アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母が作った貼り絵たち。

騎士の旗?

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(2017年6月6日  アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月)

 

  今日は(と言っても日付が変わっていますが)日中お出掛けをし、帰宅したら睡魔に襲われて、思考停止状態になっています。

まともに文章は書けそうにないので、おママの貼り絵をご紹介するだけになりました。

 

   ⬆️の主役は小津和紙で購入した千代紙です。5月末から6月にヘビーローテションされていますので、何度も見ていただくことになりそうです。(笑)

 

  もともと紺地に白と赤にドット柄はモダンな雰囲気の千代紙ですが、

こうしてみると和風より洋風に見えますね。

扇型のパーツが4つが十文字に組み合わされているからでしょうか?

私には中世ヨーロッパの騎士が持つ旗の柄に見えるような点は……⁉️

やはり、私…、眠いのかな?

 

おママの貼り絵を見て下さり有難うございます。

色合わせ

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(2017年5月29日  アルツハイマー認知症の診断から約10年3ヶ月)

 

  ちょっと珍しい作品です。

何って…、背景に色紙を貼った上で、パーツを配置しているからです。

白いハガキに飽きちゃったのかしら?

一瞬、そう思いましたが、その後はまた白いハガキにパーツをを貼っています。

ちょっとした試み?挑戦?だったのかもしれませんね。

 

  グリーン系の無地の紙がピチッとムラなく貼れなかった事。

これはおママにとって痛恨のミスでしょう。

元々、手先が器用な人ですから、この手の仕事には自他共に厳しい人でした。(笑)私はズボラですから、全く気になりません❣️

 

  制作より2日前に小津和紙で購入したお気に入りの千代紙からパーツを切り出しています。

⬇️これ。

harienikki.hatenablog.com

 

  この貼り絵を見た時、私はかなり驚きました。

よくもまぁ、この色を背景に持ってきたものです❗️

なかなか絶妙な色彩感覚ではありませんか⁉️

 

  おママは昔、いまいち自分の色彩感覚に自信がありませんでした。

「この色とこの色、どう思う?」

何枚か色の違う皮革を見せながら、私に聞いていましたもの。

私も色彩感覚イマイチですが、おママよりはマシだと思い、適当に答えていました。

(ひどい娘でした…。ごめんなさい。美術系で色彩感覚イマイチってダメじゃん。)

しかし、私は自信がなかったので、色彩学の本を読んだり、

『配色ノート』(※注)を眺めていたものです。

おママに「見たら〜?」と貸したこともありました。

案外、その時分、おママは密かに勉強していたのかしら?

 

でも、アルツハイマー認知症の今となったら、

後付けの知識が現役で使えるとは思えません。

 

  という事は…。元々、良かったという事か⁉️

う〜〜ん。なんだろう。勝ち負けの問題ではありませんが、

私は根本的な能力の面で、おママに負けたような気がします。(笑)

 

 

  (※注)

 配色ノート―調和の原則と400組の配色サンプル (デザインハンドブックシリーズ)

単行本(ソフトカバー) – 1984/1/1
内田 広由紀 (著)

 単行本(ソフトカバー): 156ページ
出版社: 視覚デザイン研究所; 改訂版 (1984/1/1)
言語: 日本語
ISBN-10: 4915009181
ISBN-13: 978-4915009181
発売日: 1984/1/1

⬆️私は発売から間も無く買っていたようです。今も販売されているのですね。

 

おママの貼り絵を見てくださり有難うございます。 

美しい人

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(2017年6月13日  アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月)

 

   今日(6月23日)は歌舞伎ファンにはつらい日でした。

フリーアナウンサー市川海老蔵夫人、小林麻央さんの事です。

 

  長い闘病でしたから、お疲れ様でした。

御家族、取り分け幼いお子さん達を思えば、本当に心残りだったでしょう。

テレビの特集を見ても、海老蔵さんの会見を見ても、全く言葉が見つかりません。

 

  午後の会見はおママと見ました。

おママは画面のテロップを見ながら、

「34歳なんですって。どうかしたの?」

5分に1回は聞くので、その回答に追われて、私はテレビに集中できませんでした。

でも悲しすぎるから、そのくらいで良かったのかも…。

画面に映る在りし日の美しさに、胸が締め付けられました。

 

  今日のおママの貼り絵は最近の作品です。オネコがデパートで見つけた綺麗な紙を使っています。

最初に見た時、私には飛天の衣に見えました。

軽やかに舞い上がる感じがとても好きです。

ふと、思いました。

天に旅立つ美しい人に飛天の衣を掛けてあげたいと…。

 

元の紙はこちら⬇️

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いつも、おママの貼り絵を見て下さり有難うございます。

共感

 

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(2017年6月3日  アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月)

 

6月22日  おママ、かく語りき

  お昼ご飯はシュウマイ❣️
そう心算をしていると、おママが仕事部屋にやって来ました。


お昼どうするの?ね〜、ぜんぜん分かんないんだけど。何を食べるの?」
あら、おママ!まだ11時よ〜。
「チャーコさんがシュウマイを買って来たから。全部お任せているので大丈夫。」
ジジがそう言っても納得できないようです。
おママ、今度は私のところに来ました。
ところが、私に訴えるのはお昼の献立ではありませんでした。
テーマが深くなっています。


私は何かやるように言われた時には、ちゃんとやっているらしいのよ。」


「ほう…。そうですか。」


「でもね、それが何を言われたのか、何をやったか、すぐに分からなくなるのよ。だから、どうしたら良いか分からないの。」


「自覚があるんですね…。」
すると、おママは指でこめかみを抑えながら、小さく唸りました。


「時々、私はどうしちゃったんだろう、何がどうなっているんだろう、そう思うのよ〜。何をわすれたか分からないの。思い出せなくて、どうしたらいいのか…。」


私は感嘆のあまり、暫し言葉が出ませんでした。

こんな風におママが自分の気持ちを明確な言葉で語るとは…❗️

 

良いのよ。

おママは自分で何かを忘れていると感じている。
その違和感を自覚して、
思い出そうとするが、とても難しいと感じる。
それでも忘れた事を思い出したいと思っている…。
だから、常に不安でジレンマを抱えている?

 

「お母さん、忘れた事を無理に思い出そうとしなくて良いんじゃない?

思い出そうとすると心も体も疲れてしまうわよ。
良いのよ。忘れた事なんて忘れても。」
するとおママはにっこり笑いました。
「そうね〜。」
そして、立ち去ろうとするから、私はその背に声をかけました。
「シュウマイがあるのよ。私がやるから心配しないでね。」


おママは忘れた事自体を全て忘れる。

私はそう思っていました。


でなければ、
いつも自分を取り巻く不可解な世界に翻弄されてるのでしょう。

 

イムリーな事ですが。
  今日、午後に認知症のお母様と暮らしていらっしゃる知人とお話しする機会がありました。要介護2だそうです。

歩行も問題なく、食事は自分で食べることが出来、排泄の自立も問題ないそうです。おママと似たようなケースですね。


その方のお母様もよくこんな事を仰るとか。

「私はどうかしているみたい。何が何だか分からないわ。」

極めて似た文言。(笑)

 

その方はお母様がアルツハイマー認知症になって、どんどん物事を忘れてしまうのがとても悲しかったそうです。

「でも不安そうにこんな事を言う母を見ていて、考え方を変えました。忘れても良いじゃない?って笑いかけたら、それから母の表情が明るくなりました。」

 

 忘れた事を肯定して、

その上でお母様をきちんと受け止めていらっしゃる。

知人の言葉に大きな共感を覚えました。

心に迷いや葛藤はあっても、同じように考えている方のお話を聞くことができて、とても心強かったです。

 

 

老松の緑

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(2017年5月24日  アルツハイマー認知症の診断から約10年3ヶ月)

 

 中央にどーんと鎮座まします深緑のパーツは文字の一部です。

何の文字かしら? 私にはちょっと読めません…。

 

「有職菓司 老松」という和菓子屋さんの包装紙から切り抜きました。

この包装紙がいつから有ったのかは分かりません。

おそらく深く豊かな緑色に、おママは心惹かれて取っておいたのでしょう。

過去の貼り絵ファイルを紐解けば、老松の緑に出会えるかもしれませんね。

 

この5月24日はタイミングよく制作中の写真が撮れました。

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一心不乱で切り抜いています。

こんな時に声を掛けても、ふんふんと鼻で答えるくらいです。

 

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これだけ大きなパーツを切り抜き終えた時、満足度は高かったようです。

晴れ晴れとした顔をしていました。

周囲のパーツは草間彌生展のチラシか折り紙の表紙と、ベルンの昔の包装紙から取っています。

 

老松の緑に鮮やかな色彩の集合体を合わせて、豊潤な実りを表現しているようにも見えますが、御本人はそこまでは考えていなかったようです。

ただ、楽しいだけ。それが大事ですね。

 

下⬇️こちらの包装紙のようです。

oimatu.co.jp

⬇️この包装紙の一部を使わせて頂いております。

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おママの貼り絵を見て下さり有難うございます。

読んで下さり有難うございます。

 

褒め下手

 

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(2017年5月10日  アルツハイマー認知症の診断から約10年3ヶ月)

 

  昨日の昼食はハンバーガーでした。
相変わらず、ジジ、おママ、私の3人はそれぞれの食べ方をしてます。

 

harienikki.hatenablog.com

 

しばしの無言のうち、ジジがふとおママを見て、しみじみ言うのです。


「あなたは何時も何でも美味しそうに残さず食べる。それがあなたの良いところですよ。」
「そんな事~。」
おママは些細な事で褒められて、少々こそばゆいようです。
「たいした事ないと思っても、それはすごい事なんですよ。」
そこまで言われて、おママは嬉しそうに笑いました。


幾つになっても、人間は褒められるのは嬉しいものです。
今日のおママの笑顔を見るとそう思いました。
それはアルツハイマー認知症の方だけでなく、普遍的な事なのでしょう。

 

私はその様子を見ながら、娘のアズキが思春期だった難しい時期を思い出しました。

泣きながら
「もっと褒めろよ~~⁉️」
と吠えていたっけ…。

それだけでなく、20歳を過ぎた今でも何かにつけて
「まじ、褒めてよ!」
と強要(脅迫)してきます。(笑)


これだけ承認欲求が強くなってしまったのは、母親である私に原因があるのでしょう。

私は褒めるのが下手だつたのか…⁉️

よほど褒めてこなかったからか⁉️

そうでもないと思うのですが…。自覚はありません。(笑)

 

そういえば…。
親のせいにする訳ではありませんが、
子供の頃、私はおママにあまり褒めてもらわなかったように思います。(私に褒める材料がなかったかも)

でも別に険悪な親子関係ではありませんでした。

 

おママも私も褒めるのが下手だったのかも知れません。

 

認知症の方との接し方では、褒めることは良いとされています。

肯定される安心感が大事なのですね。

今後、もっと、おママを褒めたいのですが、
取って付けたような言い方にならないよう気をつけないといけませんね。

ジジを見習うかな…。

和様の組み合わせ

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(2017年5月28日  アルツハイマー認知症の診断から約10年3ヶ月)

 

  先月末に小津和紙で購入した手毬柄の千代紙は余程気に入ったのか、今月の前半まで手毬柄を切って切って切り抜いておりました。

 

上の⬆️貼り絵を見て感じたのですが、  千代紙って意外と洋風の包装紙やマスキングテープ(下方左右の縞柄のひし形)と合わせても違和感ないのですね。

 

   今日は帰りが遅く、すでに睡魔に取り憑かれてしまい、タブレットを落としそうになりました。(言い訳です。)

 

   今日はほぼ、貼り絵だけですが、読んで下さり、見て下さり、有難うございます。