アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

STAY HOMEでビデオ通話

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(2020年4月24 アルツハイマー認知症の診断から約13年2ヶ月)

 

知らなかった‼️(^◇^;)

先日、実家に来ていたオネコは、スマホで娘のユズちゃんと話をしていました。

それは、なんと賑やかな通話ではありませんか⁉️

きゃぁきゃぁと可愛い声が2つ、重なって響いていたのです。

(これは…、ユズちゃんの子供達、モモちゃんと弟君だな。)

ビデオ通話です。

スマホって便利ですね。GWに会う事ができなかったひ孫の顔が見られるんですもの。

そして、ジジとおママは嬉しそうにオネコのスマホを覗き込んでいました。

「可愛いね。」

元気いっぱいのひ孫の姿に目尻を下げっぱなしのジジです。

おママは楽しそうに見ていましたが、イマイチ分かっていない感じでしたが…。

 

私はビデオ通話って初めてでした。

「オネコちゃんのiPhone は新しいからビデオ通話が出来るのね…。」

「あら、チャーコさんのだって出来るわよ。だってこれはLINEの「ビデオ通話」ですもん。簡単よ。」

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私…スマホを使い始めて4年以上経ちます。同時にLINEもそうです。

あら〜。私って何やっていたのかしら?

でも、必要に迫られなきゃ、使わない機能って多いですものね。

 

「まず、LINE電話をする要領で受話器のマークをクリックして、次にこの「ビデオ通話」のところをよ。」

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「なるほど…。知らなかったわ…。」(^◇^;)

私はどっぷり昭和の時代を生きてきましたから、携帯電話を始めて持ったのは子育て中でした。そして、ガラケーからスマホに変えたのが4年前。

だから端末の使い方がまだまだぎこちない。そう言い訳をしておきます。(^◇^;)

 

ところで、ジジが91歳でガラケースマホに変えたのがちょうど1年前です。

なかなか上達していないようです。(^◇^;)

でも、昭和一桁世代のジジやおママが子供だった頃、必ずしも各家庭に一台固定電話が普及していたわけではないでしょう。ダイヤルがなくて、交換手に通話したい相手の電話番号を伝えて繋いでもらう電話も知っている世代です。

そのジジ達が「ビデオ通話」をしているのですから、まさに隔世の感を禁じ得ない…。

 

今回新型コロナウイルスによる緊急事態宣言のために、何世代もの通信機器を一気に飛び越えて、時代の先端に触れた高齢者が結構多かったかも知れませんね。

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 本日アップの貼り絵

「お題方式の貼り絵」です。「お題」はこちら(↓)です。

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 ※「お題方式の貼り絵」 とは…。

昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それが出来ない時が増えてきました。

それで、あらかじめ私が作業机に何種類かの紙や切れ端を出して置き、まるでおママが貼り絵をやり掛けていたと思えるようにお膳立てをする事が増えました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。

 

実はこの「お題」は下の写真(↓)の貼り絵を作った残りを利用しています。

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(2020年4月15日 アルツハイマー認知症の診断から約13年2ヶ月)

 

かわいい鹿さんです。

元はにしき堂「生もみじ饅頭」の包装紙でした。(^O^)

ダンナが頂いた「生もみじ饅頭」は個数も少なかったので、しっかりダンナとアズキと私の3人で食してしまいましたとさ…。

それで、実家へは包装紙だけを持っていくという、私はつくづく不届きな娘です。

それが2月の事でした。

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 おママは切り分けて遊んだこの包装紙をどこかへ仕舞い込んで、2ヶ月ほど行方不明になっていました。

 

それが4月になって鹿さんが急に現れたらしく、私の知らぬ間に貼り絵になりました。

更にその残りは「お題」としておママに再発見されて、雰囲気の違う貼り絵が出来上がったのです。

 

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おママは残り物の紙片を組み合わせて、楽しそうに制作していました。

(↓)この

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 仲間です(↓)

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www.nisikido.co.jp

 

おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。

緊急事態宣言解除 (^◇^;)

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(2020年3月6日 アルツハイマー認知症の診断から約13年1ヶ月)

 

ついにこの日が…来た‼️

このところ新感染者数も減少傾向です。

そして、5月末を待たずに緊急事態宣言が解除されました。

 

新型コロナウイルスによる肺炎(COVIDー19)の第1波は一段落なのかも知れません。

 

2ヶ月弱に及ぶ自粛は必要だったと思います。

お陰様で日本では爆発的な感染拡大は回避できましたから。

でも、経済への打撃は大きい…。

何はともあれ、段階的に営業自粛が緩和されるでしょうから、少しづつ息を吹き返していかれたら良いのですが…。

コロナ後の世界。

まだそれを語るのは早いと思います。

本当に収束したわけではなく、コロナウイルスはまだ私たちの身近にウヨウヨしているでしょうから。「3蜜」も「ソーシャルディスタンス」も、マスク着用、うがい手洗い消毒は引き続きやっていかなければなりません。

 

コロナ後の世界は遠い

緊急事態宣言が解除されたって、私を取り巻く問題は何一つ変わらない。

電車で自宅と実家を行き来する私から、高齢のジジやおママにコロナウイルスを感染させてしまうリスク。

2人ががお世話になっているデイサービスで、今まで感染者が出なかった事は幸運だったと思います。それはスタッフさん達の多大な御努力の結果であり、本当にありがたい事だと思っています。そして、そのスタッフさん達の大変さはこれからも続くでしょう。

 

そして、電車移動をする私や義姉が、癌闘病中の義母クレバァにうつしてしまうかも知れません。

このコロナの渦中で、我が家で一番影響を受けているのはクレバァです…。

それでも、クラスターで閉鎖されていた入院予定の病院は再開の見通しが立ってきたようです。

しかし、入院患者の家族が面会出来るわけでもなく、この面会謝絶問題は当分続きそうです。

つまり、一度入院をしたら家族と直接会う事が出来なくなってしまうので、クレバァは拒否しています。

「別に入院しても良かったけど、もう、子供達にも会えなくなると思うと、イヤだわ。」

気持ちは痛いほど分かるわ。(TT)

 

世の中的にも、我が家にも、平穏なコロナ後の世界はいつ来るのだろうか…。

 

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新型コロナウイルス パーソナルサポート@東京」

4月上旬。

私は緊急事態宣言発令の頃、私は東京都のLINEアカウントに登録してみました。

新型コロナウイルス パーソナルサポート@東京」です。

 

 

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私は3月下旬から4月中旬までひどい倦怠感と喉の痛みがあり、一応気になる症状があると回答しました。

すると時折、こんなラインが来ました。

 

「最初の質問で「症状が続いている」と答えられた方にお送りしています。現在の症状はいかがですか。」

 

そんな風に気遣ってくれるのはありがたいと思います。(^O^)

その反面、結局は保健所や帰国者相談センター等に、自分で相談しなければなりません。

一般的にPCR検査はなかなか受けられないと分かっっていたし、これは利用者を助けるというよりは、東京都が具合の悪い人(近い将来の感染者となりうる人)が何処にどれくらいいるかを把握するためのツールなのかしら?なんて思いました。

それはそれで意味のある事だと思うので、極力回答をする様にしました。

 

それ以外にも、COVIDー19の感染予防のための情報や都知事会見の周知など、お知らせはありました。(๑˃̵ᴗ˂̵)

その点は良かったなぁと思います。

 

(↓)こんな感じです。 

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本日アップの貼り絵

3月上旬の作品です。

(↓)この作品と同じ日に制作されました。

実のところ、「3月のイチ押し‼️」作品を作った残りを利用しています。

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 金とクリーム色の鱗模様、グリーン系の千代紙は小津和紙で購入したものです。

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 2017年におママが好んで貼り絵に使った唐草模様の紙。これが久しぶりにおママの部屋で見つかったので、早速見せると喜んでいました。

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かつて、おママが購入したマーブルペーパー 

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 チロルチョコの包装フィルムも登場しています。(^O^)

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 オネコさんのバラ(マザーズデイ)

小ぶりの可愛らしいバラです。雨上がりにしっとりと露を湛えた姿。

いじらしく、可愛らしかったです。

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おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。

一瞬、焦った。

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(2020年3月30日 アルツハイマー認知症の診断から約13年1ヶ月)

 

どうした…、どうした…。(°_°)

5月22日金曜日。

実家に行ったのは月曜日以来、4日ぶりです。

最近は、癌闘病中の義母クレバァの服薬や朝食の見守りなどを済ませてから家を出るので、どうしても実家に着くのは正午に近くなってしまいます。

 

到着して、両親の様子を窺うと…、ジジはいつも通りでしたが、おママは寝室の雨戸を立てたまま、薄暗い部屋の中で寝ていました。

(おママ、どうしたんだ…?)

 

(今ね…私は大変なのよ…。)

義母のクレバァのこともあるでしょ…。

ここ1週間で更に食は細り、痛みと身体中の不快感から、トイレの時以外には動けなくなってしまったクレバァ。

今、この時点で、おママにまで寝付かれてもしたら、私ゃ身がもちません。

 

風邪でもなさそうだし、額に手を当ててみれば熱も無さそうです。

それとなくジジに聞いてみました。

「どこか悪いの?」

「いや、そんな感じではないよ。起きて朝御飯(ジジがパンとおかずと飲物を用意している)を食べ、しばらく御機嫌だったけど、『やる事が何も無い❗️』と言いながら、布団に入って寝てしまったんだよ」

との事です。

 

ところが、ところが…。(^O^)

おママはアルツハイマー認知症歴13年です。記憶力も認知力も相当失われています。

一緒に暮らしているジジが自分の夫か父か兄か分からなくなって、オネコや私については娘とは思っていません。自分の家すら、その実感はないでしょう。

 

(何気ない日常の中でも、おママは混乱して不安になっても仕方ない…。)

脳味噌が草臥れて、眠くなってしまうのかしらね…。

それにしても、「やる事が何も無い」か…。

 

わりと最近でも、昼前になると、おママはお昼ご飯の準備を気にして、私が台所に立っているのを見ている事が多いのです。しかし、昨日は(5月22日)はそれすら思い浮かばなかったのですね。

 

(もしかしたら、おママの場合は、今後段々と寝ている時間が増えてくるのかしら?)

そんな事が頭をよぎりました。

 

私は昼食の支度の途中に、おママの様子をみました。

「お母さん、具合が悪いの?どっか痛いの?」

するとおママは目も開けずに、消え入るような声で言いました。

「大丈夫よ、私は大丈夫。」

何がどう大丈夫なのかも判然としません。

もしかしたら、おママは私達と一緒にご飯を食べられないのではないかと思いました。

 

ところが…。

私がお皿に盛り付け終わったら、ジジはおママに向かって大きな声をあげました。

昼ご飯の支度ができたよ❗️」

「はーい。」

すると、おママは飛び起きて、トイレに行った後すぐにダイニングに来ました。

そして、皿を見て開口一番。

「まぁ❗️素敵だわ。美味しそう❣️」

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おママ…、ご飯の支度が完全に出来るのを、寝て待っていたのかしら?

 

でも、おママ。

昨日の昼ご飯はね…。

スーパーで買った揚げ物、カット野菜の千切りキャベツ。

私が作ったのはカット野菜をブイヨンで煮た野菜スープだけです。

しかも、主食はスーパーで買ったオニギリですわよ。(^◇^;)

 

そんなに喜んでもらえるのは嬉しいけど、小っ恥ずかしいですわ。(^O^)

 

まぁ、食欲旺盛で元気で何よりです。

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本日アップの貼り絵

写真ではよくわからないと思いますが、金とベージュの市松模様の紙がとても綺麗です。

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 (↓)同じ紙を使った作品です。

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おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。

もの足りない‼️

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(2020年1月29日 アルツハイマー認知症の診断から約12年11ヶ月)

 

まだ寒い1月の末のことでした。

2020年、正月が明けたと思ったら、うっかり5月中旬になってしまいました。 

1月29日におママが制作した貼り絵をご紹介します。

 

思えば…、

この頃は中国武漢新型肺炎が流行しているというニュースは聞いていましたが、まだ多方の日本人は現実的な問題として捉えていませんでした。

ある意味…、対岸の火事だったのですね。

そんな時期の作品です。

とは言え、おママに新型肺炎の事など理解も記憶も出来きないでしょう。

 

1月29日の午後、

私は机の引き出しに仕舞い込まれた折り紙サイズの千代紙を出して、

「一緒に遊びましょう」

と、声をかけました。

 

おママが選んだのは深い色合いのグリーン系と扇紋などのの赤系の千代紙です。

「これ、いいわね。素敵よ。」

おママは特にグリーン系の方が気に入ったようです。

「どんな風に切りましょうかね。このままだと大きくてハガキには収まりませんもの。」

「えーっ❗️折角なのに、切るなんてイヤだわ。」 

 

そこでおママが始めたのは、折り紙用の千代紙1枚を丸ごと葉書にベタッと貼る事でした。ちょいと斜めに配置したのは、おママの直感でした。

 

こんな感じです。(↓) 

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 グリーン系の千代紙の周囲には大小4つの直角三角形が出来ました。

そこをおママは赤系の千代紙で埋めてみようとしました。

千代紙同士が重ならないように、ピタッと付き合わせるのは几帳面な性格のなせる技です。

少し大きめに切った赤系の千代紙を隙間のないように貼り、はみ出した部分は裏面に折り返し、しっかりと糊付けしています。(↓)

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 まだ、このくらいの作業はおママにとって、お茶の子さいさいです。

「できた❗️」

グリーン系の千代紙の周りに赤系の千代紙をピッタリ貼り合わせて、おママはとても満足そうでした。

「出来上がりですか?」

「出来上がりました。」

私としては物足りないのですが…。

おママが確信を持って「出来上がり」と言うのですから、完成なのでしょう。

 

おママは気が付いた…。(^◇^;)

私はおママに、その日(1月29日)の新聞を手渡しました。そして、第1面に記載された日付欄を見ながら、貼り絵の裏面に制作日を記入してもらいました。

おママは新聞紙の上で、再び貼り絵の表面を見た時、

「あら、真ん中に何か貼りたいわね…」

と、急に言い出したのです。

あ、おママ❗️気付いてくれたのね。

「何を貼ったら良いかしらね…。」

おママが切れ端の在庫を探していたら、机の引き出しから平安貴族が出てきたのです。

 

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 そして、ハサミで平安貴族の形を整えてから、ドンと中央に貼り付けて、(↑)

ようやく完成しました。(^O^)

 

因みに、平安貴族はこちらの包装紙から切り取られたものです。(↓)

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 和菓子の紀の国屋さんの包装紙です。

www.wagashi-kinokuniya.co.jp

 

(↓)お仲間です。恐らく、この2020年1月29日に制作した貼り絵の平安貴族は、

3年前の貼り絵に使った包装紙の残りと思われます。

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おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。

2人のフキコ

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(2020年2月12日 アルツハイマー認知症の診断から約13年)

 

5月14日木曜日のデイサービスにて。

デイサービスは施設と契約で決めた曜日に通所するものです。

ジジは火・木・土。

おママは火・木・土。(おママが土曜日に行くのは認知症専門デイサービスで、おママはジジとは別に一人で通所してます。)

 

決められた曜日遠休んでしまった時、施設側の状況が許せば、他の曜日に振替が出来る場合もあります。

 

この日、デイサービスにいつも見掛けない利用者がお一人いたそうです。

その名はフキコさん。いつもは水曜日に通所していらっしゃる方だそうです。

 

なんとなく、場に慣れないのか、ちょっと戸惑っておられたとか…。

「あら、同じお名前だし、一緒に座ってお話しなさったら?」

スタッフさんに言われました。

おママもフキコさんです。(^O^)

 

ジジによると…。

二人のフキコさんは並んで座って、楽しそうにお喋りをしていたそうです。

なんとなく慣れない感じのフキコさんを、おママはリードして、

お世話を焼いているような感じだったとさ。

ジジは微笑ましく見ていたそうです。

 

「その人も認知症でね。よく分からないけど、おママより(症状は)進んじゃっているように見えたよ。2人でペチャペチャ楽しそうに話していたんだ。おママはその人に何か教えてあげる風でね…。とても生き生きしていたよ。」

 

 

おママはもう1人のフキコさんを気にかけて上げていたのね。

人って、誰かのお世話をしたり、教えて上げたりするのが好きなのね。

それは認知症になっても変わらないみたい。

ジジはそんな事を思ったらしい。(^O^)

 

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本日アップの貼り絵

「お題方式の貼り絵」です。

 

「お題方式の貼り絵」 とは…。

昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それが出来ない時が増えてきました。

それで、あらかじめ私が作業机に何種類かの紙や切れ端を出して置き、まるでおママが貼り絵をやり掛けていたと思えるようにお膳立てをする事が増えました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。

「お題」はこちら。(↓)

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以前、おママが切って使った紙の切れ端が入っている箱を開けて、大きめの紙片を出しておきまし。

マクドナルドのベーコンレタスバーガーの包装紙。

そして、紅茶のティーパックんの個別包装袋。

海老茶色は元が何であったか? 不明です。

 

「お題」を見つけて、おママは早速取り掛かかりました。(↓)

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おママの貼り絵を 見てくださり、ありがとうございます。

興にのる

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(2020年2月7日 アルツハイマー認知症の診断から約13年)

 

一応、お題方式の貼り絵です。

「お題方式の貼り絵」 とは…。

昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それが出来ない時が増えてきました。

それで、あらかじめ私が作業机に何種類かの紙や切れ端を出して置き、まるでおママが貼り絵をやり掛けていたと思えるようにお膳立てをする事が増えました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。

「お題」はこちらです。(↓)

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私がこのお題を出して置いたのは2月7日金曜日の夕方17:05です。夕食を作った後、帰り際にセットしました。

そして、完成作品をファイルの中に見つけたのは、次に実家へ行った2月10日月曜日でした。

今年に入って、自発的に貼り絵に向かうことが少なくなったおママ。

でも、この作品は「お題」を作業机の上に見つけて、私がいない時に一人っきりで取り組みました。

おママなりのシンメトリーが完成しています。

結構、後で頭が痛くなるほど、一生懸命考えたでしょう。

 

でも同じ日、この貼り絵に取り組む前に、おママは既に3作品仕上げていたのです。

そのため、私の驚きは一通りのものではありませんでした。

「興に乗る」とはまさにこの事でしょう❗️(^O^)

 

こちらも同じ日の作品です。(↓)2枚ご紹介しております。

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そして、こちらも同じ日に制作してます

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(2020年2月7日 アルツハイマー認知症の診断から約13年) 

 

私が小津和紙で購入したこの千代紙(↓)をメインにして、他は以前からおママの作業机に有った紙片を選んで利用してもらいました。

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おママが選んだのは、以前に好んで使っていたチョコレートの包み紙です。

金と黒がオシャレです。

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 森永製菓の「カレ・ド・ショコラ BITTER 」このシリーズはどれも美味しいですね。(^O^)

 

 (↓)金とアイボリー鱗模様の千代紙も小津和紙で購入したものです。

チョコレートの包み紙は2枚使われていて、「上部3分の1」が切り離されて使われました。

その、残った「下3分の2」と鱗模様の千代紙が夕方の17;05の「お題」になったのです。

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「これはこうだから、ああして、でもダメかしらね。」

「でも、これならいいかしらね。」

 

おママは構成を考える時、ぶつぶつ言います。

しかも、糊をを付ける時、

「これどこだったかしら…」

なんて悩むことが多いのです。

アルツハイマー認知症のおママは、創作活動をかなり拘って、考え抜いてやっています。

考えすぎて、堂々巡りの末に、訳が分からなくなってしまうことも多いです。

 

それを考え合わせると、3枚の貼り絵制作の上に、更にもう1枚なのですから…。

おママはこの日、本当に脳味噌をフル回転させて頑張りました。

というか…、やはり興が乗ったのでしょう。

 

2月最初の「午の日」を「初午」と言いますが、

2020年の初午は2月9日。丁度、この頃でした。

 

初午の駈けるがごとく興に乗り、

おママは絶好調だったのね。*1

 

 「カレ・ド・ショコラ」のBITTER (↓)最近買って撮影しました。

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 よく見ると、おママが使った包装紙はだいぶ前の物でしょう。リニューアルされてますね。

www.morinaga.co.jp

小津和紙は緊急事態宣言のため休業中です。

おママの手持ちのハガキが無くならないうちに、買いに行きたいものです。(^◇^;)

www.ozuwashi.net

 おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。

*1:o(^∇^)o

コロナのせいで‼️ 微かな光明、でも暗雲

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(2019年8月2日 アルツハイマー認知症の診断から約12年6ヶ月)

 

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今週の月曜日はクレバァ関連の用事があり、実家に行けませんでした。

その代わり、13日水曜日に行ってみると、ジジもおママも元気そうでホッとしました。

今回ほどジジとおママの元気に勇気付けられたことはありません。ありがたや…。

 

前回から引き続き、クレバァの自宅療養について書いていこうと思います。

ジジとおママの話題でなくて、申し訳ありません。m(_ _)m

 

登場する病院を整理してみる

A医院

歩いて3分の掛かり付け医のクリニック。胃癌(ステージ4)の診断後、クレバァは丸山ワクチンの注射の為に週3回通っている。

B病院

昨年7月、A医院の紹介でクレバァは極度の貧血のために入院した大規模総合病院。この時の各種検査の結果、ステージ4の胃癌と肺への転移があると診断された。しかし、クレバァは抗がん剤治療を拒否し、緩和ケアのあるC病院にお世話になる事を決めた。一度は縁の切れたB病院だったが、今回のコロナウイルスによる新型肺炎でC病院が閉鎖されたので、4月中旬に癌がどれだけ進行したか確認するための検査をお願いした。

C病院

地域中核病院。こちらの緩和ケアの医師がクレバァの主治医である。なるべく自宅でゆったりと療養し、それが難しくなったら入院する事になっていた。しかし、今回のコロナウイルスによる新型肺炎クラスターが発生し、現在は外来も入院も受け入れていない。

 

出口が見えるのか⁉️

今週はちょっと嬉しい事がありました。

C病院緩和ケアの主治医であるE先生の診察を受けられる事になったのです。

E先生は以前から週1回、クレバァの掛かり付け医のいるA医院で、診察をなさっていました。それがC病院のクラスター後、かれこれ1ヶ月半以上中止になっていたのです。

(ようやくE先生が出ていらっしゃる❗️C病院の再開も近いのではないか⁉️)

それで、月曜日にクレバァとダンナ、私の3人で行ってきました。

 

まずは再会を喜び合い…。全くこの御時世です。先生も私共も無事で良かった❗️(^O^)

 

先生のお話では、この調子で行けば、C病院は来月にも一部再開となり、緩和ケアは患者の受け入れが出来そうな感じだそうです。(しかし、まだ不確実性も残る。)

 

久しぶりにクレバァを診察したE先生は訪問看護サービスの記録も見て、この1、2ヶ月の進行を目の当たりになさったようです

「こちらのA医院に車椅子でいらっしゃるのも体力的に大変だから、差し支えなければ、週に1度私が往診をします。」

「是非お願い致します❗️」

先生はもう往診ができるのだ❗️本当にクラスターは収束して再開に向かっているんだ❗️

私は胸を撫で下ろすと同時に、張っていた気が脱力していくのを感じました。

「昨年の秋から2月頃まで、わりと穏やかに過ごせていらっしゃったので、まだ入院の時期を考える段階ではありませんでした。それで、症状の進み具合を1ヶ月単位で判断していましたが、ここにきてもう少し短いサイクルで考えていかなければいけないと思います。私が1週間ごとに往診して、入院の時期を判断します。」

そうなんです。

これが昨年9月の段階で決めた方針でした。

QOL(クオリティオブライフ)を尊重し、出来るだけ自宅でゆったりと過ごす。

それが難しくなったら、緩和ケアの病床のある病院に入院する。

ダンナと私の顔は安堵で明るくなりましたが、クレバァは表情を曇らせました。

 

E先生との話の内容

①気温が高くなってきたのに、クレバァは寒くてしょうがない事について。

先生のお話では、心臓が血液を全身に巡らす力が衰えているので、血流が悪くなって冷えに繋がるとのこと。本人が寒さを訴えるなら温かくしておくのは大事だが、熱中症にならないように気をつけなければなりません。少しづつ水分補給には気を配ること。

(後日、看護師さんから、体温は平熱でも浮腫で身体にたまっ水分で本人は体感温度が低くなるとも言われました。)

 

②最近のクレバァはあまり食事が取れません。おおよそ少食の女性が食べる1食の3割を食べられれば上出来な方です。液体の栄養ドリンク(エンシュア)も処方されてますが、イマイチ口に合わなくなってきたようです。バナナやチキンラーメンなどは少し口にできるのですが…。

先生のお話では、食べたい物を食べられるだけ口にする様にとの事でした。味覚が変わってくる事も多く、味が分かりづらくなりカップ麺ばかりを欲しいと思う患者さんもいるそうです。勿論全部は食べられないのですが、御本人の満足が得られれば、それも良し。

ただ、無理に食べると、胃に癌細胞があるから、出血の原因になるかも知れない。

浮腫があるので、炭水化物は少なめに。タンパク質を多めに摂って下さいとの事でした。

クレバァによると、処方されている漢方約(ツムラ43番、六君子湯)は飲むと気分が良くなるので、これは続けていこうという話になりました。

 

③鎮痛剤について

クレバァはいつも胸やお腹に不快感があるのですが、日に何度か激しい痛みもあります。

鎮痛剤は2種類処方されていています。トラマールを朝晩1錠づつ。それでも痛みが強く出たらカロナールを服用するようになっていました。

しかしながら…クレバァにとって、痛み止めとは、

「痛くなってから飲むものよ、

こんなに幾つも痛み止めを飲んだら身体がおかしくなっちゃうわよ❗️」

と言い張り、このところダンナや私、そして訪問看護の看護師さんにも諭されていますが、頑として痛い時にカロナールだけ服用していました。

「鎮痛剤は頭痛でもそうですが、本格的に痛くなってから飲むのでは遅いのです。痛くなる前から飲んでおきましょう。癌の激しい痛みが来ないように飲んでください。」

クレバァは先生にのお話を聞いても今ひとつ納得できなかったようですが、今週は不快感や痛みが以前よりはあるので、処方通り服用しています。

 

④先生の考える入院を判断する時期とは…。

「家庭ではもう難しくなったと思われる時期、1つの目安はご自分で御手洗いに行く体力がなくなってしまった時です。」

クレバァ❗️頑張ろう。

なんとか少しでも食べながら、今まで通りにおトイレに行き続けようね。 

 

「そして、これは重要な事なのですが…。」

先生はそう前置きをしておっしゃいました。

「今は都内の病院、どこでもでしょうし、全国的にそうだと思います。

入院をしたら、面会は出来ません。

これはコロナの感染予防のためです。

タブレットを使っての面会を検討中です。なんとか院内にご家族がいらっしゃらなくても顔を見てお話ができるようにしていきたいです。」

嗚呼、またしてもコロナの影響‼️

私は出来れば直ぐにでも入院をと考えていましたが、

クレバァにとって、それは退院はできない入院です。

入院する時が、実際の今暁の別れになると思うと、私は迂闊に入院をさせられないと思いました。

帰宅して、すぐに義姉に電話をしました。

 「緊急事態宣言中とはいえ、お義姉さんの気の済むように何度でも会いにいらした方がいいと思います。」

 

分かっちゃいるけど…。

「あの先生くらい、はっきりいうのもいいけど、

私はもうダメだって言われているような気がしたわよ。」

帰宅後、さすがにクレバァは少々荒れ気味でした。頭では分かっていると思うのです。

 

ステージ4で胃癌が見つかり、現在85歳。転移もあります。

体力的にもたないと思うから、抗がん剤治療も手術もしない。そう言って、自分で緩和ケアを選んだのですから。

 

でも、入ったら生きて出られない事が薄々分かっていて、おまけに家族とも実際には会えなくなるのです。やりきれないし、絶望感しかないと思います。

2度目の告知。死の宣告と感じたのでしょう。

 

今日(5月14日木曜日)、訪問看護サービスの看護師さんがクレバァのむくんだ脚をマッサージしてくれている時、薬の話題の後でクレバァったら…。

「あの先生は『私が引導渡します❗️』って言ったのよ‼️」

いやいや…。

入院時期の判断は先生がしますとは言っていたけど、『引導を渡す』なんて言われてないよね…。(^◇^;)

「私には、そう言われたのと同じなのよ❗️」

人の心とは…。いえ、人の心も元々は頭です。脳にあるのです。

その脳の中で理性的な部分では理解はしている。でも感情の部分では理解したくない思いに捉われている。

日頃、アルツハイマー認知症を患うおママの脳内をあれこれ考えている私ですが、

クレバァのこの状況を考えれば、

真に人間の脳とは一口には言い表せない、複雑で難しいものだと思いました。

 

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クレバァ、1日でも長く家に居ようね。

今後について

私はなるべく週に2回実家に通いますが、しばらくクレバァの方も予断を許さぬ状況です。それで、ブログはたまっているおママの貼り絵を紹介するだけの内容になる事も多くなるでしょうし、更新回数も少なくなるかも知れません。

でも、続けていきたいと思います。

今後もよろしくお願いいたします。

 

本日アップの貼り絵

昨年、夏の作品です。バラが今の季節にぴったりなので選んでみました。

同じ日か翌日に、おママはこの貼り絵も制作しま

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(2019年8月2日又は3日 アルツハイマー認知症の診断から約12年6ヶ月)

 

バラは下の写真の中にあります。(↓)スコッティの空箱です。(^O^)

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  上野風月堂の包装紙も使っています。(↓)

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www.fugetsudo-ueno.co.jp

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。