アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

意固地になったおママ

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(2020年6月26日 アルツハイマー認知症の診断から約13年4ヶ月)

 

制作時間の悩み

最近のおママは放っておくと眠っています。

ロッキングチェアでグッタリしていたり、1階寝室のベットで横になっていたり。

本当に眠っているのか、眼を瞑って休もうとしているのか傍で見ていると分かりません。

 

これは私達の想像ですがおママは頭が疲れるのだと思います。

アルツハイマー認知症のおママでなくても、私だって根を詰めて考えていると、

「脳が震えるぅ〜‼️」(←リゼロのペテルギウスのネタ)

となりますもの。おママだったらさぞや……。

 

ここ数ヶ月、おママは私が選んで「お題」にした紙と、数ある切れ端の中で自分が選んだ紙を組み合わせて貼り絵をしています。

それでも、デザインや紙をどう切るか?どう組み合わせるかは、おママが決めて貼っています。おママの脳にはかなり負担なのではと思います。

 

しかし‼️

おママには貼り絵制作を続けて欲しい。

でも、あまり集中しすぎると、おママは疲れすぎてしまい、かえってデザインをまとめられなくなるという逆効果に陥る。

 

おママが集中しすぎて限界に達する前に、オヤツ休憩を入れたり、

「今はもうやらない」

とおママが言ったら、さっさと止めて続きは次回(次に私がくる日)に持ち越すようにしています。

 

意固地にさせちゃう時もある…。

しかし、私も人間ですから、しばしばおママの機嫌を損ねることがあります。

 

6月22日月曜日の例ですが…。

広いダイニングテーブルで貼り絵をしていたおママ。

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3枚一緒にイメージが膨らみかけたのですが、1枚完成出来たところで限界に達しました。

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それがこちら(↓)

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白地にクリーム色の模様が入った菱形は小津和紙の包装紙(和紙を買うと店員さんが包んでくれる包装紙)を使っています。赤い三角は元が何であるか不明です。

 (2020年6月22日 アルツハイマー認知症の診断から約13年4ヶ月)

 

おママ爆発

「もう今はやらないわ。」

「じゃあ、続きはまた今度ね。」

「そうね。」

「ここはご飯を食べるテーブルだから、お母さんの部屋の机の上に置いておきましょう。」

 

私が糊付けされていない紙片の載ったハガキを大事に移動させようとしたら、おママが激しい口調で言いました。

恐らく「ご飯を食べるテーブル」「お母さんの部屋の机」もおママは理解できなかったと思われます。

 

「ちょっと❗️ダメ‼️ あなた❗️どこへ持っていくのよ❗️」

「え、分からなくならないように、お母さんの作業机に置いておきますが。」

「そんなの、勝手に私のものを持って行かないで❗️

私が、自分で分かるようにしておくのよ❗️」

 

おママ、そんなに叫ばなくたって良いでしょう…。私は捨てるわけじゃないんだし。

おママが分かるようにしたって、おママは直ぐに分からなくなるじゃないの。

私は内心思いましたよ。(^◇^;)

 

しかし、おママは眼を三角に吊り上げて怒っています。

「それをここに置きなさい!」

私は仕方なく、平らにして持っていたハガキを、ダイニングテーブルに置きました。

 

それでおママがやったことは、ハガキを一枚一枚ティッシュペーパーで包み、ダイニングテーブルの上にある新聞紙の下に滑り込ませたのでした。

(これは絶対、分からなくなる。行方不明になる。)

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私は確信しましたが、怒っているおママの前ではなすすべもありませんでした。

 

しかし❗️

5分後、私は新聞紙の下から例のブツを救出し、おママの作業机に移動させました。

 

その時、おママは自分が貼り絵をした事も、怒った事も忘れていましたから。

今のおママは忘れてくれる。

だから、おママを意固地にさせるほどの事ではないのです。

私もまだまだ未熟です。

もっと良くおママの感情の起伏を見ていれば、怒鳴られる事もなかったのだと反省してます。

 

あ、途中になった2枚ですが、6月26日金曜日に仕上がりました。

おママはご機嫌で制作中(↓)

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そして、出来上がったのが本日アップの貼り絵とこちらです(↓)

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(2020年6月26日 アルツハイマー認知症の診断から約13年4ヶ月)

 

綺麗すぎる「お題」

 6月22日の昼下がり、おママはやることもなくロッキングチェアにもたれ掛かってぼんやりしておりました。

それで、私は又おママが昔に買い集めていた大判の千代紙やマーブルペーパーから「お題」を考えてみました。

それで私が選んだのはこちらです。(↓)

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綺麗でしょう。(^O^)

マーブルペーパーのようにも見えますが、それに似せて作られた模様で、印刷されています。

認知症になる前のおママは、もしかしたら自分でこの紙を貼り絵に使っていたかもしれません。しかし、どうも大判の紙にハサミを入れた形跡がなく、私が最初のようにも思えました。

この紙を見せた時、おママは「きれいだわーー」と声を上げました。

眠そうな半眼だったのに、おママの目は急にパチリと開きました。

 

「これを使って遊んでみましょう。」

私の言葉に、おママは紙を眺めました。

しかし、この綺麗さにおママは圧倒されたのでしょう。

「もったいないわよ」

と躊躇していました。

でも、10センチ幅に切っておママに渡すと、模様の流れを指で辿りながらイメージを膨らめていきました。

そして切り抜き始めると、見えていなかった形がおママの目に浮かぶのか、どんどんハサミが進んでいくのでした。(↓)

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 でも、この作業は結構おママの眼と頭に負荷がかかったかなぁ…。

 

 こちら(↓)一番下のブルーを使っています。

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おママのお気に入り。(↑)小津和紙の千代紙です。

www.ozuwashi.net

 

 おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

激闘‼️ジジ と 黒いG の3日戦争

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(2020年5月1日 アルツハイマー認知症の診断から約13年3ヶ月)

 

台風14号は当初より南寄りのコースを通るようですが、風雨は強いようです。

大きな被害がない事を祈ります。

 

*なんですって⁉️

10月9日金曜日の昼食後、ジジから思わぬ話を聞きました。

「珍しくゴキブリが出たんだよ。」

なんですって‼️

一体どこに出たと言うのでしょうか。

「1階のテーブルを置いている6畳間(昔は畳の部屋で現在はフローリング)だよ。」

「それで、どうしたの。」

ジジは得々として言いました。

「捕まえて退治したよ。」

私は尊敬の眼差しでジジを眺めましたわ。足腰が弱くなっているジジが素早いGを退治するなんて、奇跡に近いと思います。

でも、話を聞いていくと、1度で済んだ話ではなく、ジジは辛くも死闘に勝ったと言う状況だったようです。

私にとっては憎っくき生物。その名を口にするのも耐えられません。

以後は「G」と表記させていただきます。

 

初戦

夜、1階のダイニングテーブルの辺りで寛いでいたジジ。

目の端に黒い影が見えたとさ…。

退治してやろうと思いたった時はすでに遅く、黒い影は隣の寝室にあるベッドの下を走り去っていきました。

ジジ、不戦敗。

 

2回戦

翌日の夕方、1階のダイニングテーブルの辺りで寛いでいたジジ。

ふと、床に黒い影があるのに気が付いたとさ…。

ジジは内心、消えたGの存在が気になっていたので、出て来たら退治してやろうと思っていたそうです。

息を潜めて立ち上がり、ジジは黒い影の背後から踏みつけてやろうと狙いを定め…。

ガシッ❗️

勢いよく片脚を床に踏み出したその衝撃で、ジジは尻餅をついてしまいました。

勿論、黒い影はまんまと逃げ果せた。

完敗

 

ジジ、尻餅ついた時に怪我がなくて良かったわ❗️

打ち処が悪かったら、歩けなくなるし、頭を打ったら一大事です。

92歳まで頑張ってきたのよ。Gに殺されるんじゃ、やり切れない‼️

 

3回戦

また翌日、夕方に1階のダイニングテーブルの辺りで寛いでいたジジ。

三度現れたGの奴は食器棚の後ろに入り込みやがった‼️

しかし、ずっと食器棚の裏にいるとは限らない…。

ジジはそう考えて策を練ったそうです。手には新聞紙、そして食器棚の横に置いていた箱をちょっとズラして見ると、

(いた‼️)

一瞬、睨み据えるジジと正面から対峙したGは硬直しました。

その刹那、ジジはガシッ❗️とGを踏みつけたそうです。

ヨロヨロと弱ったGは必死に逃げようとしたが、ジジに叩かれて絶命したのでありました。

 

危険と戦果

ここ数年、実家ではGを見ていません。

「何処から来たのか?やはり、窓の隙間だと思うよ。おママが網戸にお構いなく窓を開けるから、虫は入ってこられるしね。」

そうです。おママは網戸の無い方の窓ガラスを好んで開けます。

それだけでなく、風通しのためなのか?わざわざ自分で網戸も開けてしまいます。

「それを私は閉めて歩いているんだが、疲れるよ。」

天気の良い日は、気持ち良い秋の風を部屋に通したいものです。しかし1階の縁側の網戸が空いていたら、虫は庭から入りたい放題ですね。

 

Gを1匹でも見つけたら仕留めないと、後が大変❗️

 

ジジは必死だったと思うし、退治してくれて本当に有り難かった。m(_ _)m

でも、そのために怪我をしたら元も子もない。

どうか、今後は戦いの際には、自分の身体を第一に守ってくださいね。(^◇^;)

 

おママが網戸に関係なく窓を開けるのは止められません。

冬でも窓を開けて換気する人ですから、今後もあるでしょう。

出来ることは気が付いたら閉めること。

そして、またGを駆除する市販のホウ酸団子をあちこちに置きましょうかね…。

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いつも穏やかなジジですが、Gには負けない❗️歌舞伎みたいな隈取をしてみました。

 

本日アップの貼り絵

本日の話題がアレなんで…、なるべく綺麗な色の貼り絵を選んでみました。

(^O^)

これも「お題方式の貼り絵」です。

「お題方式の貼り絵」とは…。

昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それが出来ない時が増えてきました。それで、あらかじめ私が作業机に何種類かの紙や切れ端を出して置き、まるでおママが貼り絵をやり掛けていたと思えるようにお膳立てをする事が増えました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。

 

「お題」はこちら。(↓)以前、おママに切る練習をしてもらった和風柄の紙片です。

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 (↓)イメージが沸かないようですが、取り敢えず色の境目で切り分けてみる。

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(↓)切っていくにつれ、「ここも、どうかしらね」なんて言いながら、どんどん分割したくなるおママ。手直にあった他の紙片も組み合わせてみました。

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(↓)「これで良いわね。やっちゃおうか。」「やっちゃって下さい。」

そして、おママは糊付けに没頭中。

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 (↓)他の作品をもう一枚糊付けしてから、画面右よりの淡いパーツが物足りなく感じたらしく、追加しようと試みたおママ。

おママさん、それ、正解だったかも❗️(^O^)v

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おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

必ず開いてみましょう❗️

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(2020年3月末から4月1日頃 アルツハイマー認知症の診断から約13年1ヶ月)

 

やはり、恐れていた事が‼️

台風14号が週末あたりに列島を直撃しそうです。

備えはお早めに…。(°_°)

 

うれしい発見❗️

行方不明の案件です。(^O^)

3月30日。

私はおママの作業机でこんな包みを見つけました。(↓)

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 どんなものが入っているのかな?

(↓)なんだかゴチャゴチャありそうですよ。

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 バラしてみたら内容物はこんなでした。

(↓)今年2月以降におママが包んだと思われます。

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 そして私はこの日、この紙片のパックを「お題」にしました。

 

 この3月30日月曜日の夕方、私が帰る頃に、おママは作業机の上の「お題」に気が付きました。そして座って黙々とハガキの上に紙片を並べて構成していました。

(もしかしたら、水曜日に来た時に出来上がってファイルの中にあるかも。)

私は淡い期待を抱いて帰途についたのです。

 

そして、4月1日水曜日、昼前に実家に着いた私は直ぐに貼り絵のファイルを開いてみました。

「ない…。」

おママはかなり構成を進めていたのに、仕上げられなかったのね。

それはそれで仕方ない。それでも私は作業机の上を探しました。

よく、おママは仕上がった貼り絵の上に箱や本を載せて押しをするのです。

しかし、この時は机の上にはきれいさっぱり何も載っていなかった…。

 

あの「お題」はもう何処かへ行ってしまったのでしょう。

 

3週間ほど経ってから、私は何気なくおママの作業机の周辺に積まれていた広告雑誌やチラシなどをまとめていました。

そして、以前から有った文芸春秋をペラペラっとめくっていると…‼️

「あった‼️」

本日アップの貼り絵が見つかったのです。

おママはちゃんと仕上げていたのですね。そして、文芸春秋に挟んで、忘れ果てた。(^O^)

 

縦長作品なのか、横長作品なのか、おママに確認したところ、

「どっちでも良いけど、こっちかしら?」

ですって。制作途中の写真は撮れませんでしたが、私が3月30日に帰宅する時に目撃した構成は、確かにこの向きでした。

 

うれしい発見でした。

やはり、何でも開いてみるものですね。

 

 衝撃の発見

 9月7日月曜日の午後。

私は貼り絵の材料になるような紙を探して、おママの作業机を物色しておりました。

おママの作業机の上に2018年1月号の『銀座百点』があるではないか…。

『銀座百点』は毎号美味しそうなお料理の広告写真が載っていますし、他の写真も綺麗です。

それで、私はペラペラっと開いてみていました。

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 すると、あるページで私は固まってしまいました。

このページです。(↓)

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(この金の犬は‼️あの貼り絵の…お犬様ではないか⁉️)

2019年の初投稿を飾った栄えある金のワンちゃんです。 

harienikki.hatenablog.com

 拡大します。(↓)これです。(^O^)

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(2018年1月18日 アルツハイマー認知症の診断から約10年11ヶ月)

 

 上記の記事にも詳しく書きましたが、これは数奇な貼り絵でした。

私が捨てようとした箱の中から偶然見つけ、制作から10ヶ月後に初めて存在が確認された作品です。

縁起の良さそうな金のお犬様はどこからやってきたのか…。

それはずっと不明でした。

 『銀座百点』広告写真だったのですね。

www.ginzatanaka.co.jp

おママは『銀座百点』2018年1月号を2冊持っていたようです。

そしてこの見開きのページからコラージュして貼り絵を制作しました。

今、改めて、この作品を見直して、私は2018年1月18日のおママに拍手と喝采を贈りたいです。

 

以上のことから、私は教訓として学びました。

認知症の患者さん達は、思わぬところに大事な物を仕舞います。

もしかしたら…、その箱の中に、その本や雑誌の間に何か隠れているかも知れません。

 

おママには要注意‼️

必ず開けてみましょう。

ペラペラっと開いてみましょう。(^◇^;)

大切な物やお宝を発見する可能性がありますからね。(^O^)v

 

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全く関係ない話ですが、娘のアズキは戌年です。

最近ダイエットの進捗が一向に芳しくなくて、毎日キャンキャン吠えております。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

お電話ありがとうございました。

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(2020年7月3日 アルツハイマー認知症の診断から約13年5ヶ月)

  

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(2020年7月3日 アルツハイマー認知症の診断から約13年5ヶ月)

 

頭が鉛のようです

頭の芯から重くて鈍いような痛みがあります。

認知症になる前から、診断されて5〜6年くらいまで、おママは頭痛をこんな風に言っていました。

「頭が鉛のようなのよ。」

もしかしたら、おママも似たような頭痛があったのかも知れません。

ズシンと重たい感じで、頭全体が固まってしまうような、嫌な感じの鈍痛。

「鉛のような」とは、おママも言い得て妙です。

痛み自体は軽かったのですが、酷くなりそうな気もして、夕方にナイキサン(鎮痛剤)を飲みました。これが効いてくれて助かりました。

週の初めからこんなでは気が重いです。

ちょっと気が早いかも知れませんが、週末に影響があるかも知れない台風14号のせいでしょうか。

まさか…ね。(^◇^;)

 

感謝を込めて、同じタイトルで4度目の記事

昨日(10月5日)の午後、おママの貼り絵を見張って見守っていると、急に電話が鳴りました。

私は体調が低空飛行だったので、恐らく暗い声だったと思います。

「もしもし…。」

「あ、チャーコちゃん?私、Oです。」

Oさんはおママの幼馴染みです。国民学校から女学校(途中から新制高校)を共にして、その後もずっとお付き合いの続いたお友達です。

「あら❗️まぁ❗️お電話をくださって、ありがとうございます。」

私は瞬時に声色が変えました。無意識にこの大変身を遂げる自分が、ちょっと怖いです。(^◇^;)

 

お話は近況や、こちらの老夫婦の生活面での心配などなど。

Oさんはお近くに娘さんが住んでいらっしゃるけど、基本的には一人暮らしです。

もう86歳ですから、病気や怪我など…、お互い高齢者世帯ですから心配の種は尽きません。

 

「もし、夜2人だけの時にパパ(ジジ)がどうかなったら、オトモ(おママ)は状況が理解できないでしょう。気が動転したりするかも…。そんな事をふと考えると、2人とも可哀想だなぁと思うし、これは私も一人暮らしだから他人事じゃないのよね。」

折に触れて思い出し、心配してくださる方がいるのですから、おママはなんて幸せ者なんでしょう。

 

お互い高齢だし、なかなか会えない。

会ったところで、おママは家族だって分からないのですから…。

 

他のまだ元気でご健在のお友達も心配はして下さっているらしい。

 

「でも、皆さん『もうオトモに忘れられてしまったし…』という寂しい気持ちがあるのよね。」

「今までは『まだ私は辛うじて分かるみたい』と皆んなに言ってたのだけど、最近はそうも言えなくなってきて…。仕方ないけど…。」

 

そうだろうなぁ。

 

私達身内の者は時間をかけて諦めたし、割り切っていかないと暮らしていけません。

 

でも、歳をとって、病気だから仕方がないと分かっていても、

ずっとお付き合いの続いた友人の記憶から自分が消えてしまうのは、

とても辛い事だと思います。

 

Oさんとお話ししていて、私は封じ込めてきた心の痛みを思い出してしまったようです。

目頭が熱くなって言葉に詰まりました。

 

記憶を失くしていく認知症は、患者本人が一番辛いでしょう。そして身内だけでなく、お友達にとっても悲しいですね。

 

それでも、お電話をくださる。Oさんには心から感謝しております。

私は一頻りお話した後に、おママに電話を変わりました。

「どなた?」

「Oさんよ。ほら、小学校の時から一緒だったお友達のOさんですよ。」

そう言ってもおママはピンとこないらしい。ちょうど貼り絵の構成に悩んでいるところでした。

「まぁ、どうもすみません。今、ちょっと、わたくし、えぇ、やっている事があって…。」

と、すぐに受話器を放してしまいました。

う、うう…。Oさん、申し訳ありませんでした。

でも、どうか、これに懲りずに御都合が良くて気の向いた時に、おママに声を聞かせて下さいませ。

おママも調子の良い時はOさんが分かると思います…。

 

ちょっと感傷的になって涙脆かったチャーコでした。(TT)

 

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国民学校時代くらいを想像して描きました。仲良しさんです。

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本日アップの貼り絵

「お題方式の貼り絵」です。

7月3日に実家へ行ったら、ダイニングテーブルの上にこんな物がありました。

葉っぱです。これ、どうしたんでしょうか?

私は早速ジジに確認してみると、

「今朝、玄関あたりで摘んだんでいたと思うよ。」

どうりで…、触ってみると葉はまだ瑞々しさを残しておりました。

 

それでこの日の「お題」はこれに決まりました。(↓)

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オネコよるとフォスタ(ギボウシ)の葉だそうです。こちら(↓) 

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おママはフォスタの葉を手にすると直ぐに構成に取り掛かりました。(↓)

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 何気に半分に切ってみた。(↓)

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おママは、 以前から持っていた小さなサイズの千代紙の中から、冴え冴えとした赤系の模様を選びました。(↓)

制作中は横向きでしたが、完成して裏に日付を記入する段になって、おママは「こっちだわ」と縦の作品だと主張しました。

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(↑)そして2枚目に取り掛かったおママ。

 2枚とも完成して直ぐ写真を撮影しました。

生の葉を使いますと、時間が経つと緑が色褪せてしまうからです。

(↓)こちらの写真は7月20日(制作から17日後)に撮影しました。

やはり緑が少し退色していました。

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(注)「お題方式の貼り絵」とは…。

昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それが出来ない時が増えてきました。それで、あらかじめ私が作業机に何種類かの紙や切れ端を出して置き、まるでおママが貼り絵をやり掛けていたと思えるようにお膳立てをする事が増えました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。

 

 おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。

 

 

記憶につい No.42 「一番見慣れた安心できる人物」とは?

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(2020年3月20日 アルツハイマー認知症の診断から約13年1か月)

 

おママさん、シッカリしておくれ。(^O^)

9月18日 デイサービスにて

例によってジジは昼食後、お仲間と麻雀をしておりました。

おママはジジの側に座っていたとさ…。<認識①>

しかし、3時過ぎ頃から利用者は順番に「お帰り」の時間になります。

麻雀組は参加者の1人でも帰ってしまえば、そこまでです。途中で終い。

 

帰宅の為の送車の順番が来たので、スタッフから「田中さん」と呼ばれました。

そして、ジジは立ち上がって玄関に向かったそうです。<認識②>

おママはジジが麻雀をしている間は近くにいたのです。

だから、ジジは当然おママも後からついてくると思いました。

 

ところが、おママはまだマージャンをしていたテーブルのあたりにいるではないか❗️

そこには麻雀メンバー達がせっせと牌を片付けていました。<認識③>

 

スタッフが「芙貴子さん、お帰りの時間ですよ。こちらに来て下さーい」と玄関から声をかけたところ…、おママさんったら‼️(°▽°)

ジジと一緒にマージャンをしていた80代後半の男性を指し示て、大声で叫んだのです。

 

「私はこの人と同じところに帰るので、この人と一緒に帰ります‼️」<認識④>

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ジジはもちろん。当の男性はびっくり‼️スタッフも絶句したそうな。

 

その場は凍りつき、他の通所者の皆さんも固まってしまいました。

ショックもありますが、ジジはどうしたもんか思い付かなかったそうです。

 

1番年嵩のスタッフさんがおママの側に行きました。

 「ふきこさん❗️

玄関まで、ご一緒しましょう。」

おママは1分ほど前の自分の発言を忘れたのか?素直に従いました。<認識⑤>

 

そして、玄関でジジの顔を見て、おママは笑顔になりました。

「あぁ、良かったわ‼️」

おママさん…、伴侶を見つけられて良かったわ。<認識⑥>

めでたし、めでたし…。(^◇^;)

 

いつから分からなくなったのか?

 おママの記憶の中で、ジジや私達姉妹は家族(配偶者、血縁者)でなくなっている。

そもそも、おママにとって家族(配偶者、血縁者)という概念自体が失われている可能性があります。

私は2015年の段階でそれに気がついていたし、その傾向は年々強くなっていると思います。つまり、おママは家族(配偶者、血縁者)だと分からない人と自宅で暮らし接しているのです。その不安感たるや、私には想像もつきません。

しかし、おママはジジと暮らしているのです。

harienikki.hatenablog.com

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 以下は全て私の推察です。

 

おママは家族(配偶者、血縁者)ではない誰と暮らしているのでしょうか。

それは「一番見慣れた安心できる人物」です。ジジですね。(^O^)

(オネコさんと私は娘ではなく、定期的に現れて親身に世話をしてくれるヘルパーさん)

おママにとって、家族に似た存在は「一番見慣れた安心できる人物」という認識なのだと思います。

 

おママは擬家族をどうやって認識しているのか?

ここでキーワードになるのが「一番見慣れた安心できる人物」

記憶を持続できないおママは「一番見慣れた安心できる人物」「そうでない人物」かを、どう認識しているのか?

確実に言えるのは、おママが家から一緒に来たジジ「一番見慣れた安心できる人物」として見続けて(眺めて)いられるかどうかなのだと思います。

これまでもおママはデイサービスで、ジジが「一番見慣れた安心できる人物」かどうか怪しくなってしまった事がありました。

それでも、

(もしかして、この人かしら?)

と僅かな時間でも、それを想起できる余裕があったのです。

 

今回はどうでしょう…。

<認識①>

おママはジジの側にいて、ジジを「一番見慣れた安心できる人物」として眺めている。

<認識②>

ジジが不意に立ち去ったので、「一番見慣れた安心できる人物」がおママの視界から消えた。この段階で「一番見慣れた安心できる人物」曖昧になった

<認識③>

おママはまだ麻雀のテーブルの側に居たから、「一番見慣れた安心できる人物」はこの近くに居ると認識していた。

<認識④>

おママには、距離的に近くにいる人が「一番見慣れた安心できる人物」でしょうか?

そうなのかも知れません。それで、ジジとは全く違う男性利用者を「一番見慣れた安心できる人物」と誤認識した。

<認識⑤>

スタッフさんが声を掛けて、おママの気分や状況を変えた。<認識①>から<認識④>までの現実は完全におママの脳の中ではリセットされてしまった。

<認識⑥>

おママは再びジジの顔を見て、ようやく「一番見慣れた安心できる人物」と再認識できた。

 

恐らく<認識②>から<認識⑥>までのの時間は1分から2分のことだったでしょう。

それでもこれほど短時間に目まぐるしくおママの認識が流動するのですから、やはり認知症の症状はかなり進んでいるのだと思います。

<認識⑥>の最後で、おママの曖昧な記憶の中の「一番見慣れた安心できる人物」目の前に居る「一番見慣れた安心できる人物」が一致して、本当に良かったと思います。

 

おママの認識が混乱した時に、今回はスタッフさんがさりげなく声を掛けてくださいました。

これが「この人は違いますよ」とか「旦那さまは田中さんですよ」と言えば、おママは意固地になったかも知れません。

さりげなく核心には触れずに気分を変えさせる。やはり凄いなぁと思いました。

 

近い将来、

ジジの顔を見ても「一番見慣れた安心できる人物」と認識できなくなる日が…?

来るのかも?

いや、来ないで欲しいです。(^◇^;)

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天の上、天の下、この大宇宙の全てにおいて、我等人間は平等に尊い

天上天下唯我独尊」の本来の意味ってこんな感じだと聞いた事があります。


 (↓)昨年(2019年)8月のエピソードです。

おママはジジに「あなたは誰ですか?」と聞いて…。(TT)

harienikki.hatenablog.com

 

 (↓)これも昨年(2019年)8月のエピソードです。(^◇^;)

おママは1人で通所しているデイサービスで、他の男性利用者を夫と思い込んでいた件。

harienikki.hatenablog.com

 

本日アップの貼り絵

 半年以上も前の作品です。3月ですから、まだ寒い時期でしたね。

何度も登場している(↓)このマーブルペーパーを使っています。

harienikki.hatenablog.com

 

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おママは認知症になるはるか前に舶来のマーブルペーパーを何枚も買っていました。

ルリユール(西洋の伝統的な製本技術)を習っていたので、自分で製本する時に裏表紙に貼りたかったのだと思います。

それだけでなく、マーブルペーパーの美しさや面白さに魅せられていたのでしょう。

 

太陽のような形が型抜きされていますが、これは認知症になる前のおママがやったのだと思います。抜かれた形自体は貼り絵に使ったのでしょうか。(^O^)

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 (↑)最初にマーブルペーパーだけの構成を考えていたようです。

全部糊をつけた後に、画面が寂しく感じられたのでしょう。

小津和紙の千代紙で飾り始めました。」

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 (↓)小津和紙の千代紙です。2月に買ったこの3種は、よく使われています。

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www.ozuwashi.net

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

この夏を振り返ってみた

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(2020年7月17日 アルツハイマー認知症の診断から約13年5ヶ月)

 

10月になりました。

皆さま。

恐ろしい事です。

私はこの現実が受け止められません。

今年もあと3ヶ月です。

泣いても笑っても、10月11月12月で令和2年は終わりなんです。

いろいろあったはずなのに、私の中では、令和2年は止まっているような気がします。

それでも時は過ぎゆくので、なんと無常なのでしょう。(°_°)

 

夏の総括

ようやく秋風が立つようになり、しのぎ易くなってホッとしています。

 実家のジジとおママも何とか夏を超える事ができました。

 

ジジとおママが生活している実家の2階は日当たりが良すぎて、毎年、夏は灼熱地獄になります。

おママのアルツハイマー認知症の症状は進む一方だし、92歳のジジは体力に自信がなくなってきました。

 

それで、今年はジジとおママの暮らしを大きく転換させました。

 

梅雨の頃からオネコが計画を立てて、生活の1部を比較的涼しい1階に移したのです。

1階は3年前までジジと私が保険の仕事の事務所にしていた場所。

 

デスクやキャビネット、応接セットをを移動させ、使わない物は処分するか物置にしまいました。

 

真夜中でも夏は暑すぎて寝苦しい2階で寝るのはやめましょう。

寝起きがしやすいように、シンプルな普通のベットを1階に2つ並べました。

今後、介護用ベットが必要になったらレンタルしようと思います。その時は今2人が使っているベットを私やオネコの泊まり込み用にするつもりです。

古い布団は打ち直しに出して綺麗にもしました。

 

私が実家へ行かない日はコープデリのお弁当が届きます。

それを2階に持って上がるのはジジには大変です。危険だし…。

1階で食べられるように、電子レンジを新しく買って置きました。

 

洗濯物を2階のベランダに持って上がって干すのも大変です。オネコの提案でジジはドラム式洗濯乾燥機を買いました。これで雨の日でも、娘が来ない日でも、ジジは洗濯を完遂出来ます。

 

これらは私がクレバァの闘病と看取りをして、その後腑抜けになっていた間に、オネコ夫婦がやってくれた事です。私は使わなくなったクレバァのテレビや我が家で余っていたトースターを運んだくらいでした。

オネコさん、本当にお疲れ様でした。

 

サルコペニアからのフレイル⁉️

今まで、やってきた事を軽減させて、高齢者の暮らしを楽にしていく。

本当は、なるべく楽をしないで、頑張って1日に何度も階段を上り下がりした方が、ジジの筋力低下防止には良いと思います。

 

昨年末に掛かり付け医が教えてくれたカタカナ語を思い出しました。

 

加齢とともに体力が弱り歩けなくなると、筋力が落ちてしまい、余計歩けなくなる。

その悪循環から、どんどん筋肉量が減少して筋力低下が起こり、身体機能の低下が起こる。これをサルコペニアと言います。

 

それによって、フレイル(虚弱)が起きます。

 

確かにね…、サルコペニアやフレイルを予防するには頑張って動くしかありません。

でも、もう無理をすると転倒や落下による大怪我が起きる可能性も見過ごせないのです。

サルコペニアだろうが、フレイルだろうが、
構ってられないわ‼️

事故を防ぐ意味を込めて、生活の負担を軽くする方を優先させよう。

そんな段階になったと思います。

 

今は秋の夜長です。

つらつらブログを書きながら、この夏を総括して、私はそんな事を考えております。

これから、寒い時期に向かって、また考えたり改善しなければならない事もあるかも知れない。無理のない生活の質(QOL)を考えていきたいです。

 

harienikki.hatenablog.com

 

本日アップの貼り絵

 今日アップの貼り絵はこちらの(↓)関連作品です。2020年7月版「今月のイチ押し」の3日前に制作されました。

harienikki.hatenablog.com

 

この貼り絵も「お題方式の貼り絵」です。

 (注)「お題方式の貼り絵」とは…。

昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それが出来ない時が増えてきました。それで、あらかじめ私が作業机に何種類かの紙や切れ端を出して置き、まるでおママが貼り絵をやり掛けていたと思えるようにお膳立てをする事が増えました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。

 

「お題」はこちら(↓)です。

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元は頂き物のパッケージでした。(^O^)

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<悩むおママ>

黄色の包装材をハサミで切り分けて パーツをいくつか作ったら、おママは白い葉書の上で構成を練りました。

悩む…悩み抜いていました。

あれこれ指で動かしながら、「これで良いわね」と決めても、また考え直してしまう。

今のおママは制御が効きません。

どこかで誰かがストップをかけないと、永遠におママは悩み抜き、最後は疲れて止めてしまうでしょう。

「動画①」と「動画②」はそんなおママの様子を写しています。

「動画①」は2020年7月版「今月のイチ押し」のメインに使われた紙を床に落としたりしていますが、おママは一応まとめています。

しかし、すぐ後の「動画②」ではまた変えちゃうんです。(^O^)

 


2020年7月17日 おママの貼り絵制作 動画①


2020年7月17日 おママの貼り絵制作 動画②

 

<気に入らない部分は…。>

結局、おママは(↓)のように貼りました。

しかし、4分の1に切られた4つのパーツは

左右対象が大好きなおママには気に入らなかったようです。

ピチッと揃っていなかったからでしょう。(赤丸で囲んだ部分です。)

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余白に貼る紙はカラフルなマーブルペーパーを選んだおママ。

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 小さな三角形に切っています。指にはお気に入りの指輪がありますね。(^O^)

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こんな風に構成していました。(↓)

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そして、ちゃっかり❗️

ピチッと揃えて貼れなくて、気に入らなかった左右両端の黄色パーツの乱れを、三角形で隠していましたとさ…。(^◇^;)

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 おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。

 

月末企画❗️今月のイチ押し‼️(2020年9月版)ゴージャス‼️

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(2020年9月21日 アルツハイマー認知症の診断から約13年7ヶ月)

 

 

『月末企画❗️今月のイチ押し』とは…。

 このシリーズはその月におママが制作した貼り絵の中で、私やオネコが1番気に入った(面白いと思った)作品をご紹介するものです。

「月末企画❗️今月のイチ押し‼️」というカテゴリーがあるので、もし、ご興味があれば、他の月の「イチ押し」もご覧下さいませ。m(_ _)m

 

おママは9月28日現在で17枚の貼り絵を制作しました。

ここ数ヶ月、おママは殆ど私が居る時だけしか貼り絵の制作をしません。

しかし、9月は1枚だけですが、私が白内障の手術の後で休んでいる時に制作できました。

 

 私の用意した「お題」を基に制作したり、沢山の千代紙や包装紙の中から、おママが興味を持つものを一緒に選んでから貼り絵をすると、おママのオリジナリティが損なわれるような気がします。

それでも画面を構成するのはおママ。

いざ糊付けとなると、せっかくのデザインが崩されて、2度と元には戻らない事も多いです…。

でも、また考えながら貼っていく。そのおママの姿を見ていると、アルツハイマー認知症の症状がかなり進んでいても、考える力は残っているのだと感心させられます。

それに紙をハサミで切り、糊で貼って平面構成していく作業は、おママには刺激的なようです。

 

今月、オネコと私の「イチ押しミーティング」は紛糾しませんでした。

いくつか候補はありましたが、1番インパクトがあって、ドンと派手な作品です。(^O^)

 

17枚の中から「今月のイチ押し‼️」を選ぶ判断基準は⬇️こんな感じ…。

 

①綺麗もしくは興味深い作品。

②制作エピソードがある。

③制作途中の写真があれば尚良し。

④おママの独自性が強い作品 

 

 今月も全てに該当しています。(^O^)

 

 お題方式の貼り絵です。

「お題方式の貼り絵」とは…。

昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それが出来ない時が増えてきました。それで、あらかじめ私が作業机に何種類かの紙や切れ端を出して置き、まるでおママが貼り絵をやり掛けていたと思えるようにお膳立てをする事が増えました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。

 

それで、お題はこちらです。(↓)以前、友人から頂いた千代紙を使いました。

おママの好きそうなのを選んでみました。右端にブルー系の細長い物が束ねられています。これは、1週間くらい前におママが小津和紙の千代紙を切って、自分で束ねた物だとオネコが言っていました。

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(↓)おママがすぐに興味を示したのは、赤い地に鶴の紋様の千代紙です。まるで花嫁さんの色打掛ですね。

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 次に気に入ったのは青地に金魚模様の千代紙でした。

「これきれいね。」

おママは綺麗な紙はあまり小さく切りたくないようです。

大きく綺麗なまま、三角形にして配置しました。

「これに合わすなら、何にしましょうか?」

私が問うと、おママは「そうねぇ」とか言いながら黒地の鶴文様の千代紙を手にしたのです。何気に赤と仲間である事が認識できているようです。

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 《動画①》


2020年9月21日15:14〜 おママの貼り絵制作 動画①

(動画①の内容)

おママは黒地鶴文様の千代紙を小さな四角形に分割していきます。

皆様はハサミで紙を2分割にするときはどのようにされますか?

私はその紙を二つに折って筋を付け、紙を開いてその筋を見ながらハサミの刃を合わせながら切ります。

しかし、不思議とおママは昔から、2つに折って、その折った状態でハサミで切ります。

このやり方で上手くいくのはペーパーナイフだけだと思うのです。

おママはこれをハサミで強行し、勿論ハサミの刃の厚みがありますから、精巧な2等分にはなりません。しかし、後で微調整をするのですから、几帳面ともいえます。

この動画にはそんな様子も映っております。(^◇^;)

 

 「こんなふうに…、どうかしらね。」

「良いと思いますよ。」

 

まるで、金襴緞子帯締めて…♬

やはり私には華燭の典というイメージです。

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いざ❗️糊付け‼️

紙が重なったデザインの場合、どうしても下にある紙から貼らなければなりません。

この場合、当然ですが黒地鶴文様を退けなきゃぁね…。(^◇^;)

その後、同じ構成を再現できるかは未知数ですが…。

 

しかし、当面の問題は赤系の三角をピチッと貼れるかです。おママもそれを心得ていたようです。(^O^)

 

《動画②》


2020年9月21日15:18〜 おママの貼り絵制作 動画②

(動画②の内容)

丁寧に貼っています。

左右の余白の大きさを確認するために指で測ったりしています。

私にはよく分からないのですが、白い鶴の模様が端っこに来ていると、三角形の形がちゃんと意識できないのかも知れません。尖ったハサミで謎の印付けをしています。

途中、画面には見えませんがオネコさんが来たようです。その玄関を出入りしている音を、おママは耳ざとく聞きつけています。

耳がいいですね…。

動画中に聞こえる咳払いは、おママの向かい側に座っているジジです。(°_°)

 

幸い黒地鶴文様はおママが最初に決めた通りに貼れました。

覚えていたというより、おママの中では何度やっても「これしかない❗️」イメージなのだと思います。

光の当たり具合によったら、なんと‼️ゴージャス‼️

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そしておママは最後に青系のストライプを小さく切って貼り付けたくなりました。

 

初めは4箇所の小さな余白の収まるように貼る予定だったのです。

「いざ❗️貼りましょう❗️」

この段階でおママは黒地鶴文様の正方形の上に、青い小片を載せちゃったのです。

 

(あらら…、花嫁御寮さんの角が隠せなかったのか…。)

 私はそんな気がしました。

 

でも、そう思ったのは私だけのようです。

オネコさんは

「青が上に載っている方が勢いがあって良いわ❣️」

アズキは

「アクセントになっていいんじゃない❣️この青によって色の均衡が保たれているのよ。」

 

そうかも知れません。

最近、明るい話題もない世の中です。

縁起が良さそうで、おめでたい雰囲気が良いですね。(^O^)

 

そんなこんなで、

この花嫁衣装を思わせるようなゴージャスな貼り絵を

今月のイチ押し❗️に決定‼️

👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏

あ、別にアズキはまだそんな話は出ておりませんわ……。(^◇^;)

 

おママの貼り絵を見て下さり,ありがとう御座います。、