に残る作品を選んできました。

それはすぐに意見が一致することもありましたが、紛糾する(大袈裟です)こともしばしば…。

しかし、それも出来なくなりました。寂しいものです。

「今月のイチ押し」は今見ても素敵な作品が多いです。当時を思い出して、今、感じることもあります。

そこで考えたのが「リターンズ❗️」。

6年間72枚の中から、私が特に好きな作品を再びご紹介する企画です。

(↓)先月の「イチ押しリターンズ❗️」です。

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印象的な染色紙

2018年3月の「今月のイチ押し」作品です。

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「おママ、これって何で染めたんだっけ?アクリル絵の具?油絵の具?」

油滲みを利用したものでしょうか?当時、テレピン油の匂いがしていた記憶があります。でも、おママは小首を傾げるばかりで、自分で染めた認識もないようです。

(懐かしいのは私だけ?)

ちょっと寂しいです。でも、私があまりに懐かしがるから、おママも気になったようです。2つに切って、半分は私に呉れるんですって。

今でもおママがこの紙をどうやって染めたのか分かりません。

表面がツルツルした紙に、染めています。

テレピン油を使っていたような気がしますが、今となっては謎です。

でも、趣があって素敵です。気の向くままハサミで切り抜いて並べるだけでも雰囲気がありますね。

 

実はこの紙はその後も貼り絵に登場していました。
(↓)おママが2018年の9月に制作した貼り絵です。

私はその制作途中を全て観察していたわけではないので、おママがどうしてこの形に切り抜いたのかは謎です。恐らく、染め具合で発生した模様を辿って切り抜いたイメージなのでしょう。地図の中の島のようにも見えるし、どこかの宇宙に浮かぶ星かも知れませんね。今も時々思い出す、印象的な作品です。(^O^)

(2018年9月25日  アルツハイマー認知症の診断から11年7ヶ月) 

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同じ染色方法の作品例

2018年以降、私はおママの部屋にある紙類を物色していたら、同じ染色方法で占めたと思われる紙を何枚か見つけました。

どれも趣があるので、度々貼り絵の「お題」としておママに勧めて使ってもらいました。

(↓)その関連作品です。

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なんのために

おママは50代〜60代にヨーロッパの伝統的な皮革を使った装丁技法(ルリユール)を学んでいました。その本の見返しにマーブリング(墨流し)という技法で染めたマーブル紙しを貼るために自宅でも染色を試みていました。

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その延長線上で、染色が楽しくなっていたのでしょう。

その頃のおママは数年に一度、お仲間と画廊でグループ展をしていました。

その時に、来て下さった方に自分で染めた手製のカードを差し上げたり、販売することがありました。

昨年、片付けをしていたら、その名残が見つかりました。

(↓)同じ染色方法で染めた紙を使っています。結構バリエーションがあったのです。

封筒を止めるシール(糊は自分でつける)もカードとお揃いですね。(๑˃̵ᴗ˂̵)

(↓)中はこんな感じです。大きさの合う便箋を貼っていました。

紙を染めて、几帳面にカードに仕立てて、そして晩年は貼り絵にも使いました。

おママは本当にマメで手先が器用だったと思います。

 

おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。