アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

月末企画❗️今月のイチ押しリターンズ‼️(花と光のリース)

(2018年4月13日 アルツハイマー認知症の診断から約11年2ヶ月)

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世間的にはゴールデンウィーク真っ只中です。

とはいえ,私はほぼ自宅と実家の往復だけですので、全く休日感がありませんわ。

カレンダーを見れば今日の4月30日から5月2日までは黒い平日。

なるべく普段のペースを崩さないように過ごしていきたいです。(^O^)

 

「今月のイチ押し❗️リターンズ❗️」とは

昨年の1月におママが特別養護老人ホームに入所したので、もう、新しい貼り絵作品は生まれません。(面会時にシール遊びはしますが…)

一昨年まで、「月末企画❗️今月のイチ押し❗️」は当ブログの月末恒例行事でした。

オネコと私は「イチ押しミーティング」をして、特に印象に残る作品を選んできました。

それはすぐに意見が一致することもありましたが、紛糾する(大袈裟です)こともしばしば…。

しかし、それも出来なくなりました。寂しいものです。

「今月のイチ押し」は今見ても素敵な作品が多いです。当時を思い出して、今、感じることもあります。

そこで考えたのが「リターンズ❗️」。

6年間72枚の中から、私が特に好きな作品を再びご紹介する企画です。

(↓)先月の「イチ押しリターンズ❗️」です。

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あれを貼ったか❗️

今回は2018年4月の「今月のイチ押し」です。

なんともオシャレな貼り絵です。

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一見すると、「これは何をどう貼ったのか?」よくわからないと思います。

でも、おママにとっては、ずっと前から自分の作業机にあった物をそのまま貼り付けただけの、簡単な作業だったでしょう。

私には「あれを貼ったか❗️」という驚きもありました。

何年も前から、おママの作業机のゴチャゴチャの中で、⬇️こんな紙のオーナメントがありました。もしかしたら、おママがアルツハイマー認知症になる前から有ったのかもかも知れません。

おママが貼った部分(パーツ)を全て Photoshopの画像加工で消してみました。元々はリース上に花と小鳥をあしらったオーナメントで、直径は7センチくらいです。(↓)

 

 

オーナメントの紐もそのまま自然な感じで張ってしまうところに、おママのセンスが光っております(^◇^;)

当時のおママはまだ野菜スープを作ったり果物を剥いていたりしたから、認知症の症状も現在よりはずっと軽かったと思います。

それでも、普通に人なら小鳥に見える飾りは、すでにただの茶色のピースだったのでしょう。その小鳥の部分を利用しながら光を表現するあたり、おママの工夫がありました。

まるで「花と小鳥のリース」から

「花と光にリース」に生まれ変わったようです。(^O^)v

 

貼っちゃえ

「おママの貼り絵」の中には「これも貼っちゃいました❗️」という感じの作品もいくつかあります。

(↓)デイサービスで折り紙を折って、それを自宅に持ち帰って、そのまま貼り絵のメインピースにする事おありました。

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(↓)こちらはデイサービスで作った折り紙の傘を分解して再利用しています。

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(↓)パッケージをそのままオシャレに貼って利用している例もありました。

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おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。

おママの施設での様子(右脚ブロックの影響はなかった)

(2013年8月16日 アルツハイマー認知症の診断から約6年6ヶ月)

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おママの施設から電話があった

前回、おママの入所している特別養護老人ホームに面会に行った事を記事にしました。

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実は、その数日前の3月23日午後、特養からオネコさんのところに電話がありました。

施設からの急なな電話は波乱の予感しかしません。

私たちだけでなく、一般的に家族は思わず身構えてしまうでしょう。

内容を要約すると、次のようになります。

「朝、おママは意識消失した。

すぐに意識が戻ったが、その後、血圧が高めなので様子を見ている。」

オネコさんは

「おそらく、またなんとかブロックが出たのかな…。」

と思いました。

私はオネコさんからのLINEを読みながら「なんとかブロック」って…と思わず苦笑してしまいました。

確かあれは「右脚ブロック」か「2枝ブロック」だったのではないかな。(^◇^;)


別に持病というわけではないのですが、これまでもおママは数年に1度くらい意識を失うことがありました。心臓の電気(?)信号というのでしょうか。その心臓の伝導障害が起きた時に失神してしまうのです。

2016年の正月にはこんな事がありました。(↓)

ジジとおママの2人で買い物中に、この失神が起きてしまいました。お店の方は驚いて救急車を呼んでくれたのですが、すぐに意識を取り戻したおママは便意を訴えました。そして救急車が到着した時はトイレも済んで落ち着いていました。念のため搬送してもらい、全身検査を受けましたが、目立った異常は見られませんでした。

医師によるとこの時の意識消失は

「右脚ブロックかな…?」

とのことで、取り立てて治療の必要もないとのことでした。

とにかく、おママが急にバタンと倒れたことは、私とオネコさんの記憶にあるだけでも数回ありました。倒れた影響で肋骨が痛めたり、(↓)大変な粗相をしてしまったり、

どちらかというと意識消失より二次被害の方が大きかった印象があります。

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オネコさんは施設からの電話で、その事を伝えました。

その後、施設から連絡はなく、落ち着いているのだろうと思いました。

「やはり、今回もきっかけは便通かな?」

「どうだろうね。」

姉妹でそんなことを話しながら面会に行きました。いつも頂く「個別記録」を見せて貰えば分かるでしょう。

 

令和6年3月19日〜23日までの個別記録

そんな事があったものですから、面会でおママの元気な顔を見た時はホッとしました。

面会終了後、問題の3月23日の個別記録を見てみました。

6:00 排便(普通便)

6:30 トイレ入り口中央の壁にもたれかかり、力が抜けてきている様子あり。声掛けし,近くに椅子に誘導しようとするが、途中で意識低下・脱力あり。介助にて床で右側臥位になる。頬を刺激しながら声をかけるとすぐに意識戻る。バイタル測定しナースへオンコール。

血圧(高)189 (低)138    (脈拍)81 /分  (体温)35.8℃

6:40 本人身体を起こそうとしていたため、介助にて椅子に移乗し血圧測定。血圧測定中に再度意識低下、痙攣あり。介助にて床に臥床。頬を刺激しながら声掛けをすると,すぐに意識が戻り痙攣も治る。ナースの指示により身体を起こさないようにして居室に誘導しベッドに臥床。

血圧(高)200(低)166   (脈拍)116/分  

6:50 血圧(高)80(低)56   (脈拍)80/分   (SP02)99%

6:55 血圧(高)90(低)50   (脈拍)53/分  (体温)36℃(SP02)99%

              バイタル測定し、ナースへオンコール。

    足元挙上し様子を観察するよう指示あり。

7:30 居室にて臥床中、独語・足をベッド外に出している。声掛けに反応あり。職員の手を握ったり、介助に対して拒否反応を見せることもあり。

やはり,排便が引き金になったのでしょう。この後は大体安定してきました。血圧も乱高下があったようです。

9:10 血圧(高)125(低)82  (脈拍)51/分 不整脈

              (体温)36.5℃(SP02)99%

声掛けに開眼し多弁で普段とお変わりない感じだが、少し顔色不良。排便の量もはっきりわからず、排便ショックで意識消失したのか?徐脈,不整脈あり。意識消失時は血圧180台の高値,その後80台で不安定。念の為、朝食は中止してメマンチン(アルツハイマー病の薬)のみ服用。

10:30 ベッドセンサーが作動,自分から起きてくる様子。意識明瞭。体調不良の訴えもなく笑顔も見られ発語あり。誘導時にふらつきなし。その後食堂にお連れして牛乳を提供すると半介助にて100ml摂取した。

11:00 血圧(高)113(低)873  (脈拍)70/分 

    その後,昼食は全体の1割程度の摂取。高栄養ゼリーは完食できた。

これを読むと、今回は今までより回復に時間がかかっていたのだと思います。施設スタッフはとても丁寧に様子を見てくれたようです。詳しく記録されているので経過がよく分かりました。

その日の午後にキーパーソンであるオネコさんに連絡がありましたが、これまでも同様の意識消失の直後の検査でも異常がないので、そのまま様子を見て、回復すれば普段通りに過ごして貰えれば良いと伝えました。

結局今回も、体調不良は翌日まで引きずる事はなかったようです。

その後も、元気に過ごせているようで、何よりです。(^。^)

 

(↓)参考までに…。

www.jhf.or.jp

 

https://kateinoigaku.jp/disease/197

右脚ブロックの場合、心疾患を疑う症状がなく、かつ基礎疾患もなければ、治療も運動制限も必要ありません。基礎疾患として、冠動脈疾患、高血圧性心疾患、リウマチ性弁膜症、肺性心、先天性心疾患などが認められる場合があります。この場合も右脚ブロック自体の治療は必要なく、基礎疾患に対して治療が行われます。

分枝ブロックと特異性心室内伝導障害についても同じです。

薔薇が咲いた

実家の玄関を彩るオネコさんのバラが咲きました。

(↓)ディスタントドラムスです。

 

本日アップの貼り絵

2013年8月16日の作品です。

今から10年前、おママは紅茶のティーパックの袋やクラフトパンチで型抜きした小さな紙片を端正に構成していました。ほぼ狂いのない左右対称はおママの得意技でした。

 

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おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。

2024年3月の面会 固定概念

(2024年3月26日 アルツハイマー認知症の診断から約17年1ヶ月)

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かれこれ1ヶ月前ですが…

このところブログの更新が滞っているため、先月の面会について書くのも遅れてしまっております。記事に更新感覚が開いてしまっているのは、私や家族の健康問題とかではないので、どうぞご安心くださいませ。m(_ _)m

 

おママが特別養護老人ホームに入所してから、早1年3ヶ月になります。

これまで、ほぼ1ヶ月に1度、面会をしてきました。

おママが施設に馴染んでいるので、本当にホッとしています。

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固定観念に囚われているのはチャーコの方でした

2024年3月は下旬の26日にオネコさんと2人で行ってきました。

おママは認知症の症状が進んで、語彙が極端に減っております。面会をしても会話があまり成立せず、間が保ちません。

それで、おママは貼り絵は無理なので、シール遊びで楽しんでもらうことにしました。

 

(↓)3月に私が用意したのは、この材料です。毎度お馴染みのシールに百均で買ったシールも加えてみました。おママが自宅で貼り絵をしていた時に自分で切った紙片もあります。(^O^)

おママは緑内障で視野の大部分がが欠損しているので、シールを認識するのも少々時間がかかります。そして、台紙から剥がして貼るという事がなかなか理解できません。

しかし、私がシールを剥がしておママの指に付けて上げると、貼るという動作に繋げられるようになります。そして、それに慣れてくると、おママ自らシールを台紙から剥がす事ができるようです。

 

(↓)まずはチャーコが三角形の紙片に糊を付け、おママに貼ってもらいました。

おママはもしかしたら,台紙の全体が見えていないのかもしれません。台紙の内側に収める意識はあまりないように感じました。

youtu.be

<おママの貼り絵制作動画①>

2024年3月26日(1分31秒)

おママは丁寧に貼っています。三角形の全体はかろうじて見えているのかしら?

 

(↓)何枚かシールを貼っているうちに、段々慣れてくるようです。

youtu.be

<おママの貼り絵制作動画②>

2024年3月26日(1分13秒)

金色のハートのシールをどのように貼ろうか?

おママは貼ったり剥がしたりしながら吟味していました。

 

(↓)おママはシールを台紙からはみ出して貼ってしまいました。台紙の範囲内に貼るって難しいことのようです。はみ出した部分はチャーコが裏に折り返しました。

youtube.com

<おママの貼り絵制作動画③>

2024年3月26日(31秒)

おママが台紙からはみ出して貼った赤いシールをチャーコが台紙の裏側に織り込みました。表から見ると丸かった赤が欠けたように感じて、おママは少々混乱してしまいました。かなり気になっているようでした。赤いかけたシールを補うように、おママは親指を当てています。

 

そして赤の上に更に青い円形のシールを貼ろうとするのですが、おママはまた台紙からはみ出してしまいました。

台紙からはみ出しても良いのですが、結局、そのままではどうしようもありません。それで、私はまた台紙の裏側に織り込んでしまいました。

しかし…。

おママが台紙を意識できないのなら、それを私がそれで良しとすれば良いのですね。

次回、はみ出したらはみ出したままの状態を保てるように考えてみようと思います。

チャーコよ、台紙という固定概念を捨てるんだ❗️

 

おママはシール遊びでかなり疲れたのか、もうすぐお昼ご飯だというのにベットに横になってしまいました。

「フキコさん。ご飯食べにいきましょう。起きてください。」

スタッフさんに誘われても、おママは起きようとしません。

「いやです」

の一点張りでした。意固地になるとテコでも動かないおママさんなので、私とオネコが居るとかえってスタッフの誘導の邪魔になると思い部屋を後にしました。

私達がエレベーターで1階に降りようとしたら、後ろからスタッフさんに声を掛けられました。なんとおママはあれからすぐに起き上がって、スタッフさんと手を振ってお見送りをしてくれました。

あんなに頑なになっていたのに、スタッフさんの誘導がお上手だったのでしょう。

無事におママもお昼ご飯を食べられそうで、ほっとしました。(^O^)

 

アルバム

先月、新しくフエルアルバムに貼り絵を収納しておママの元に持っていきました。

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それから1ヶ月経った3月26日現在、無事でした。

おママに剥かれて取り出されたりしていませんでした。

(↓)オネコさんと眺めています

 

おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。

国宝 綴織當麻曼荼羅を拝観しました(番外編)

(2008年4月15日 アルツハイマー認知症の診断から約1年2ヶ月)

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久しぶりの展覧会

年度変わって東京国立博物館では新しく大規模な企画展が始まりました。

(↓)こちらです。

www.tnm.jp

本展は、令和6年(2024)に浄土宗開宗850年を迎えることを機に、法然による浄土宗の立教開宗から、弟子たちによる諸派の創設と教義の確立、徳川将軍家の帰依(きえ)によって大きく発展を遂げるまでの、浄土宗850年におよぶ歴史を、全国の浄土宗諸寺院等が所蔵する国宝、重要文化財を含む貴重な名宝によってたどるものです。

どうしても観たい国宝が会期の前半のみ公開されているので、思い切って初日にいってまいりました。

その私が観たかった国宝とは…。

東京では初公開となる国宝「綴織當麻曼荼羅」(奈良県 當麻寺所蔵 東京国立博物館での公開は4/16(火)〜5/6(火))と、

通称「早来迎」と言われる「阿弥陀二十五菩薩来迎図」(京都府 知恩院所蔵 東京国立博物館での公開は4/16(火)〜5/12日)です。

日本美術史上、知恩院の「早来迎」は極楽往生を願う浄土教の絵画で屈指の名作ですね。普段は非公開ですし、今まで展覧会などでも私は未だ観た事がないのです。

(↓)展覧会図録より

そして「綴織當麻曼荼羅」も普段本物は非公開です。

私は若い頃、日本美術史の中でも仏教美術が好きだったから(若い時から好みが渋かった)、何度か當麻寺を参拝しました。

そして「綴織當麻曼荼羅」は観たくても観られない国宝だと知っていました。

関西で開催された特別展では公開されることがあっても、なかなかその時期に出かけることはできませんでした。それが、東京までお出ましになるにだから、観ないわけにはいきませんわ。

会期中にテレビで宣伝されたらまた人が押し寄せて混雑するかも知れないし、

「ええぃ❗️初日に行ってしまえ❗️」

初日でも混んでるかも?長時間並ぶのは辛いな…。

そんな事を考えながら出掛けたのですが、あれれ…?(^◇^;)

(↓)初日の12:20頃でした。

考えてみれば、

(絶対に本物の「綴織當麻曼荼羅」と「早来迎」が観たいんじゃぁ)

なんて考えるのは、仏教美術に興味があるとか、仏画を習っているとか、まぁまぁ趣味嗜好が渋い人だけなんかな…。(^◇^;)

かなり拍子抜けしましたが、バッチリ,じっくり、2時間半、しっかり鑑賞できました。

お目当ての他にも国宝「法然上人絵伝」「当麻曼荼羅絵巻」の他重要文化財クラスの絵巻ものや仏像、経文など多数で見応えたっぷりでございました。

図録まで買っちゃいましたわ。

綴織當麻曼荼羅

私が一生観られないと思っていた国宝「綴織當麻曼荼羅」の前に立った時、感動とは程遠い印象を受けました。

「これを,よく、東京くんだりまで持ってきたものだ」

と思いました。

奈良から東京まで運んで公開しようという決断と、それを可能とする美術梱包や運送、そして展示などの技術力には感動しました。

制作年代は8世紀、日本では奈良時代です。制作場所が唐なのか奈良なのかは定説がない様ですが、「綴織當麻曼荼羅」は絵画ではなく縦横およそ4メートル(縦3960㎜、横3966㎜)の大きなタペストリーなのです。

会場の解説や図録には

江戸時代、延宝五年(1677)の修理でそれまで板貼りであったのを掛幅装に仕立て直し、描画により補筆が加わっている。

とありましたが、掛けていて本当に大丈夫なのかと心配なほど、傷んでいる様だし、あまり褪色していて鮮明に見えない。

それでも、しばらく眺めていると、目が慣れてくるので、阿弥陀如来、菩薩や眷属が織りなす極楽浄土の様子が見えてくるのです。

しかし、肉眼では難しいかも知れません。私の目は弱視に近いので、展覧会に行くときは必ず双眼鏡や単眼鏡を持参します。その両方を駆使して、ようやく見えたかなと言う感じでした。

(↓)図録からの写真です。

右ページが国宝「綴織當麻曼荼羅」、左ページは江戸時代の原寸大の模写、重要文化財「貞享本 當麻曼荼羅図」です。

東京国立博物館での展示は「綴織當麻曼荼羅」と入れ違いに5/8〜会期末まで「貞享本 當麻曼荼羅図」が展示されます。

もし、絵画として鮮明に當麻曼荼羅の全体像が観たいなら、「貞享本 當麻曼荼羅図」の方が良いかも知れません。

私はできる事なら両方並んだ展示を観たかったけど仕方ありません。会期末頃に余力があれば「貞享本 當麻曼荼羅図」を観に再度見に行けたら良いなぁ。

 

綴織は織物の中でも古くからある技法だそうです。幾色もの横糸を縦糸に爪で織り込んでいくので絵画的な表現ができます。しかし大変手間のかかる技法です。

2018年に川島織物が縦19.5cm×横23.0cmの部分復元を行いましたが、熟練の技術者でも1日にできるには3.5㎝四方。織り上げるのに40日かかったそうです。

(↓)とてもわかりやすいです。是非見てほしい記事です。

newsrelease.lixil.co.jp

 

youtu.be

www.tobunken.go.jp

伝説では、奈良時代の貴族のお姫様として生まれた中将姫が、出家し極楽浄土への思いが深く、阿弥陀如来観音菩薩の化身に助けられて一晩で織り上げたと言われます。

伝説はさておいて、現実的には到底それは無理。

全面に極楽浄土が描かれた約4メートル四方のタペストリーですから、どれだけの時間と労力が必要だったか。図柄の細かさを考えれば想像を絶する事業だったと思います。

それだけ阿弥陀如来への信仰が篤かったのでしょう。

(↓)展覧会のグッズ売り場で購入しました。発行は當麻寺奥之院です。

 

私は歴史的に貴重な文化財の保存と広く国民に公開していく問題は、必ずしも両立しなくても良いと思っています。もちろん絶対に保存して後世に残す方を優先するべきです。

それでも、今回、国宝「綴織當麻曼荼羅」が所蔵地を遠く離れて東京で公開できたのは素晴らしいことだと思います。観られて本当に良かったです。

もし、この特別展を観にいく予定の方は作品の展示期間を東京国立博物館特別展のサイトでご確認の上、お出掛けくださいませ。

京都国立博物館では今年の10月から12月。九州国立博物館では来年令和7年10月から11月に同展覧会が開催されます。

 

視力の良い方も、絵巻物などの干渉には近遠両方にピントを合わせられる単眼鏡を是非お持ちになると更によく鑑賞できます。

最短焦点距離30センチ以内位で4倍から6倍の単眼鏡だとガラスケースの中の小さな展示物もよく見えるのでオススメです。

ranking.goo.ne.jp

 

本日アップの貼り絵

2008年4月15日の作品です。

今からおよそ16年前ですから、「おママの貼り絵」の中でも初期の頃です。

おママは未だ食事の用意をしたり、女学校のお友達との食事会に行ったり、できることも多く行動範囲も広かった様に思います。

流れを感じさせる爽やかな貼り絵ですね。(^。^)

(↓)こちらに収納していた作品でした。

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おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。

 

誘拐事件か?

(2020年1月14日 アルツハイマー認知症の診断から約年11ヶ月)

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ドタバタの送り出し

3月の下旬は私の都合で、4月はオネコさんが孫のお世話のために、

ジジには、5日から1週間ほど、立て続けにショートステイに行ってもらいました。

昨年から時々利用しているホテル並みのサービスが行き届いたショートステイだから、入所してしまえばジジも慣れているから安心なのです。

しかし、最近のジジは短期記憶がとみに衰えています。

前日、荷物を揃えている時にオネコさんがショートステイの事を話し、

夕食時、就寝前は私が説明しました。

当日は、朝、昼、昼食後と話し、そしてショートステイからお迎えの車が到着しました。

「お父さん,お迎えの車が来ましたよ。」

「え?何が来たの?」

「今日から金曜日までショートステイに行くのです。」

「そんな話は聞いていないよ。」

「30分前にもお話ししました。」

「全然,聞いていないのに。」

「昨日から何度もお話ししてます。」

ジジはそこでちょっとした抵抗を試みました。

「トイレに行く❗️」

えーーーー。お迎えの車が待っているのに❗️

しかし、トイレに行かせないのは人権侵害です。勿論行ってもらいました。

ところが,出てきたジジは衝撃的な発言をしたのです。

「今思い出したけど、

朝から紙パンツを履いていなかった。」

ジジは全く問題ない風に笑顔で続けました。

「尿パットだけ当ててたんだねぇ。」

ジジよ、それはにこやかに言うセリフじゃないよ。

暖かくなったとはいえ、ジジはまだズボン下を履いています。つまり、パンツを履かずにズボン下に尿漏れパットを貼り付けていただけだったのです。

そもそも,尿漏れパットは紙パンツの補助的なものですから、それだけでは甚だ危険と言わざるを得ません。

恐らく夜中か朝方に、紙パンツまで濡らしたから、自分で汚れた紙パンツを破って脱ぎ捨てたのでしょう。

そしてズボンを脱いで新しいパンツを履くのが面倒になって、尿もれパットだけあてたのでしょう。

ええ、ショートステイのお迎えが玄関に来ているのです。

既にかなり待たせています。

(そのまま、ノーパンで送り出してしまおうか。)

私は一瞬悪い考えが浮かびましたが、お迎えの車の中で失禁でもしようものなら目も当てられません。

私はブチギレながら、ジジのズボンやズボン下を脱がし、紙パンツと尿もれパットをセットして履かせ、ジジを送り出したのです。

ええ、車が発進した時には、わたくし…息も絶え絶えでございました。(°_°)

 

深夜の電話

それから私はすぐに自宅へ戻りました。

夜になって21時ごろに、私のスマホにジジから着信がありました。でも、私は気がつけませんでした。そして、掛け直すことはありませんでした。

(無視しちゃお。)

読んでくださっている方からすれば、さぞや、薄情な娘だとお思いでしょう。

しかし、本当にトラブルがあった時は、施設側からキーパーソンのオネコに連絡があるはずです。

どうせ

「鍵を忘れた❗️」

という話に違いありません。

これは施設側と家族間で、紛失防止のために意図的に持たせていません。

 

そうしたら、日付変わって午前0時20分に、今度はオネコさんからLINEがありました。

その内容が衝撃的なのです。(^O^)

「ジジが、今、この夜中に電話してきたよ❗️

『誘拐されて閉じ込められている。

誰かお金よこせとか電話してきてないか?』

って言うのよ❗️(°_°)」

あらら…。

よほどショートステイに行く事を納得していなかったのかしら?

「まぁ,私が無理やりパンツを履かせたりしたからかも。

とは言え、ノーパンで行かせるわけにもいかないよね。」

恐らく、出掛けの不穏な気分を引きずりつつ、悪い夢でも見たのでしょう。

ジジ、気の毒でしたわ。

やはり妄想も多分に入っているのかも知れません。

<4月14日11:12に追記。>

ジジにはスマホを持たせていました。オネコさんと私の携帯および自宅の電話番号は登録しています。恐らくジジは通話履歴から電話をしたのだと思います。

 

しかし、オネコさんのLINEは続きました。

「私のスマホにも夕方着信あったけど気づかなかったから、ジジったら、さっきは固定電話にかけてきたのよ〜(^。^)」

へぇ〜❗️

夢と妄想に囚われていたとしても、

要所要所はしっかりしているのですね。

その後、どうなることかと思いました。

でも不穏な電話もなく、予定通りの金曜日に、ジジはご機嫌で帰宅しましたとさ。

本日アップの貼り絵

2020年1月14日の作品です。

この日、おママは3枚も貼り絵に取り組んでいました。

精力的でした。(^O^)(↓)こちらが他2枚です。

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同じネピアの箱の一部が使われていました。

 

この貼り絵はよくよく見ると、美味しいもの尽くしでもありました。

(^O^)その1

(↓)資生堂パーラーの包装紙も、ほんの少しですが見えますね。(^。^)

 

(^O^)その2

(↓)伊勢土産に購入した播田屋さんの「絲印煎餅」の包装紙も使っていました。

https://haritaya.sakura.ne.jp/

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(^O^)その3

浅草のかりんとう専門店の包装紙です。下の方の波のあたりが使われていました。

おママは頂き物の包装紙や包装材をきれいに取っておく人だったので、様々な紙が作業机周辺にありました。

典型的な、物を捨てられない世代の人です。

物持ちが良すぎるのも困りものですが、時を超えて貼り絵に生かされていたので、

あながち無駄ではなかったようです。(๑˃̵ᴗ˂̵)

(↓)関連作品です。

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おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。

 

今年の桜

(2020年4月3日 アルツハイマー認知症の診断から約13年2ヶ月)

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花の命は短くて

今年の桜をご覧になりましたか?

今週の日曜日に見頃を迎えた東京各所の桜も、今日4月9日の暴風雨で散り始めました。桜の花の命は短いですね。

春爛漫の喜びを謳い上げて、そして散ってしまう。

必ずしも春の曲とはいえないのだけど、この時期になるとYOSHIKIさん作詞作曲で我がアイドル聖子ちゃん(今でも私にとっては聖子ちゃん)が歌ったこの曲を、何度も何度も聴いてしまいます。

私は「薔薇のように咲いて桜のように散って」なんて恋はしたことないけれど、聖子ちゃんの曲の中でもダントツに好きかも。(๑˃̵ᴗ˂̵)

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通りがかりの花見

月曜日(4月8日)の東京は曇りに時々小雨が降るという不安定な天気でした。

それでもジジの血圧の薬はもう残り少なくなっていて、そろそろかかりつけ医のクリニックに行かなければなりません。

「3時からの午後の診療時間帯に、降っていなければ行きましょう。」

昼時にジジとそんな話をしていたら、ポツポツ雨粒が落ちてきました。

「今日はダメかね。」

「本当は今日行っておきたいんだけど。」

でも、3時を過ぎたら何気に止み始めたではないか。

「出かけてみましょうか。」

いざ❗️クリニック❗️

車椅子をパッと開いて、ジジを誘導して、乗せて出発です。

私が足早に押したので、いつもより揺れたのか、ジジが時折声を上げていました。

ジジ、ごめん。

クリニックは天気のせいか、空いていて、すぐに終わりました。

そして、また駆け足で薬局へ向かう途中に、大きな桜の木が満開になっていました。

桜の下で、暫し歩みを止め、親子で見上げました。

「満開だね。」

「晴れた日なら、空が青くて映えたのに。」

本当に見事な桜でした。

丁度、このお宅の方が出てこられたのでお話を聞いたら、樹齢50年くらいだそうです。

「良い花見だった。」

ジジもご満悦でした。又、来年も元気で見られると良いね。

 

(↓)おまけです。

台東区某所で撮影した桜。4月7日日曜日の写真です。

(↓)そして同じ木で、4月9日火曜日の暴風雨の後の様子です。

だいぶ散りましたが、まだ半分くらい残っていました。(^O^)

 

本日アップの貼り絵

2020年4月3日の作品です。

いまだに、スマホの写真ファイルを遡っていくと、ブログにアップしていない貼り絵が見つかります。今から丁度4年前ですね。

写真を見ると、おママは自分の部屋の自分の作業机で制作していました。

(↓)構成を考えています。

(↓)小さい市松模様の正方形を切っています。

(↓)糊を付けながら更に変化していきます。

(↓)小津和紙で購入した友禅紙です。

(↓)同じ頃に、おママは同じ紙を使って何枚か貼り絵をしていました。

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おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。

ジ痔 問題

(2010年3月29日 アルツハイマー認知症の診断から約3年1ヶ月)

harienikki.hatenablog.com

今回は尾籠なお話です。お食事中や気の進まない方はスルーしてくださいませ。

m(_ _)m

あの悪夢が再び

昨年(2023年)秋ごろから、時々ジジがいうのです。

「また、痔がぶり返して、トイレで拭くと血がつくんだ。以前、行ったクリニックにまた行きたい。」

「もしかして、また(痔核が)飛び出しちゃってるの?」

するとそこまではひどくないようです。

「肛門が擦れて血が滲んで、痛い時がある…。」

気の毒ですね。(°_°)

 

実は、ジジは会社勤めの頃から内痔で辛い思いをしていました。

高齢になってさらに悪化し、脱稿は酷くなるとポッカリと花の咲いたような状態になり、それを自力で肛門に戻すのも難しい困難な状況になりました。それで、オネコや私もその流血沙汰に介入することも、しばしば…。(TT)

それが2019年の秋のことです。

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それで,2019年晩秋から2020年の春にかけて、専門のクリニックへ罹り、

「痔核ゴム輪結紮術」を受けて完治しました。おかげでジジに平穏な老後が訪れました。

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あゝ、あの悪夢が再びなのか。(TT)

まだ,痔核が飛び出していないなら、「痔核ゴム輪結紮術」は出来そうにないでしょう。

オネコさんが調べたところ、以前通院した専門クリニックは移転してしまい、しかも予約のシステムが面倒になっているようです。

どうしたものか…。

 

市販薬で様子をみる

移転したとはいえ、その気になればタクシーでジジを連れていくことも出来るのです。

しかし,現在のジジは4〜5年前とは違い外出時は車椅子で,屋内も一人で歩行は出来ません。勝手知ったる近所のかかりつけ医や眼科とは違いますし、そうなると、付き添いは2人の方が無難な気がします。

「ハードルが高いね…。」

しかも、ジジも毎日愁訴するわけではありません。

「思い出したように時々言うんだよね。暫く言わないこともあるし…。」

冷たい娘と言われればそうなのですが、高齢親の言う事をいちいち聞いていたら、

オネコさんは仕事ができないし、私も振り回されそうです。

出来れば様子を見たい。

そこで、オネコさんがネットで市販薬を買ってみました。

(↓)こちらの坐薬はジジが自分で入れられました。

www.catalog-taisho.com

(↓)こちらは娘が注入してあげないと使えませんでした。

www.info.pmda.go.jp

結果から言って、数回使ったくらいで、ジジの愁訴はなくなりました。

早い段階であれば効き目はあるのでしょう。

「これで,暫く様子をみたいね。」

この後、悪化せずに治ってほしいです。

 

本日アップの貼り絵

2010年3月29日の作品です。

長く続けられた「おママの貼り絵」の中では比較的初期の作品です。

昨年,おママが特別養護老人ホームに入所した時に持参したファイルに収納しました。

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