アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

あゝ師走なのに

(2022年11月7日 アルツハイマー認知症の診断から約15年9ヶ月)

 

鬼の霍乱

12月も中旬を過ぎて、巷は師走の空気になってまいりました。

それなりに寒くなりましたね。

冷えたのでしょうか。お腹の調子が悪く、心身共に力が入りません。(^◇^;)

ブログをお休みしようかとも思ったのですが、おママは11月に何枚もクリスマス向きの作品を制作していたので、貼り絵だけでもアップしたいと思いました。

 

本日アップの貼り絵

2022年11月7日の作品です。

前回ご紹介した作品にも使われていましたが、お茶の専門店「ルピシア」の冊子を使わせていただきました。

www.lupicia.com

とても素敵な表紙とページです。おママもすぐに興味を持ってくれました。(↓)

 

youtu.be

表紙の下の方に描かれているリボン周辺を切り取ろうとしています。

 

(↓)形に沿って慎重にハサミを動かしていました。

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<おママの貼り絵制作動画②>

2022年11月7日 11:36〜(37秒)

おママは構成を考えています。

さて、大体まとまってきたのですが、上部左右が寂しいので、おママは何かを貼りたいと思いました。

それで、チャーコはおママに切れ端を入れた箱から選んでみるように勧めてみました。

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<おママの貼り絵制作動画③>

2022年11月7日 11:45〜(1分45秒)

楽しい紙選びです。箱の中から気になる紙片を取り出していますが、おママの目に明るいオリーブグリーンが目に留まりました。

 

 

元々はこの柄の地色の部分でした。(^O^) 小津和紙で購入しました。

 

関連作品です。(↓)

harienikki.hatenablog.com

 

おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。

はさんで、お片付け?

(2022年11月18日 アルツハイマー認知症の診断から約15年9ヶ月)

 

はさむ

もう,お気づきかも知れませんが、今日ご紹介した貼り絵の中央にガッツリと折り目がついております。

これは紛れもなくおママの仕業です。(^O^)

 

紙を二つ折りにして、その間に何かをはさみたい。

これはおママの癖でもあります。

(細かい切り抜き、書類、気に入った紙類は大事にとっておきたい。)

おママの思考回路で一番簡単にそれを実行するとしたら、二つ折りの紙にはさみ込むのが一番。一種の整理整頓でしょう。

私の子供時代の記憶でも、おママはその傾向があったように思います。

はさんだ本人がそれなりに把握できるならいいのですが、物忘れが激しくなったり認知症になった日には、海馬の深淵の闇に飲みこまれて、二度と陽の目を見ない。

 

「なんだろう…この折り畳んである紙は?」

私が手にしてたら…開けてびっくり❗️なんて事はよくあります。

 

汚れたテッシュだったり、折角自分で切った切り抜きや、大事なハガキや封書、潰れたクッキーや夏場は溶けたチョコレートだったり…。おかずの残りだったかもしれない怪しげな物体。

だから私はなるべく、おママが何気に「はさむ」という行動には、神経を使っております。

 

実行中

先月(2022年11月)の18日午前0時ごろ、オネコとLINEでやり取りをしていたら、こんな話とともに、2本の動画が送られてきました。

「そういえば、昨日ハガキをだしてみたら、部品を選び出し始めたから、

お⁉️ 貼り絵をやるのかな?

と期待したが、ハガキを半分に折ってしまっちゃったー。」

 

youtu.be

<おママは選ぶ 気になる紙片>

2022年11月17日 夕方

おママは切れ端を貯めた箱をゴソゴソ漁っています。気になる紙片を選んで出しています。

 

今年始め頃のおママは、気になる紙片とハガキを見れば、自然にハガキの上で構成を始めていました。しかし、夏以降は見守る側が積極的な声かけをしなければ出来なくなりました。

おママの頭の中では、自分が長年この白いハガキを台紙にして貼り絵をしてきた事すら、記憶にないので、出した紙片はおママなりのやり方で片付けなければなりません。

そこで、「はさむ」のです。

 

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<おママのお片付け はさむ>

2022年11月17日夕方

おママは徐にハガキを2つに折りました。

そして、選んだ紙片を挟んで箱にしまっております。

あまりにも自然な、おママがよくやる「はさむ」行動です。

 

私はこの2本の動画を見ながら、おママらしいと思いました。

それと同時に,固く決意を固めました。

実家へ行ったら、この二つ折りのハガキを見つけて、

「絶対に『お題』にしちゃお❗️」(^O^)

 

チャーコがリベンジ

もちろん見つけましたわ。動画の最後におママがしまった箱を開けてみたら、そのままの状態でした。

(↓)そして、この日の「お題」にしました。

(↓)ピンクの色につられて早速形を整えています。

 

www.lupicia.com

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<おママの貼り絵制作動画①>

2022年11月18日 13:57〜(2分53秒)

おママはテレビ体操の音楽を聴きながら糊付けをしています。時々、鼻歌まじりに楽しそうです。

動画の最後の方で、チャーコから糊の付け忘れを指摘されたおママは、追加するのではなく、折角貼った部分を剥がそうとして、少々混乱しておりました。

 

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<おママの貼り絵制作動画②>

2022年11月18日 14:04〜(1分13秒)

おママは7秒くらいしか記憶を保てません。その為、全体の構成を決定してから貼っても、その通りにはなりません。

思い付いたら、思い付いたところから貼っていく。気に入らなくなったら剥がす。

そんな行き当たりばったりの制作をしております。(^O^)

 

(↓)小さいピースを追加しています。

(↓)熱心に小さなピースの位置を吟味しています。

他は元々このような紙でした。(↓)

www.ozuwashi.net

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

連作の楽しさ 一年越しのフルーツサンド

(2022年8月26日 アルツハイマー認知症の診断から約15年6ヶ月)

 

使って欲しい

今年(2022年)の7月下旬から8月上旬まで、実家ではコロナ騒動があり、2週間ほどおママは貼り絵を中断していました。

認知症歴15年のおママは言語もほとんど失って末期に突入しています。

「こりゃ、もう貼り絵はできなくなるね…。」

私は覚悟を決めていました。

幸い、復活できたのですが、ハサミや糊の使い方が分からない日も多くなりました。

おママの貼り絵,風前の灯❗️

8月の時点で、もういつ出来なくなってもおかしくなかった。

12月の現在は、いよいよ、もう終わりかなという状態です。

 

おママがハサミを使えなくなる日は、必ず来る。

それは数年前からわかっていたことです。そのため、おママが特に興味を持った紙は、その時々で多めに切り抜いてもらっていました。

(ハサミが使えなくなってきたら、過去の切り抜きをハガキに貼るだけでも楽しいかも。)

今日ご紹介する貼り絵のメインピース、フルーツサンドも1年以上前におママが切り抜いていたものです。

まだ、おママが貼り絵をやっているうちに使って欲しい。

そう思いました。(^。^)

1年以上寝かせたフルーツサンド。

実物だったら食べられませんが紙の切り抜きですから、今も美味しそうです❗️

 

(↓)これは昨年4月2日の写真です。

小田急デパート新宿店の地下食料品売り場で開催された「パン・ヴィレッジ」のリーフレット(二つ折りのチラシね(^O^))です。

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<おママの貼り絵制作動画①>

2021年4月2日 16:05〜(57秒)

1年半以上前の動画です。現在のおママは模様や写っている被写体の境界線に沿ってハサミを動かすのが難しくなっています。この動画を見返すと、やはり視野も今ほどは欠けていなかったのでしょう。随分おママはしっかりとしていました。

今回の連作に使われたピースはこの時に切り抜かれました。(^O^)

 

(↓)同じ1枚のリーフレットから昨年は何枚も貼り絵が生まれました。

おママはパンが好きだったから、とても楽しい作品になりました。

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満を持してフルーツサンドの登場

さて、2022年8月26日の「お題」です。(↓)

2年以上引き出しの中で眠っていたフルーツサンドをおママに見せてみました。

既におママはこれが美味しそうなスイーツの写真だとは理解できませんでした。

しかし、色が綺麗で直ぐに興味を持ってくれました。

(↓)「こうしようかしら。」

(↓)どんどん糊をつけていきます。

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<おママの貼り絵制作動画②>

2022年8月26日 16:23〜(1分33秒)

(大きなピースを単純に画面に配置して糊をつけただけ?)

約6年間、おママの貼り絵を見守ってきた私からすると、おママの衰えを如実に感じます。しかし、おママにしてみれば、今年の夏以降はこれが精一杯の頑張りでした。

それでも、よく見るとおママの工夫があります。貼っただけではないんですよ。(^O^)

画面左下、木製トレイの写真ピースの上に、イチゴのフルーツサンドが一切れ載っているのです。微妙に重ね貼りの工夫をしていました。

この動画はその様子を撮影できて、良かったと思います。

 

1枚目,完成❗️

(2022年8月26日 アルツハイマー認知症の診断から約15年6ヶ月)

 

2作目

(↓)おママは残っていたフルーツサンドの大きなピースをあまり考えずに配置しました。

もうこのまま糊付けをしてしまいましょう。

(↑)後は矢印の箱から小さな切れ端を選んで周りに貼ったら良いですね。

(↑)切れ端を集めた箱から、おママは小さなピースを選びました。

さぁ、それをどう配置するのでしょう。

 

youtu.be

<おママの貼り絵制作動画③>

2022年8月26日16:35〜(1分)

小さな切れ端をおママはフルーツサンドの綺麗な部分の上に載せていきます。

(このままでは折角のフルーツサンドが見えなくなるのではないか…。)

流石に危機感を感じて、私はハート型のピースを右側に誘導しました。

おママは極端に視野が狭くなっているので、画面全体が見えません。そのため、視野に入っているところに集中的に配置してしまうのです。

 

(↓)動画終了時の様子です。

 

(↓)糊つけしながら若干配置が変化しました。

そして,完成しました。

おママさん❗️美味しそうです。そして楽しい作品になりましたね。(^O^)

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

「大丈夫」に御用心❗️

(2022年10月9日 アルツハイマー認知症の診断から約15年8ヶ月)

 

Happy Birthday call

これは10月9日の午後の事でした。

「今日は10月10日か?」

突然、ジジが言い出しました。

「10月9日ですよ。」

「明日か…。」

何のことかと思えば、ジジは妹の久美子叔母の誕生日を思い出したのです。

「幾つになるのかな、おママと同じだから88くらいか?」

おいおい…。それは去年ですよ。

「89ですね。電話をかけてあげたら?」

私はスマホで久美子叔母の番号をクリックしてからジジに渡しました。

 

幸い叔母も在宅で話が出来ました。

94歳の兄さんが89歳になる妹に誕生日のお祝いコールをするんですよ。

なんと目出度い。幸せな事でしょう。仲良しさんですね。

漏れ聞こえてくる話は主に体調のことにようです。

「大丈夫なの?」

「大丈夫だよ、ほとんど前の通りになったし。」

「良かったわ。」

「大丈夫、デイサービスにも行ってるよ?」

そんな繰り返しみたいなものですが、それでもお互い声が聞けて嬉しかったみたい。

 

ひとしきり喋って、ジジは妹がおママと話したいかも知れないと思いました。

「あ、声聞く?代わる?」

久美子叔母とおママは女学校時代の同級生でした。ほぼ十二歳の頃からの友人関係の延長線上で義理の姉妹になりました。ジジより長い付き合いです。

そして、おママがスマホを手に取りました。

 

おママは叔母と話しても誰だか分かっていません。でも、話しかけられたらそれなりの受け答えをしているのは感心です。

すると、おママの口から驚くべき発言が飛び出しました。

「うん、そうなの、大丈夫、ちゃんとやってるわ。」

えーーー、おママ、ちゃんとやってるのね。

何を,どう?ちゃんとやっているんでしょうか?(^◇^;)

私はイマイチ納得できません。

しかも、おママは一端のことを叔母に言っているではありませんか。

「大丈夫よ,あなたがちゃんとしているのは知ってるし、

ほんと大丈夫だわ。」

なんなのでしょう❗️超上から目線の発言ですね。(^O^)

 

「大丈夫」って言葉は便利で汎用性が高いですね。

でも、高齢の親の口から出る「大丈夫」って、ぜんぜん大丈夫でないかも。

「大丈夫」は頻繁に使われる呪文です。

もし、別居しているご両親がこの呪文を唱えても、

あんまり間に受けない方がいいと思います。

自分で「大丈夫」だと思い込んでいるかも知れません。

「大丈夫」には御用心❗️

かなりの確率でダメだったりしますからね。(^◇^;)

 

本日アップの貼り絵

2022年10月9日の作品です。上の話題も同じ日でした。

おママが「大丈夫、ちゃんとやってるわ」と言った日です。

作品を見ると、確かにおママは大丈夫そうですね。制作工程は結構大変でしたが…。(^◇^;)

この日のお題はこちらでした。(↓)

花錦戸「まつのはこんぶ」の包装紙です。これは頂き物でした。

もう、とてもとても美味な塩昆布です。(^O^)

 

(↓)花菱模様をどのように切りましょうか。

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<おママの貼り絵制作動画①>

2022年10月9日 10:53〜(52秒)

「これも2つよ。」

おママは花菱模様の模様の塊を見極めて数えながら切り進めています。

 

 

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<おママの貼り絵制作動画②>

2022年10月9日 10:57〜(33秒)

おママは大きいピースを画面に載せた構成を考えています。

そして、次なる展望(?)を語っておりました。(^O^)

 

(↓)順調に貼り付け中です。

 

1作目が完成しました。

 

おママは直ぐに2作目に取り掛かりました。

(↓)見る度にお気に入りになる友禅紙「波紋」を使うらしい。

(↓)構成を考えながら切るおママ

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<おママの貼り絵制作動画③>

2022年10月9日 10:21〜(4分17秒)

 

おママは一度貼ったピースの形をハサミで器用に形を切り整えるという技(?)を見せています。(1分10秒ごろ)

そして。おママは「波紋」の長さに何やらこだわっていました。チャーコはおママの意図がなかなか汲み取れなかったのですが、おママには言葉にできなくとも考えがありました。

チ「なるほどね。そういう事なのね。」

 

(↓)完成したはずでしたが、おママは更に2ピースを追加する事を思いつきました。

 

(↓)小津和紙で購入した友禅紙「波紋」です。

おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。

「すくいやすい仕切りプレート」を買ってみた

(2022年10月31日 アルツハイマー認知症の診断から約15年8ヶ月)

 

ワンプレート

私が実家にいる時は、ジジとおママの食事はたいていワンプレートに盛り付けています。

大抵はコープデリの宅食弁当のお弁当箱を借りて使っていました。(↓)こんな感じです。

なぜ私がワンプレートを使うか?その理由はいくつかあります。

①私は2階にある台所で調理し盛り付けをします。そして、それを1階に運ぶのです。ワンプレートなら食器の数が少なくて楽だから。

②視野が極端に狭くなったおママの視界に、食事全体が入りやすいようにするため。

 

宅食のお弁当箱は蓋があるから盛り付けても重ねられます。運ぶのには打ってつけなのですが、実は載せるところが6つもある割にメインのおかずがあまり盛り付けられません。

大抵私が用意する料理は一汁三菜か四菜ですから、6箇所を埋めるのは精神的に負担でした。

「なんか良い仕切りプレートはないかな。」

ネットで探したら、良さげなワンプレート皿を見つけました。(↓)これです。

item.rakuten.co.jp

(↓)メーカーはこちらです。

www.amazon.co.jp

介護用ですって❗️(^O^)

早速ジジに頼んで購入してもらいました。

 

ヘビーローテーション

実際手にしてみると、厚みがあってしっかりとしたお皿でした。

各仕切りの壁面にちょっとしたカーブがついていて、スプーンで救いやすい構造になっています。

底には滑り止めのゴムがついていています。

電子レンジ、食洗機対応。

サイズは280×215×37㎜。菜箸と比べるとこんなサイズ感です。(↓)

 

(↓)私が用意すると代わり映えのしない料理ですが(^◇^;)、盛り付け例です。

思いの外、盛り付けやすい。おママの大好きな果物もしっかり載せられるのでとても満足しています。私はほぼ毎回このお皿を使うようになりました。

買ってよかったです。

 

ただ、深さがあるということは厚みがある。つまり、食器棚に収納する時に、しっかり重ならないんですね。

「結構、嵩張るのが困るかなぁ。」

それだけが、問題かも。(^◇^;)

でも、それを差し引いても、使い易い❗️大変満足しております。\(^O^)/

 

おママも問題なく使っています。

ただ、現在のおママの視野では、このプレートも全体は見えないようです。

見えたところばかり食べるので、途中で私がクルッと180度回転させます。すると、おママは何事もなかったように完食してくれます。

私が自分で使ってみて思うのですが、

高齢になったら、私はこのお皿があれば他の食器は要らないかも。

だって、洗い物は少なくて済みますから。(^O^)

あ、でもお椀は必要ですね。

深みのある仕切りワンプレート皿にご興味のある方がいらっしゃったら、

おススメです。

 

本日アップの貼り絵

2022年10月31日の作品です。

この日、私がせっとした「お題」はこちらです。(↓)

おママは下の方に写っている葉っぱの形のピースは手にしましたが、後はお気に召さなかったようです。ガックシ…(°_°)

この葉っぱですが、私がブログを始めた6年前には既にカットされていました。

これはどうやら昔の辻が花染めの写真だったようで、もしかしたらカレンダーの写真だったかもしれません。

(↓)この関連作品のメインピースは一緒に見つかった切り抜きなので、元々は同じ写真から切り抜かれたのだと思います。

harienikki.hatenablog.com

harienikki.hatenablog.com

 

(↓)さて、おママはこの葉っぱに合わせる紙を自分で選び直しております。

手毬にするようです。

(↓)おママはこの葉っぱの写真をメインピースにするつもりのようですが、そのまま貼るのではなく、カットを加えたいらしい。

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<おママの貼り絵制作動画①>

2022年10月31日 10:19〜(4分56秒)

おママが考えることは私の予想をはるかに超えています。(↑)この葉っぱ型を手にした時、誰が内側にある白い部分をくり抜こうと思うでしょうか?

動画が始まる前に、おママはハサミの先を紙に刺して穴を開けてから、徐々に切込みをいれてくり抜くではありませんか❗️私はびっくりしましたよ。

チ「くり抜いた❗️」

チ「できるよ、きっと…。」

私は感嘆とも呆れたとも聞こえるような妙な語感でおママを称賛していました。(^◇^;)

全く、おママは器用な人です。

おママは切りながら不思議なことを言っています。

マ「すぐ、たべるから…。」

おママのいう「食べる」はなんの言葉の置き換えだったのでしょうか?興味深いです。

チ「食べないでね。」

不思議な彼方のピースが出来上がりました。

10月31日はハロウィンです。どことなくハロウィンのカボチャのようですね。

 

(↓)今度は手毬を切り抜いています。

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<おママの貼り絵制作動画②>

2022年10月31日 10:28〜(1分09秒)

おママは楽し気に構成を考えていました。

 

(↓)糊付け中。チャーコもピースがズレないように、押さえる手伝いをしました。

 

 

おママの貼り絵を見て下さりありがとうございます。

消える三角形

(2022年11月27日 アルツハイマー認知症の診断から約15年9ヶ月)

 

harienikki.hatenablog.com

 

見えますか?

秋になってから、おママの視野はさらに狭くなったような気がします。

貼り絵制作を見守っていると、ハガキの台紙も全面は見えていないようです。

これは私の想像ですが、おママの残されている中心部だけの視野は、丸くポッカリと見えているというよりは、かなり歪なひしゃげたような形なのではないでしょうか?

もっとも、見えるような位置に少しずらしてあげれば視野に入るので、一応見えるようです。

つまり、おママは全面が見えない状態で制作しているらしい。

「ここ、見えますか?」

私が指差して訊ねると、

「え?ここでしょう?」

5センチくらい離れたところを指さします。

あれぇ〜?すぐ手元でも見えてないところがあるようです。

 

だからでしょうか。

最近のおママの貼り絵は、割とサイズの大きなピースをドカンと貼るパターンが多くなった。しかも、数センチ離れた所に余白があるのに、貼った上にさらに貼るという、私の感覚では意味のない重ね貼りも多いです。

そして、小さなピースは扱いにくくなったのでしょう。

 

しかし、本日ご紹介した11月27日に制作した貼り絵には右下に小さい三角形が3つ貼ってあります。

この貼り絵、私からすると、この小さな三角形が主役です。それほど、おママは苦心しておりました。だって、おママには見えたり見えなくなったりしながら、やっとこさ貼り付けたのですもの。おママさん,頑張りました。(^◇^;)

 

この三角形の正体は(↓)の作品を制作した時に切り落とした切れ端です。

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以前から見ればとても好んでいるハワイの包装紙。(↓)

 

おママはそれを単純な形に切り分けて貼ろうとしております。

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<おママの貼り絵制作動画①>

2022年11月27日 10:26〜(1分17秒)

おママは好みの紙を切り分けて、イメージが膨らんでいるようです。前作の切れ端だった3枚の小さな三角形も一生懸命配置しています。

でも、私はこの先、この三角形がどうなっていくか心配でした。

だって吹けば飛ぶような小さなピースです。おママは他のピースを触っているうちに無くしちゃうかも知れません。(^◇^;)

 

(↓)このくらいの大きさなら、今のおママも楽々貼れます。

 

(↓)しかし,案の定ですよ。小さな三角形は手に持っただけで見失ってしまうのですから。

「あれ?あら?どうしたのかしら?」

赤い矢印に先に辛うじて小さな三角形がありますが、これに糊をつけて貼るのは、今のおママには至難の業です。この写真を撮影する直前に一番右端の三角形は貼り付け終わっていますが、まぁ,それも難航しました。(^◇^;)

youtu.be

<おママの貼り絵制作動画②>

2022年11月27日 10:33〜(45秒)

おママは小さな三角形を見失いました。でもおママの指に張り付いていました。

私はそれを指さしながら

チ「ほら、ここにある…。」

おママはまた見失います。

チ「まだ張り付いている…。」

でも貼れた時はホッとしました。

 

(↑)完成間近です。

おママの目には、小さい三角ピースは見えたり隠れたりしながら、なんとか貼ることができました。

普通だったら大した事もない作業ですが、こんんな一喜一憂をしながら貼り絵の制作を見守っております。(^O^)

 

 

おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。」

鎌倉 長谷寺の「御足参り」に行ってきました(番外編)

(2022年11月13日 アルツハイマー認知症の診断から約15年9ヶ月)

 

造立1300年記念

今回は番外編です。

長谷寺というと、関西の方は奈良の長谷寺を思い浮かべるのではないでしょうか。

実は鎌倉にもあるのです。

私は20代の頃に奈良の長谷寺長谷観音にはお参りをしているのですが、何故か近い方はまだでした。

現在、長谷寺の十一面観音が造立1300年を記念して、特別御開帳中ですって。(↓)

www.hasedera.jp

お寺の縁起によれば、鎌倉の長谷観音は奈良の長谷観音とは縁が深いそうです。

同寺に伝わる『相州鎌倉海光山長谷寺事実』によると、奈良時代初期の721(養老5)年、徳道上人が1本のクスノキから2体の観音像を造ったと言われている。1体は大和長谷寺奈良県)に祀られ、もう1体は縁のある土地を求めて海に流された。15年後、仏像は相模の国・三浦半島に流れ着き、開かれたのが同寺と伝わる。

長谷寺 本尊造立から1300年 | 鎌倉 | タウンニュース

 

例年12月18日だけの「御足参り(みあしまいり)」が、昨年3月から今年の12月18日まで毎日行われてるのです。

「御足参り」とは、御本尊十一面観音の御足に触れながらお参りできるというもの。

ご興味のない人からすると「だから、なに?」でしょう。

しかし、普段は仏具などが置かれて、ご本尊の膝から下は見ることができませんし、大抵どこのお寺さんでも至近距離で拝観なんて普通は考えられません。

こりゃ、仏像・仏画が好きなチャーコは行くっきゃない❗️

 

いざ、鎌倉❗️

鎌倉へ行くなんて、何年振りでしょう。我が家からは電車を乗り継いで2時間弱。

すっかり旅行気分の私は、鎌倉駅に着いた時からテンション上がり気味でした。

江ノ電に乗る前からワクワク。

江ノ電長谷駅で下車。長谷寺までは私の足で8分くらい。

境内に入り観音堂へ向かいます。

前夜は嵐のような雨でしたから,紅葉がだいぶ散っていました。心持ちまだ葉の色が染まり切ってはいない印象でしたが、これはこれでとても綺麗でした。

 

そして、観音堂に入ると正面に十一面観音像がいらっしゃいます。

像高9.18m(3丈3寸)の立像です。やはり、大きい。(°_°)

学生の頃、美術史の講義で、仏像は「立てば一丈六尺」と習いました。大きさの基準は立像で一丈六尺(4.8m)、坐像ならその半分の八尺(2.4m)とのことです。それでも大きいですね。それで「半丈六」の仏様もいらっしゃいます。立像なら八尺、坐像で四尺(1.2m)。もちろん例外もあります。

長谷観音は一丈六尺の倍近いのですから、堂内に在って見上げるように大きいです。

 

では,早速「御足参り」をいたしましょう。

観音堂で志料として1000円を納めると、(↓)の手拭いを渡されました。

本来は観音様の大きな御足を手で触れてお参りするのですが、現在はコロナ対策のために、御足にこの手拭いを掛けてから掌を載せます。でも、この手拭いもちょっと嬉しい。

持って帰るの時に畳んだので折り目がついてしまいましたが、記念にもなるし、何より観音様の御足が触れた手拭いですから有難いです。

youtu.be

私は待つこと3番目。

御足は思った以上に大きくて、その裾に垂れる衣紋の襞を辿って見上げていけば、観音様の眼差しが心持ち視線を落として、私を見つめていらっしゃいました。

感動❗️

この日は平日で空いていたからでしょうか。短いお経を唱えてくださるお坊さんにお願いすれば、自分の願いも加えてくれました。

「今年、娘が結婚するので、その幸せを願って参りました。」

すると娘の名を聞いて下さり、「アズキの健康と繁栄を願って」の願文を加えて下さいました。ありがたや。お参りしてよかった。とても嬉しかったです。

(↓)展望する景色も素敵。相模湾の向こうに望むのは材木座から逗子でしょうか。

 

再会

この日の鎌倉小旅行はもう一つ目的がありました。

学生時代の友人Fちゃんが鎌倉のご実家の片付けに来ているので、会う事になりました。

そのご実家は長谷からバスでちょっとのところ。

バス停で待ち合わせて、お互い気楽にコンビニでお昼を買いながら伺いました。なんだか学生時代に戻った感じです。そして昼食後は、二人で佐助稲荷神社と銭洗弁天を参拝しつつ、鎌倉散策をしました。

 

Fちゃんは今は少し落ち着いていましたが、今年の春ごろから本当に大変だったそうです。ご実家で一人暮らしをしていた認知症のお母様の症状が急に進み、一人だけの生活が難しくなったのです。都内の自宅から片道2時間の往復を週2回、急遽行く事になれば3回。やはり一人にはしておけないけど、家庭の事情もあり同居は無理。心身共に限界に達し、彼女の自宅から行きやすい所にある介護付きのホームに入ってもらったとのこと。

認知症は末期も大変ですが、まだ症状が進んでいない初期や中期のお世話も本当に大変です。家族の存在や名前はまだ分かり、自分ではなんでも出来ると確信しているのに、実際は全てがチグハグになってしまう。御本人も家族も辛いです。

ブログを始める前のことですが、おママもその頃はよくジジに怒りをぶつけたり、私と言い合いをしていましたっけ…。Fちゃんと話していて、そんな事を思い出しました。

 

「久しぶりに会って、話の殆どが介護のことばかりね。」

お互いクスッと笑ってしまいました。

学生時代のFちゃんはよく私の実家にも来てくれて、おママも彼女が大好きでした。

本当に今までいろんな話をしてきたものです。

若い頃は美術や進路の希望を、卒業してからも自分の制作の事など。家庭を持ってからは暮らしや子育て、そして楽しんで続けている手仕事の事など。

それが今は親の介護が話題の中心ですから、ずいぶん年齢を重ねてきたものです。

でも、お互い様々な時期を乗り越えて生きてきたのだと、しみじみ思いました。

しばらく間は空いたとしても、会えば旧交をあたためて、やがてお互いの介護の話で慰労し合う。そんな友人の存在は大切です。私はとても幸せ者だと思います。

Fちゃん,ありがとう。また元気に会おうね❗️(^O^)

 

本日アップの貼り絵

2022年11月13日の作品です。「お題」はこちら(↓)

(↓)メインピースを貼り終わったら、そのあとどうしましょうか。

おママは周囲に小さい紙片を貼って飾りたいようです。ゴソゴソ探しています。

(↓)「これよ❗️」

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<おママの貼り絵制作動画>

2022年11月13日 10:20〜(3分29秒)

おママはそろばんの珠のような模様の紙片を見つけて、それを分割して貼ろうと計画しました。

マ「わたくしはね、いつもね…これとね…こっちで…こっち…。」

追加するのは小さなピースが3枚だけ。作業は順調に進んでいるようです。

動画の最後の方では、模様のついている表面に糊をつけてしまいました。これは最近良くある事です。

 

(↓)小津和紙で購入しました。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。